大阪淀屋橋 ツインタワービル 闇事件 大和ハウスの真実

秋山健太郎(著者)

• 販売会社／発売会社: さくら舎
• 発売年月日: 2023/05/11
• JAN: 9784865813869

商品レビュー

2025/12/02

大阪に住んでいるからこそ、タイトルに興味を持って読んでみた。
大和ハウスに恨みを持った本のようにも思えるような内容だった。
仲良し友達、もしくは昔の知り合いといったたったそれだけの理由では、ビジネスは成り立たない。間違いなくそれがわかる本。最終的に泥沼。
不思議な点で言うと、なぜ複数回の不審？不信？な点があったにもかかわらず、そんな大きな契約を村上のためにという理由、それだけの理由で突き進めることができたのか、少し怖ささえ感じる。
ただ、大和ハウスに対しての不信は感じられ、大和ハウスに関わる物件などを自分が家を建てる、マンションを買うなどなったとき警戒することは間違いない。

2025/06/04

著者には同意できない。
高校の同級生という｢友情｣を経済取引の意思決定の最重要要素であるかのように扱う前提に共感できないし、同級生のつながりで話を持ちかけた三菱東京UFJ銀行の永易氏がこっそり動いてくれていたとして、それを裁判や本書で殊更に強調するのは、それこそ永易氏への強烈な裏切りではないかとも思ってしまう。三菱東京UFJ銀行がそうした人脈ではなく経済合理性の上で大和ハウス工業への土地売却を決定したのだとしたら、著者らの動きはほとんど報酬に値するものではなく、それこそ訴訟直前に大和ハウス工業側が示してきた1000万円程度の謝礼で十分に御の字ではないかと思えてしまう。実際に著者らが行ったことは、永易に話をしたことだけなのだから、それで｢仲介業務をやりとげました｣というのはあまりにも、、、という印象。裁判の中で取り上げてもらえなかったと不満をぶつける各陳述書も、大和ハウス工業の普段の行いの悪さ（これは本当だろうが）をあげつらって、｢そんなやつらの言うことだから、今回の主張も嘘ですよ｣という程度の間接的なもので、本件の本質部分は依頼内容を明確化していないことと、そもそも動いた内容が口利き程度でしかなかったことにあると思った。

ただ、本書を手に取った目的は、不動産業界や不動産コンサル業界の生きた事例からその雰囲気や実情を知ることだったため、その目的が一定達成できたことから星3つ。

2025/05/18

裁判で負けた当本人の一方的な主張。
第三者目線で取材して本にした方が良かったのではないか。
実名や写真を掲載しているが、果たして本人から許可を得ているのか…悪意を感じる。

そもそも大企業同士の土地売買の取引が、高校の同級生の口利きだけで成立するわけがない。
大和ハウス側も誠意に欠ける対応だったかもしれないが裁判所の判断が真っ当な気がする。

何ページにも渡って過去の取引事例の記載があるが、そんなに大和ハウスから泥を塗られたことがあったのに懲りずに複数の取引を続けているのも疑問。
高校の同級生を応援したいというビジネス度外視の情が裏切られたという、可愛さ余って憎さ百倍という思いが伝わる本。