世界を変えた100の手紙(上) 聖パウロからガリレオ、ゴッホまで

コリン・ソルター(著者), 伊藤はるみ(訳者)

• 販売会社／発売会社: 原書房
• 発売年月日: 2023/01/23
• JAN: 9784562072514

商品レビュー

2025/04/11

烏兎の庭 第七部 4.12.25
https://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto07/diary/d2504.html#0412
https://ss675396.stars.ne.jp/uto07/diary/d2504.html#0412

2023/07/08

手紙は歴史の上でさまざまな役割を果たしてきました。
本書はそんな、世界に衝撃を与えた出来事に関わる手紙
を、その背景と共に解説します。スパルタ人に降伏を迫る
も、にべもなく退けられたマケドニア王の手紙や、世界初
の飛行実験成功を父に伝える兄弟の電報など。災害や戦
禍をくぐり抜け残されていた、数々の生き生きとした言葉
から、当時の歴史や生活に触れる事ができる本です。

2023/02/22

手紙はまさに意思伝達の言葉が並んだもの。おしゃべりに近いものももちろんあるだろうが、現代のメールやチャットに比べればはるかに執筆の労力が必要だから、無駄話は相対的に少ないだろうと思う。中でも、著者が「歴史的に意味あるもの」を選んでいるから当然面白い。
スパルタ人がマケドニアからの手紙に返した、たった一言の回答や、ポンペイを埋めたヴェスヴィオ火山の噴火で、小プリニウスが叔父の大プリニウスについて歴史家タキトゥスに書き送った手紙、ダヴィンチがミラノ公に送った”履歴書“、ガリレオがヴェネチア総督宛てに書いた望遠鏡の発明について、ジャコバン派の過激派マラーを浴室で暗殺したシャルロット・コルデーが、共和国の将来を悲観して書いた手紙。

個人的にちょっと発見だったのは、ダーウィンがビーグル号の探険旅行でガラパゴスに行くのを後押しし、反対する父親の意見を変えさせた叔父というのが、ウェッジウッドの創始者、ジョサイア・ウェッジウッドだったということ。面白いつながりだ。