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川滝少年のスケッチブック
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川滝少年のスケッチブック

小手鞠るい(著者), 川瀧喜正(絵)

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川滝少年のスケッチブック

1,540

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2023/06/29
JAN 9784065317310

川滝少年のスケッチブック

¥1,540

商品レビュー

3.8

10件のお客様レビュー

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2024/09/17

小手鞠るいさんの実父は岡山市在住。るいさんは1992年からニューヨーク在住ですが、ある日、お父さんから何冊かのスケッチブックが送られてくる。そこには、川滝少年(実父)の1931年愛媛県宇和島に生まれてから1945年岡山市で「敗戦」を迎えるまでの「体験」が、絵日記風に描かれていまし...

小手鞠るいさんの実父は岡山市在住。るいさんは1992年からニューヨーク在住ですが、ある日、お父さんから何冊かのスケッチブックが送られてくる。そこには、川滝少年(実父)の1931年愛媛県宇和島に生まれてから1945年岡山市で「敗戦」を迎えるまでの「体験」が、絵日記風に描かれていました。 るいさんは、暫くそのままにしていましたが、ある日思い立って、少し創作して、自分の子供・深青くんがスケッチブックを初めて読んで、日本に行った時に川滝おじいちゃんにスケッチブックのことを解説してもらうというお話に仕立て上げました。だから、設定は少し事実を変えていますが、「絵日記」はそのまま掲載されています。むしろ全173pの半分近くは、川瀧善正氏のスケッチブックをそのまま載せてあり、ほとんど事実です。 戦争が本格化するまでと、敗戦後の描写は、貴重な民衆の生活誌になっていると思いました。特に岡山市の描写が絵付きで載っているのは岡山県在住の私には面白い。(片上鉄道で、本当に線路に追いつき飛び乗りやっていたとか、岡山工業高校航空機科の詳しい授業内容、戦後のトタン屋根授業、駅前闇市、木炭車やリンタク、岡山千日前映画館状況、戦後間も無いころの銭湯、コークスを使った豆炭、鉄道自殺が多かったこと等々) 戦中の絵日記は、この本の目玉でありとても貴重です。軍事教練、ゲートル巻のやり方、勤労奉仕、建物疎開、6.29岡山大空襲後の景色、岡山駅の貨物倉庫いっぱいに空襲でなくった300体の図(これは写真も残っていないので、この絵が初出しかもしれない)、そして川滝少年自身が通学列車でグラマン機の機銃掃射を受けた体験、この時死者44人負傷169人だったのだから、少年は正に九死に一生を得たのです。 本の表紙を拡大して見てください! 川瀧善正氏の絵のうまさ、漂うペーソス、戦後数十年経ってもまだ記憶に鮮明なその記憶力が充分わかると思います。 るいさんは、「大人たちが起こそうとしている戦争を、あなたの力で止めてください」との想いで本書を仕上げています。スケッチブックがあるから、とっても説得力あります。 ホントは川瀧氏は、どういう思いでこのスケッチブックを娘に託したのか、ハッキリしません。でもとっても良い! 私たちには、戦争体験とか特別なことはないけど、子供の頃の遊びとか、校舎の様子、急激に変わる町並みなど、さまざまなエピソードは、令和の子供たちには驚きの「景色」なのではないか?漫画家になる夢は、今は潰えたけど、こんな絵日記、作っておく意義はあるのではないか。その最大のお手本として、この本、なかなか良いんではないか?とも思ったのでした。

Posted by ブクログ

2024/08/07

素晴らしいスケッチブックを紹介してくれてありがとうって思った 丁寧に書いてあって、それを元に創作して小説を ってすごい 物語もいいけど スケッチブックが本当に素晴らしかったです

Posted by ブクログ

2023/10/03

作者の父の残したスケッチブックにつづられた戦争体験をもとにした小説。 戦争であっても立場が変わると見え方が変わり、油断をすると平和はすぐに壊れてしまう。 戦争を経験した世代が減っている今、戦争を伝えるために次代の人たちに読んでもらいたい作品である。

Posted by ブクログ

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