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電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました。
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電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました。

伊藤聡(著者)

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電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました。

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2023/02/22
JAN 9784582839173

電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました。

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商品レビュー

3.7

16件のお客様レビュー

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2024/10/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

美容本だけあって、類書によく見られるような、「著者のスキンケアの方法」や、「ふだん使っているスキンケア製品」といった、いわば「ハウツー」に当たるトピックもそれなりに書かれているのですが、本書のほんとうの見所は、予備知識ゼロの状態の著者が美容の世界に分け入り、その魅力にどんどんはまっていく一部始終を、著者といっしょになって体験できるところにあると思います。 その探究の遍歴は、本書の目次に配された「ドラッグストアを探検だ」「初めてのデパコス」をはじめとする魅力的な見出し(=50代男性がデパートのコスメ売り場をひとりで訪ねるなんて、どれだけ勇気がいることでしょう!)を一読するだけでも窺い知ることができますが、一冊を通して読んでわたしが個人的に面白いなと感じたのは、それまでスキンケアとは無縁に生きてきた、美容業界からすればアウトサイダーとも言える著者が筆を執ることによって生じる、他の美容本には見られない、独特でユーモラスな視点です。 たとえば、スキンケアをよく知らない読者に「化粧水とはなにか」を解説する文章は、以下のような調子になっています。 ————— 「化粧水 ネーミングはわかりにくいが、保湿用の液体である。なぜ「化粧水」という名称で呼ばれるのかは不明。スキンケアをよく知らない男性だと「俺は化粧をしないから、化粧水はいらない」と考えている場合があるが、化粧(メイク)と化粧水にはほぼ関係がないので、その点は気にせずに使ってよい。」(p.47) ————— この部分を読んで、わたしは忍び笑いが止まりませんでした。 まず、化粧水を「保湿用の液体である」と言い切る、その淡白な口調の選択が面白い。たしかに、化粧水には魅力的な「有効成分」がいくつも含まれていて、それがわたしたちにさまざまな「美肌の夢」を見させてくれるわけですが、スキンケアをよく知らない人にその機能の本質を煎じ詰めて伝えようとすると、「保湿用の液体」になってしまう。「化粧水」という言葉がもつ華やかなイメージと、その簡素な説明とのギャップにやられました。 そして何より秀逸なのが、「ネーミングはわかりにくいが」という書き出し部分。 化粧(メイク)とほぼ関係ないはずの「保湿用の液体」が、なぜ「化粧水」と呼ばれるのか……。たしかにわかりにくい! わたしはこの解説に何度も笑わされたのですが、著者のある種おどけた言い回しの裏側には、「スキンケアをよく知らない男性」が最初に抱えるであろう戸惑いに対する、著者からの共感と思いやりがあふれているように思います。 わたしも今となっては「保湿用の液体」を常用するようになりましたが、生まれて初めてドラッグストアのスキンケアコーナーに足を運んだときには、なんともいえない無力感を抱かされたことをよく覚えています。 陳列棚に所狭しと並ぶ化粧水・乳液・美容液の数々。どれも似たりよったりに見えて、どうも何かが違うらしい。けれど、結局どれを購入すればよいのかわからない。そして、わからないがゆえに、何も買わずに(買えずに)店をあとにする……。こんなことがたびたびありました。 当時は「簡単な『買い物』すらできないなんて……」とすっかり気を落としたものですが、そうさせたほんとうの原因は、スキンケア用品の「ネーミングのわかりにくさ」にあったのかもしれません。ドラッグストアの帰り道に感じた、だれに訴えるともない「やりきれなさ」がゆっくりと癒やされていくような気がして、この一節をきっかけに、著者のことが一気に好きになってしまいました。 ふだんは映画や文学の批評を生業にしている著者らしく、全編を通じてみずみずしい筆致でスキンケアへの傾倒ぶりが描かれていて、とにかく「読ませる」作品です。 これからスキンケアを始めたい人にとっては簡単な手引書の役割を果たすでしょうし、すでにスキンケアが日常の一部に溶け込んでいる人にとっても、スキンケアの新鮮な喜びに立ち返るきっかけをくれる、優れたエッセイだと思います。ぜひご一読ください。

Posted by ブクログ

2024/10/17

国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11550388

Posted by ブクログ

2024/09/19

女性だけど避けてきた自覚がある、スキンケアやメイク。。スキンケアをゼロから学びながら楽しむ著者の姿にとても刺激を受けました。 聞いたことある高級ブランドの化粧品って、読書でいうところの、タイトルだけ知ってるけど読んだことはない名著みたいな存在かも。勇気を出して、色々試してみて、体...

女性だけど避けてきた自覚がある、スキンケアやメイク。。スキンケアをゼロから学びながら楽しむ著者の姿にとても刺激を受けました。 聞いたことある高級ブランドの化粧品って、読書でいうところの、タイトルだけ知ってるけど読んだことはない名著みたいな存在かも。勇気を出して、色々試してみて、体験してみて、楽しんでみるのもアリだな!と思いました。

Posted by ブクログ

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