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クィアする現代日本文学 ケア・動物・語り
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クィアする現代日本文学 ケア・動物・語り

武内佳代(著者)

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クィアする現代日本文学 ケア・動物・語り

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青弓社
発売年月日 2023/01/27
JAN 9784787292711

クィアする現代日本文学

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商品レビュー

3.7

3件のお客様レビュー

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2024/12/18

「はじめに」に「読解の方法は単一的な枠組みに寄りかかることなく、それぞれの小説テクストに見合ったさまざまな批評理論や思想を選び取り、小説の解釈の可能性を最大限に広げてみたい。」とある通り、柔軟で開かれた〈読み〉だった。ケアや動物に関する思想との繋がりも見えやすく、「クィア」な読み...

「はじめに」に「読解の方法は単一的な枠組みに寄りかかることなく、それぞれの小説テクストに見合ったさまざまな批評理論や思想を選び取り、小説の解釈の可能性を最大限に広げてみたい。」とある通り、柔軟で開かれた〈読み〉だった。ケアや動物に関する思想との繋がりも見えやすく、「クィア」な読みの可能性を感じる。 文学作品は、統計では捉えられない、固有の感覚や身体性を描くことができる。小説を読むことと書くことがこれだけ豊かな相互行為であれたら、日本の文学にももっと光が当たるのにと思う。

Posted by ブクログ

2024/11/13

シスヘテロ男性から性犯罪に遭った性的マイノリティ当事者として、この本には憤りを覚える。 1章、性暴力を愛だとか性被害者(しかも子ども)が性暴力を望んでいるだとか、...なぜこんなおぞましい、汚らわしい、害悪なデマを書けるのか。 性暴力被害を軽視している。あまりにも、性加害者目線の...

シスヘテロ男性から性犯罪に遭った性的マイノリティ当事者として、この本には憤りを覚える。 1章、性暴力を愛だとか性被害者(しかも子ども)が性暴力を望んでいるだとか、...なぜこんなおぞましい、汚らわしい、害悪なデマを書けるのか。 性暴力被害を軽視している。あまりにも、性加害者目線の内容だ。 この本は性被害者への二次加害だ。 苦痛で最後まで読めなかった。 性暴力を軽視した論考を発表することで、日本社会にますます性暴力軽視の価値観が蔓延し、現実に、性犯罪が引き起こされる。 そして性犯罪者ではなくなぜか性被害者が責められ侮辱される二次加害が繰り返される。 著者はことの深刻さを解っているのだろうか。 そしてこのような性犯罪を軽視した論考に、"クィア"という言葉が冠され、"クィア"が利用されることで、現実に生きているクィア(性的マイノリティ、LGBTQ)当事者が、どれだけ迷惑(差別)を被るか。 こんな性加害的論考を発表されて、性犯罪被害者...とりわけシスへテロ男に加害されたLGBTQの性被害者が、どれだけ苦しむか。 著者は解っているのだろうか。 性犯罪者を増長させ、性被害者を苦しめ、新たな性犯罪と二次加害を生むような、 そして性的マイノリティへの誤解を日本社会に植え付けるような、 害悪な書籍を、書くな。世に出すな。 読者を加害するな。 著者も、編集者も、出版社も、一体何をしているのか。 性暴力を軽視し、性差別(LGBTQと女性への差別)を軽視する、害悪な著者・学者・創作者が、多すぎる。 私は私にLGBTQ研修の仕事や私の救いだった演劇の仕事をくれていた信頼していた上司から性犯罪に遭い、嘘をつかれて、その後検察にまで二次加害されて、人間を信頼できなくなった。誰のことも信用できない。そして日本は性犯罪者を野放しにする国なんだなと、日本社会・日本の司法のことも信用できなくなった。 演劇も人間も社会も信用できなくなった私は本が救いだった。でもこのような害悪な本に出会うたび、本への信頼も失う。 誰のことも、何も、信用できなくなる。

Posted by ブクログ

2024/07/22

すごくて一気に読んでしまった。 私は先輩の手ほどきを受けてフェミニズムとかクィアに興味を持ち始めて、その先輩に少しでも追いつきたくて、彼女が読んでいる本を出来る限り読むようにしているのだが、毎回選書センスに驚かされる。『聖なるズー』や『消滅世界』の他バトラー・竹村和子・松浦理英...

すごくて一気に読んでしまった。 私は先輩の手ほどきを受けてフェミニズムとかクィアに興味を持ち始めて、その先輩に少しでも追いつきたくて、彼女が読んでいる本を出来る限り読むようにしているのだが、毎回選書センスに驚かされる。『聖なるズー』や『消滅世界』の他バトラー・竹村和子・松浦理英子などをこれまでに紹介してもらった。映画も色々教えてもらって、他者関係における苦しみの根源が家族に関わる欲望にあること、狂気と「正常とされているもの」の連続性、性器中心主義的でない性のあり方など、本当に色々な示唆を得た。この前話しきれなかったのが悔しい。それにしても村上春樹をこんなふうに読めるとは思いもしなかった。金井美恵子、村上春樹、田辺聖子、松浦理英子、多和田葉子という流れを取ることで、何となく昭和から令和に至る欲望を巡る空虚の歴史を辿っている感があった。

Posted by ブクログ

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