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デミーンの自殺者たち 独ソ戦末期にドイツ北部の町で起きた悲劇
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デミーンの自殺者たち 独ソ戦末期にドイツ北部の町で起きた悲劇

エマニュエル・ドロア(著者), 剣持久木(訳者), 藤森晶子(訳者)

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デミーンの自殺者たち 独ソ戦末期にドイツ北部の町で起きた悲劇

3,080

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 人文書院
発売年月日 2023/05/10
JAN 9784409510988

デミーンの自殺者たち

¥3,080

商品レビュー

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2024/11/02

入念な取材に基づき、感情移入せずに努めて中立の立場から記録として残そうという著者の執念が感じられる一冊。 その姿勢の負の側面として、導入部分がやや冗長に思えなくもなかったが、それほど著者の信念ということだったのだろうとも思う。 小説ではないため、悲惨な事実でも事柄がメインなので...

入念な取材に基づき、感情移入せずに努めて中立の立場から記録として残そうという著者の執念が感じられる一冊。 その姿勢の負の側面として、導入部分がやや冗長に思えなくもなかったが、それほど著者の信念ということだったのだろうとも思う。 小説ではないため、悲惨な事実でも事柄がメインなので意外と書き方があっさりしているようにも感じた。 異常時における集団心理や正常バイアスが働いた結果、悲劇的な最期を迎えた人やいち早く判断して脱出した人などの違いもよく述べられていると思う。 それにしても、どの国にも言えることだが、 戦況が危なくなった時に民間人を守らず、我先にと逃げ出す軍隊はどうにかならんもんかね? この時のドイツ軍はデミーンの市内でロシア軍を足止めするするために、市外へ出るための橋を落としてるあたり、完全に同胞を生贄にしてるわけだけど、 そうやって逃げたドイツ軍人の話も詳しく載ってたらよかったのになと思う。

Posted by ブクログ

2023/08/25

1945年4月30日から5月4日までのドイツ・デミーンで起こった暴力と、その住民たちの自殺について書かれた本。 時期からして言うまでもなく、暴力の主体はソ連兵となるのだが、本書は暴力の原因をソ連兵個人や性質に求めることはなく、暴力が発生する時空間的な構造に条件を求める。 本書自...

1945年4月30日から5月4日までのドイツ・デミーンで起こった暴力と、その住民たちの自殺について書かれた本。 時期からして言うまでもなく、暴力の主体はソ連兵となるのだが、本書は暴力の原因をソ連兵個人や性質に求めることはなく、暴力が発生する時空間的な構造に条件を求める。 本書自体は、2021年9月にフランスで発行されたそうだが、邦訳されたのは2023年5月であり、ロシアのウクライナ侵攻から1年以上経っている。そうなると、どうしても野蛮なロシア兵の戦争犯罪を想起してしまうが、計らずして本書は蛮行の原因をロシアの性向に求めてしまう誘惑を回避しており、あくまでも暴力が起こる構造分析に集中する。 だからといって当時のソ連、そしてドイツの暴力を免責するわけではない周到さも兼ね備えており、現在のウクライナで起きている現実に対する参考にもなるのだが、本書はあくまでも暴力と集団自決の構造分析であり、それに対する処方箋が下されるわけではない。当然のことながら、それはかんたんなことではありえないので瑕疵にはならないのだが、すこし物足りなさを感じるのも事実だった。

Posted by ブクログ

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