商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 柏書房 |
発売年月日 | 2023/03/10 |
JAN | 9784760155101 |
- 書籍
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書きたい生活
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書きたい生活
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商品レビュー
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6時に起きて近所のモーニングを食べたり、「好きなお店が続いてほしいと思うなら、お金を落とし続けることを忘れてはならない」(p.74)と、何を大切にしたいかを問い続けている姿勢に共感している。 他人の日記を読む面白さや、しっかり休みを確保する生き方を問うていることもよく刺さる。 ...
6時に起きて近所のモーニングを食べたり、「好きなお店が続いてほしいと思うなら、お金を落とし続けることを忘れてはならない」(p.74)と、何を大切にしたいかを問い続けている姿勢に共感している。 他人の日記を読む面白さや、しっかり休みを確保する生き方を問うていることもよく刺さる。 旅先の喫茶店で「水不足」の話が耳に入ってきたことで、旅に出た感を感じている様子も共感しつつ、そろそろ旅行に出かけたいなあと思いも強まる。 同い年の著者なので勝手に親近感わいている。 ======= でも、仕事できちんと断れるようになってからは、少し息がしやすくなった。断っても大丈夫という、当たり前のことに気づけなかった。休みを確保するとか、正直に現状を話すとか、そういう自分の守り方がわかるようになった。そして、無理をしても何も生まれないこともわかった。頑張れるなら頑張ったらいいけど、ほどほどでいい。長く続けたいことこそ、そう思うのが大事だった。無理はずっとは続かない。(p.96) 人の日記を読んでいるとき、食生活の多様さや豊かさにうれしくなる。茄子を入れを冷やし中華、きゅうりトースト、バナナのサンドイッチ、味噌汁にすだち……。知らない人の家の窓からそっとなかを覗いているような、そんな不思議な距離感で人々の営みを見せてもらっている。 つまるところ、他人の日常が好きだ。SNSに触れ始めたのも、そんな性質が由来したのだと思う。普通に生きていたら決して交わらないであろう他人の生活が、細部まで見えるのは面白かった。だからこそ、他人の日記が好きだし、顔も名前も知らない人の日常や思想を知るのは、得も言われぬ魅力があった。家族の話、仕事の愚痴、おいしかったコンビニの新商品や、買って良かった日用品の話。一日、一日と読み進めていくうちに、誰かの物語が立ち上がり、色づくのを感じる。特別な出来事がなくとも、小さな営みが続いていくのだってドラマだ。そして毎日、心は動いていく。(pp.98-99) 宿に荷物を預けて、お目当ての喫茶店へ。おばあちゃんがやっている「ミニ」というお店。アイスティーを頼むと、上にクリームがのって出てきた。調べていたので知っていたけれど、うれしい。紅茶自体にも少し甘みがついていた。おばあちゃんと常連客らしき人の会話が、水不足についてだったので、「香川に来たなあ」と思った。(p.106)
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「常識のない喫茶店」が面白かったという記憶があったので、手に取ってみた。 生活の変化はあるけど特に劇的ではない、なんということはない日常の出来事や思いを書いたエッセイだが、著者の感性とか生き方とか好きだなと思った。
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前作とはまた違った作品に仕上がっている。 今回は勤めていた喫茶店を辞めた後の話。 前作では、コロナ禍の喫茶店での出来事の表現がリアルだった。「あ、こんな人いる」という。 日常と非日常の間を、喫茶店を通して描かれる市井の人々の記録としてとても良いと思った。 今回は、喫茶店を辞め...
前作とはまた違った作品に仕上がっている。 今回は勤めていた喫茶店を辞めた後の話。 前作では、コロナ禍の喫茶店での出来事の表現がリアルだった。「あ、こんな人いる」という。 日常と非日常の間を、喫茶店を通して描かれる市井の人々の記録としてとても良いと思った。 今回は、喫茶店を辞めた後の引越しなどの環境の変化など、マリさん自身のことが多く書かれている。 「頑張らない」という言葉が多く出てくる。 以前なら、頑張ることがよしとされる世の中であったと思う。 けれど頑張った末に、キャパオーバーで健康を害する人がいることが知られてきた。 マリさんの頑張らない生活、心が救われる人もいるのではと思う。 そして、頑張らない、は努力しないわけではなく 日々、文章を書くという筋トレをされている。 本もたくさん読まれていて、何冊か読みたくなった本がありメモした。 「おわりに」の章でとても驚いた。 突然の具体的な心の葛藤が垣間見えた。 同性としてわかる部分がある。 けれど、当事者にしかわからない。 そんな時マリさんにとって、パートナーの存在は普段以上にとても大きく膨らんだと、読んでいて思った。 下記を引用するが、本を出した人の、日常が観察するどく丁寧に綴られている。 読者は「特別な出来事はないけれど小さな営みのドラマを見せてもらっている。そして心が動く。」そんな本だ。 P099より 「つまるところ、他人の日常が好きだ。SNSに触れ始めたのも、そんな性質が由来したのたと思う。普通に生きていたら決して交わらないであろう他人の生活が、細部まで見えるのは面白かった。だからこそ、他人の日記が好きだし、顔も名前も知らない人の日常や思想を知るのは、得も言われぬ魅力があった。家族の話、仕事の愚痴、おいしかったコンビニの新商品や、買って良かった日用品の話。一日、一日と読み進めていくうちに、誰かの物語が立ち上がり、色づくのを感じる。特別な出来事がなくとも、小さな営みが続いていくのだってドラマだ。そして毎日、心は動いていく。」
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