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自動車の走行原理 運動力学に基づく安全技術の歴史と進化
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自動車の走行原理 運動力学に基づく安全技術の歴史と進化

佐野彰一(著者)

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自動車の走行原理 運動力学に基づく安全技術の歴史と進化

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 グランプリ出版
発売年月日 2023/05/29
JAN 9784876874057

自動車の走行原理 運動力学に基づく安全技術の歴史と進化

¥2,860

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2024/09/17

久しぶりにグランプリ出版の本を購読。ここは電子書籍がないので紙で読むしかない。 著者は1937年生れのベテラン。ホンダのOBで、現役時代はF-1のシャシーを設計したり、ホンダ1300クーペを開発したり、そしてプレリュードの機械式4WSを考案したりしている。 「走行原理」という...

久しぶりにグランプリ出版の本を購読。ここは電子書籍がないので紙で読むしかない。 著者は1937年生れのベテラン。ホンダのOBで、現役時代はF-1のシャシーを設計したり、ホンダ1300クーペを開発したり、そしてプレリュードの機械式4WSを考案したりしている。 「走行原理」というのが、いろいろ本を読んではいたが、この本で読むまでちゃんと考えてこなかったのでこれでだいぶ分かった。特にコーナリング。タイトなコーナーでは内輪差が生じるが、高速のコーナーでは後輪はむしろ前輪の外側を走るという。 タイヤが旋回の向心力を発生するのはスリップアングルによるわけで、前輪はハンドルを切るとすぐにそれが生じるが、後輪はその後ヨー角がついてからとなる。スピードが上がればヨー角はそれだけ必要だから、その分車体は尻を外側に振り出し、ついに後輪が前輪の外側を回る。 別にドリフト走行などしなくても、グリップ走行での安定したコーナリングでも後輪は外側を回る。経験的にも、ハンドルを切って、車がロールして、ここまでがクロソイド曲線で完了すると、円弧区間では前後輪が向心力を出して気持ちよく曲がれる。この時確かに、車は内向きに傾いていて、ヨー角がついて走っている! したがって、後輪の向心力がスムーズに立ち上がることが操縦性には肝要で、応答が遅れる車は高速のレーンチェンジなどで不安定になりやすい。 応答を鋭くして余計な動きをしないための工夫の一つが4WSで、高速・小舵角では前輪と同位相にすることで4輪の向心力が素早く立ち上がり、思い通りに車が動く。 プレリュードの4WSはついでに、ハンドルを多く回すと逆位相になって内輪差が小さくなるようにしている。 同位相の領域だけでいえば日産にHICASもそうで、ホンダより長くHICASは使われ、唯一成功した4WSとも言われる。 そこまではやらなくても、気持ちよく曲がれるクルマは何か、についてはイメージが膨らんで面白かった。

Posted by ブクログ

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