商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2023/03/29 |
JAN | 9784344986893 |
- 書籍
- 新書
事実はどこにあるのか 民主主義を運営するためのニュースの見方
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事実はどこにあるのか 民主主義を運営するためのニュースの見方
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商品レビュー
3.9
10件のお客様レビュー
久しぶりにジャーナリズムの本を読んだが、真摯な態度で貫かれている良書だった。新聞の購読者が減ることにより記者の数も減らされていたり、読者の側も目に付きやすい情報に向いてしまうと社会への理解や関心がどんどん低くなることが心配だ。 日本では、日本ファクトチェックセンターやファクトチ...
久しぶりにジャーナリズムの本を読んだが、真摯な態度で貫かれている良書だった。新聞の購読者が減ることにより記者の数も減らされていたり、読者の側も目に付きやすい情報に向いてしまうと社会への理解や関心がどんどん低くなることが心配だ。 日本では、日本ファクトチェックセンターやファクトチェック・イニシアティブがファクトチェック活動している。 真実の情報よりデマの方が6倍速く拡散する。後から誤情報を修正しても、それを強く信じるグループにはあまり効果がないという調査結果もある。誤情報を効果的に修正するには、ファクトチェック側の発信源が高く信頼できること、新たな枠組みで考えられる材料を提供すること、相手の世界観や信念を否定しないこと、できるだけ早く修正することが有効。 他人が発信した誤情報を訂正する際は、正しい情報だけを伝える方が良い。「(誤情報)は事実ではない」という言い方をすると、誤情報を繰り返すことにより、かえって印象を強める効果がある。 被害者が自分の経験を社会に公表し、不正を正し世の中を良くするために訴えることに対して、それをバッシングをする人は、個人的なメリットがなければ、こんな行動するはずがないという見方があるため、売名や政治的意図などについての憶測が出てくるものと思われる。 2001年に日本新聞協会と日本民間放送連盟は、多数の記者による乱暴な取材を防ぐための対応策を決定した。それ以降、メディアスクラム防止はメディア界の共通認識となった。 新聞社の総売り上げは、2005年の2兆4000億円から2020年の1兆4800億円に4割近く減少した。発行部数は、2005年の5250万部から2020年の3500万部へと2/3に縮小した。従業員数は、2005年から2020年までに25%減少したが、記者の数は13%の減少に抑えている。 TBSテレビのサンデーモーニングは、番組が打ち切られず、生き延びられる程度の視聴率が維持できれば、番組の質重視で考える生存視聴率という考え方で、1987年から放送を続けている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
スマホアプリを通して、当たり前のようにタダで情報を得ているけれども、メディアが情報を得るのには、人件費などのコストがかかっていると再認識させられた。つまり、私たちは対価を払わずに情報を得ているということ。 この状態が続くと、情報の質が低下し、国民が様々な社会問題を正しい情報で考えられなくなると危機感を覚えた。 また、日本国民は、国内の政治情勢などに無関心すぎるとも思った。本の中で、市民は政策のお客ではなく参加者であると書いてあり、共感した。いうなれば、今の日本国民は文句ばかり言うお客。もっと、自分たちの国をよくするにはどうしたらよいかを考えるべきだし、それを考える為に、精度の高い情報に対価を払うべきだと感じた。 この本を読んで、楽天証券を通して読めるテレコン21を読もうと思ったし、change.orgなどで、署名活動に参加しようと思った。
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毎日新聞202345掲載 朝日新聞2023527掲載 評者:三牧聖子(同志社大学グローバル・スタディーズ研究科准教授、国際関係思想、日米関係史他、作家)
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