商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2023/01/10 |
| JAN | 9784121101327 |
- 書籍
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日本の保守とリベラル
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日本の保守とリベラル
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商品レビュー
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7件のお客様レビュー
そのタイトルのとおり、日本の「保守」と「リベラル」について、その言葉遣いから捉えなおした本。 何となく、章と章の繋がりがとっかかりにくかったのと、福沢諭吉や丸山眞男、福田恆存等の思想家の考えが、結論にどう寄与しているのかが読み取りきれなかった。 そもそも、彼ら思想家についての...
そのタイトルのとおり、日本の「保守」と「リベラル」について、その言葉遣いから捉えなおした本。 何となく、章と章の繋がりがとっかかりにくかったのと、福沢諭吉や丸山眞男、福田恆存等の思想家の考えが、結論にどう寄与しているのかが読み取りきれなかった。 そもそも、彼ら思想家についての前提知識が不足している自分にとっては、ものすごく読みにくかった。私が悪いのだが。 ただ、この本自体、途中の章などは書下ろしではなく、他の論考を再編集しているので、それもあって読みにくかったんじゃないかと思っている。章と章の変わり目に、突然話題がぶつ切れになったり、筆者の中で完結しているであろう議論が解説しきらないままでてきたり・・・。再三言うが、私の知識不足ということが大きいので、この論考自体をどうこう言う資格はないと思っている。 だが、筆者が最初に定義している、保守とリベラルについては、非常に重要な定義だと思う。 そのまま描くが、 保守:抽象的な理念に基づいて現実を根底から変革するのではなく、むしろ伝統のなかで培われた制度や慣習を重視し、そのような制度や慣習を通じて歴史的に形成された自由を発展させ、秩序ある漸進的改革を目指す思想や政治運動 リベラリズム:他者の恣意的な意志ではなく、自分自身の意志に従うという意味での自由の理念を中核に、寛容や正義の原則を重視し、多様な価値観を持つ諸個人が共に生きるための社会やその制度づくりを目指す思想や政治運動 ということ。 今この社会における「保守」と「リベラル」という言葉は、言葉だけ一人歩きしているというのはまさにその通りだと思う。なぜ「保守」の反対が「革新」でなく「リベラル」なのか?その経緯を踏まえずに、「我々はリベラル勢力だ」と喧伝することは、足元で大事な価値観を置き去りにしたまま結集することになるだろう。勿論保守然り。 ただ、じゃあこの混沌とした社会に「保守」「リベラル」の定義をちゃんとしようよ!って言っても無駄というか、あまり意味はないんだと思う。 もはや、この社会において、「保守」と「リベラル」は、錦の御旗のように、単なるシンボルとして掲げられる以外の役割を持っていないのではないか。
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本書は、「「保守」と「リベラル」は直ちに対立するものではない。むしろ日本において必要なのは、社会の行動や判断の基礎となる「保守」の確認であるし、多様な個人の生を受け入れる「リベラル」の確立である。両者は同時に追求することが可能であるし、追求されてしかるべきである。本書は、自らが...
本書は、「「保守」と「リベラル」は直ちに対立するものではない。むしろ日本において必要なのは、社会の行動や判断の基礎となる「保守」の確認であるし、多様な個人の生を受け入れる「リベラル」の確立である。両者は同時に追求することが可能であるし、追求されてしかるべきである。本書は、自らが社会を担っているという自負と責任感を持った「保守」と、多様な価値観を表明し、受け入れるだけの気概と道理を持った「リベラル」の確立を目指し」(16p序章から)たとされる。 著者の宇野先生は東大の政治学者、2020年、日本学術会議の新会員の推薦を受けていたが、菅首相によって任命を拒否されたことで記憶に残っている。 なお、著者による簡潔な紹介として、次を参照。 https://www.u-tokyo.ac.jp/biblioplaza/ja/J_00191.html 本書では、「保守」と「リベラル」について、多くの論者に見られるように対立したものと捉えていない。「必ずしも対になるわけでも、二者択一の選択肢になるわけでもない」とし、両者は「次元の異なる話であり」、「急進的な改革には批判的だが、個人の自由や寛容の理念がじっくりと発展していくことを願う人もいるだろう。社会の歴史や伝統を尊重する人が、必ずしもジェンダーの平等に反対するわけではない。改革や変革に対する姿勢と、自由や寛容、多様性などの理念への関与は、それぞれ別個に論ずべきである。無理して両者を対にすれば、話が混乱し、いたずらに対立が生まれていくだけである。」(5p)と述べる。ここのところは、おおむね同意してよいだろう。 本文では、第1章 日本の保守主義、第2章 日本のリベラリズムが続く。 以上の考察を通して、終章の「日本の「保守」と「リベラル」の現在と未来」では、今、この問題を考える意義に関して、「例えば、「保守」が前提とする歴史の連続性において、明治維新と戦後改革という二つの「断絶」がある日本はどうしても難しさがある」とされる一方で、「革命や政変などによって、あるいは敗戦や侵略などの結果として、史的断絶を経験」した多くの国々と同様、「重要なのは、そのような深刻な断絶を経験した国々において、安定的な政治制度や社会的価値を創出すること」とし、「多くの断絶を乗り越え、それでも今日、民主主義国家として持続している日本の経験から、何かを学ぶことは可能であろう」(240p)とする指摘は重要と思う。
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著者の著作は時々手を取っているが、その中でも現実に具体的に触れている程度が非常に高く感じた。 概念についての論考から始まり、その考え方の具体例をそれぞれの論客を取り上げて整理した上で、現代史から実世界を論じている。どちらの思想に対しても目配りが効いていると思う。そして、思想とい...
著者の著作は時々手を取っているが、その中でも現実に具体的に触れている程度が非常に高く感じた。 概念についての論考から始まり、その考え方の具体例をそれぞれの論客を取り上げて整理した上で、現代史から実世界を論じている。どちらの思想に対しても目配りが効いていると思う。そして、思想というものの重要性をとても認識させられる一冊である。政治世界だけでなく、現実世界をどう解釈するのか、という点において自分自身の考え方を相対的にできるように意識できるように、これまでの考え方の束としての思想に触れていきたい。 取り上げている論客への道標でもありつつ、確かな読み応えを味わえる読み物であるといえよう。 なお、丸山の章だけ専門的記述が多くなっているように感じたが、初出の場所によるものと思われる。このことによって論旨が損なわれるものではないだろう。
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