商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2023/02/27 |
JAN | 9784480843265 |
- 書籍
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定本 ハピネス・トラップ
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定本 ハピネス・トラップ
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商品レビュー
4.8
4件のお客様レビュー
あくまでも一般人向けではあるが、自分に適応するのにも、患者に紹介するのにも、わかりやすくて良い本だった。ただ治療者としては、治療者向けの本で体系的に学ばないと、「ACTの切り売り」になりかねないため、本書で満足するのは危険である。患者と一緒に参照しながら治療を進めていくために、と...
あくまでも一般人向けではあるが、自分に適応するのにも、患者に紹介するのにも、わかりやすくて良い本だった。ただ治療者としては、治療者向けの本で体系的に学ばないと、「ACTの切り売り」になりかねないため、本書で満足するのは危険である。患者と一緒に参照しながら治療を進めていくために、ときどき読み返すのは良いかもしれない。
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「フュージョン」といえばまず思い浮かぶのは「アレ」である。音楽ジャンルにもフュージョンというのがあるが、それがどんなものなのかイメージは湧かず、従ってやはり「フュージョン」といえば指先と指先を合わせて合体するアレなのである。 ****** さて、第二世代行動療法の徒としては、...
「フュージョン」といえばまず思い浮かぶのは「アレ」である。音楽ジャンルにもフュージョンというのがあるが、それがどんなものなのかイメージは湧かず、従ってやはり「フュージョン」といえば指先と指先を合わせて合体するアレなのである。 ****** さて、第二世代行動療法の徒としては、第三世代以降のマインドフルネスやアルファベット3文字のあれこれやというのはどうにもわかりづらくこれまで何やかやと理由をつけては敬して遠ざけていたのだが。 臨床の幅を広げるためにはそうも言っていられないのである。しんどい気持ちで目の前にいる人に向かって「あー私第二世代なんで(鼻ホジ」なんてことはさすがにできないのである。ここは謙虚に学ばねばならぬ。 そんな時に出会った本書。 ずっと読むのを先送りにしていた「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」の第二版なのだが、店頭で見かけた時には驚愕のあまり 「どうした筑摩書房Σ(゚Д゚ )」 と口走ってしまったのである。 ポップな装丁にロゴ、原著そのままとはいえ「ハピネス・トラップ」とでかく書いてある。うっかりすると怪しい自己啓発本と間違えてしまいそうだ。 うっかりはしなかったが何となく店頭まで持って行ったのは出来心である。 さて。 本書はACT(Acceptance and Commitment Therapy)についての入門書だ。マインドフルネスや、界隈で最近大注目のセルフ・コンパッションなどと密接な関係がある心理療法である。 心の問題、人生における困難、健康、対人関係。 私たちは実にさまざまな問題を抱えている。 自分の中の不快感や不安感、失望感などネガティブな感情を呼び起こすものとどうやって付き合っていけば私たちは幸福でいられるのか。 そもそも、幸福でい続けることなどできるのか。 自分の中に勝手に湧き上がってくる辛く苦しいイメージからどうすれば解放されるのか。 著者は「自分と繋がり、自分の思考や感情が湧き上がることを許し、観察し、それが自分を守るための方略であったことに感謝しつつそこからそっと離れ、"今"に集中する」ことを勧める(超ざっくりした要約)。 集中は逸れるもの、いやなイメージは気づけばまた訪れるもの、そんなものだと本書は繰り返す。 たくさんのワークやエクササイズを通して、自分が何に価値を置いて生きるのかを知り、その価値に沿って生きることを著者は勧める。 名著の誉れ高いだけのことはあり、非常に良い内容。大きな心理的困難を抱えていなかったとしても、自分にとって価値とは何かを考えるのは生きる指針になるだろう。 翻訳もとても読みやすく、著者のユーモアあふれる軽妙な筆致(たぶん)が透けて見えるようだ。 ****** 調べてみると「フュージョン」とは「何かと何かが融合する」ことであるらしい。ACTにおける「フュージョン」は、思考にとらわれ支配されてしまうこと(〜に違いない、〜でなければならない、〜に決まっている、絶対〜になってしまう、など)を指すのだそうだ。これならわかる。 あっちの「フュージョン」は強さ倍増のやつだがこっちの「フュージョン」は辛さ倍増だ。解放されるに越したことはない。 そういえば、全然関係ないけど「ふゅーじょんぷろだくと」って昔、あったわねぇ(古のオタク発言)。
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ラス・ハリス先生によるACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)入門書である「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」の改定版で、前回の本の出版以降の知見をふまえて、50%以上が新たに書き下ろしとなったアップデート版になっている。 ACTは、一言で言えば、感情や思...
ラス・ハリス先生によるACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)入門書である「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」の改定版で、前回の本の出版以降の知見をふまえて、50%以上が新たに書き下ろしとなったアップデート版になっている。 ACTは、一言で言えば、感情や思考と程よい距離を取り自分の望む生き方にそった行動を選んでいくための方法と言えると思う。 ネガティブな感情や思考がやってきたとき、それに囚われても抵抗してもうまくいかないことが多い。 腹が立ったからといって怒りをぶつけていては人に優しくできないし、「自分はうまく行くわけない」という思考を無くそう無くそうとしても何時までも自信はわいてこない。 ACTは、感情や思考に囚われるのでも、抵抗するのでもなく、適切な距離をとるための方法論を示し、また、自分の本当に大切にしている価値を明確にし、それにそった行動をしていくための方法を提示してくれる。 もちろん、人間なのだからいつも上手にできるわけがないのだが、そんな時の対処法として、今回の本では前回にはなかったセルフコンパッション(自分にやさしくする方法)が解説されている。 改めて、ACTはメンタルヘルスのためだけでなく、より成長・向上していくためにしっかりと身につけたいと思う内容だった。 改定版になって、同じくらいのページ数で、前回の2倍くらいの内容があった気がして、とても満足した。
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