商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 青土社 |
| 発売年月日 | 2023/02/14 |
| JAN | 9784791775323 |
- 書籍
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「すべての野蛮人を根絶やしにせよ」
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「すべての野蛮人を根絶やしにせよ」
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商品レビュー
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日本も含めて世界中至る所、「奴隷化の攻防」を繰り返し、その果てに時々ジェノサイドに至る。決してホロコーストだけが歴史上特異な出来事ではなく、類似の悲劇は多い。だからこそ、人間は集団化による防衛が必要だった。 問題は、「自分たちより劣った生物だ」と、その時の信仰や文明や経済の発展...
日本も含めて世界中至る所、「奴隷化の攻防」を繰り返し、その果てに時々ジェノサイドに至る。決してホロコーストだけが歴史上特異な出来事ではなく、類似の悲劇は多い。だからこそ、人間は集団化による防衛が必要だった。 問題は、「自分たちより劣った生物だ」と、その時の信仰や文明や経済の発展度合い、科学技術や文化の中身によって決め付ける事。自他を区別し、自らの集団に馴染まない他者を蔑む思考は、本能的とも言える。日本の外国人問題の怖さは、日本人が本音は外国人を蔑んでいる点にもある。「必要なら受け入れる」が、そうでないなら「邪魔な異物」として見てしまう。日本ファーストで考えるとしても、その見方は行き過ぎではないだろうか。 役に立たない彼らは、邪魔な異物。 「野蛮人を根絶やしにせよ」という本書は、今の日本を書いているのではない。だが並べてみると、ドキッとする。 ー フランスやイギリス、米国による同様のジェノサイドにも、だれひとり言及していない。ヒトラーの少年時代、ヨーロッパ人が持っていた人間観の主な要素のひとつは、"劣った人種”は自然の法則によって絶滅を運命づけられている、という信念だった。すぐれた人種はその絶滅を推し進めるべきだ、それこそが真の慈悲である、と考えられていた。だが、現代のだれひとりとして、そのことを指摘していない。 ー 南米のインディオがスペインの占領下で死に絶えたのは、スペイン人が周知のとおり、血に飢えた残酷な民族だからだ、とアングロサクソン人のあいだでは説明されていた。ところが北米にアングロサクソン人が移住した結果、同じ現象が起きたので、ほかの説明が必要になった。まず出た説は、神による介入だった。「英国人の移住先では神が介入して、部族間の抗争や死に至る病などによってインディアンを取り除き、英国人のため道を整えてくださる」と、ダニエル・デントンは一六七〇年に述べている。十九世紀になると、このような宗教的な説明に代わって生物学的な説明がされるようになった。根絶やしになった民族は有色人種、根絶やしにしたほうは白人だ。 生産性が低く、秩序を乱しルールを守れない。こうした人間を排除するなら、同国人も多数対象となる。厳格なルールを敷く事で、互いに誤った認識であるものを是正していくべきだ。
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1992年に刊行されたものの邦訳版。 “闇の奥”は未読だが、一気に引き込まれていった。ホロコートだけが特別なものではないということ、歴史が繰り返されているだけ。
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圧倒的星5。 白状するが、私は最後のページを読んで目頭が熱くなった。 ああ、そうだ。そうだよな。 10代にこそ読んでほしい。
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