商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2023/02/25 |
JAN | 9784101018829 |
- 書籍
- 文庫
占(文庫版)
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占(文庫版)
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商品レビュー
4.3
11件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
占いをテーマに大正時代を舞台にした女性特有の悩みや苦しみ、欲求を描いた7編。 女性心理の描写がうますぎて読みながら色んな感情が巡りました。たまにそれぞれのお話が繋がったりもしていてとても面白い。どのお話も重暗すぎる悩みのお話では無いところが個人的には良かったです。 ・時追町のトい家 自立した女性が恋に悩み占いにハマる話。 占いにハマっていくさまがリアル。占ってもらった結果をまとめて統計しようとしてるところが桐子さんの人柄が出てて面白い。ただ、そんな男早く切ってしまえばいいのにと何度も思ってしまうくらい、桐子さんが惹かれて縁を切れなくなった男性に一切魅力を感じなかった… ・山伏村の千里眼 ひょんなことから占いをする側になった女性の話。 杣子さんの心の声が冷静で共感できた。 欲しい言葉はこれだろうなと分かってしまう事は、女性同士の恋の悩み話なんかでは誰しも思った事があるのでは無いだろうか。 ただ、最後まで自分の想いにしがみつき、頑なだった相談者のその後の姿は少し後味悪かったな… ・頓田町の聞奇館 もう亡くなってる人の写真に一目惚れした女性が、本気になりすぎて口寄せしてもらう話。 死人の声が聞こえる聞奇さんのキャラも良かったが、知枝さんが可愛いらしい。アイドルなんかでもそうだが、理想としていた人が思ってたのと違ってたなんて事は良くある。個人的には轍さんがすごく素敵な女性で好きだった。桐子さんが大好きなお婆ちゃんだったと言っていたのも頷ける。 ・深山町の双六堂 平凡な生活に不安を感じ、自分の家庭と他者の家庭を比べ、甲乙つける家庭番付表を作ってしまった女性。それがバレて同じ悩みの女性達が集うようになった話。他人と比べるのは誰でもよくある話だが、ここまで他者と比べてどうこう言い合い考えてる人達をはたからみるとだいぶ悪趣味で嫌悪感がわくくらいだった。こうはなりたく無い…。 ・宵待祠の喰い師 仕事に邁進する女性が部下の事で悩み、喰い師に愚痴聞き(単なる愚痴聞きとは違うが)してもらう話。 1番好きなお話。まず綾子さんに好感がもてた。 他者との関係での悩みは、他者に原因があるのではなく自分の内で培っているこだわりや観念によって生じている。の言葉、私も大事にしていきたいと思った。 ・鷺行町の朝生屋 ある画家が遺影を描くと死人の魂を宿す。長らく子供が出来なかった女性が蘇った子供の魂に執着してしまう話。他人の子に執着を見せる女性が怖く感じた。亡くなった子の家庭事情も悲しく、母一人子一人の暮らしで身売りのような事までして子を育てていただけに、子供の居場所が作ってあげられず、あげく事故で子を亡くして、死後は我が子に他の人の家に産まれたら良かったと思われてると思うとやるせない気持ちになる。恵子さんは何がしたかったのだろう。 ・北聖町の読心術 自分の容姿に自信が持てず初めて付き合った彼を信じられず読心術にのめり込む女性の話。 占いする時こう言う心境の人って多いんじゃないんだろうか。都さんの気持ちも分かる部分がある。 あなたの不安はあなたが作り出したもの。不幸上手にならないように。恋の悩み以外でも言える事がある話だが、悩んでる時は忘れがち…気をつけたいと思った。
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早く読み終えたいというようなねばねばと嫌な気持ちを描写している話があったり、 なんだかすこし戒めや心の成長のようなはなしもあったり 面白かったな 特に喰い師の話が好き
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連作短編形式の作品であるところが好みだったのと占いの持つ「不思議さ」のようなものを具体化してあるような作品で面白かった。千里眼の杣子さんと鷺行町の朝生屋の話が特に面白かった!
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