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チョウの翅は,なぜ美しいか その謎を追いかけて DOJIN選書
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チョウの翅は,なぜ美しいか その謎を追いかけて DOJIN選書

今福道夫(著者)

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チョウの翅は,なぜ美しいか その謎を追いかけて DOJIN選書

1,870

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 化学同人
発売年月日 2023/03/20
JAN 9784759821741

チョウの翅は,なぜ美しいか

¥1,870

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2024/06/22

この本で登場するミドリシジミのような蝶は、ホントに美しい。美しさの理由には、その美しさが生存戦略上有利だったからという事が考えられる。性淘汰。同性内淘汰、異性内淘汰。でも、何で人間が見ても美しく感じるのだろうか。 鮮やかな羽を持つチョウは、羽を構成するキチンがジャイロイド形状を...

この本で登場するミドリシジミのような蝶は、ホントに美しい。美しさの理由には、その美しさが生存戦略上有利だったからという事が考えられる。性淘汰。同性内淘汰、異性内淘汰。でも、何で人間が見ても美しく感じるのだろうか。 鮮やかな羽を持つチョウは、羽を構成するキチンがジャイロイド形状を取っていることが近年の研究により明らかになっている。ジャイロイドの形状は少しずつ異なるため、羽に太陽光が当たると、羽の内部で光が複雑に屈折して通り抜けて、羽がキラキラと光って見えるのらしい。 人間が知覚できる光の波長範囲は、400から700ナノメートルであり、昆虫では300から600ナノメートルと、昆虫の色覚は100メートルほど短波長側にずれている。昆虫には、赤色が見えていないが、これに対し人間には見えていない紫外線を知覚している。ズレてはいるが、人間にもこのキラキラは、綺麗に見える。 同性内淘汰説では、美しい雄は、闘争に強いという前提だが、本当にそうなのか。クロキアゲハの研究では、美しいオスが縄張り闘争に有利に働いた結果が確認されている。結局その縄張りは、メスの獲得に有利である。 美しいは正義。複雑な価値観はなく、綺麗なものが生き延びていく世界は、思考する生物としての人間には、一面では残酷な社会にも見える。本書は無邪気にチョウの生態に迫るが、扱うのは「美の価値」である。

Posted by ブクログ

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