商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2022/12/23 |
JAN | 9784049146462 |
- 書籍
- 文庫
雪蟷螂 完全版
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雪蟷螂 完全版
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商品レビュー
4.6
9件のお客様レビュー
正直最初は、他の人喰いたちの物語に比べてどううかなぁ……とか思っていた 思っていたけれど、雪蟷螂というこの物語も本当に最高であった タイトルに雪がつくように、雪の時期が長い地方は寒々しく凍える印象がある一方、苛烈で情熱的な女たちに心が熱くなる 雪蟷螂であると自らを言う女たちの誇...
正直最初は、他の人喰いたちの物語に比べてどううかなぁ……とか思っていた 思っていたけれど、雪蟷螂というこの物語も本当に最高であった タイトルに雪がつくように、雪の時期が長い地方は寒々しく凍える印象がある一方、苛烈で情熱的な女たちに心が熱くなる 雪蟷螂であると自らを言う女たちの誇りが本当に素敵で、敵である男にも愛を持って鎌を向くのがとても印象的だ 部族は長年だ戦いに明け暮れており、終止符を打つための婚礼を 婚礼に至った花嫁と花婿は…めちゃくちゃ殺伐で刃物も出てきてどうなっちゃうの!?と ただのハッピーエンドじゃないのがとても良かったなぁ 今作の主人公であるアルテシアと、その身代わりとして育てられたルイ 私としてはこの2人の関係性から目を離せなかった! 主従だけでない関係性 とても似ている2人は全く似ていなくて、情熱的に愛する存在も違っていて あぁそっか、結末は彼女が…って 雪蟷螂の冥利に尽きるであろうと想像する 過去の邂逅部分で教えてくれる、もう1人の愛の物語 彼女の気持ちを考えると複雑な思いはあるけれど、あぁ、蟷螂の宿命ってなんて、なんて残酷で愛すべきものなんだろう!って 命をかけて白の世界で苛烈に愛する姿が愛おしい 蟷螂は愛する雄を喰らい尽くす
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最初に読み始めた時は、今まで争っていた部族同士が婚礼をきっかけに、互いに心を通わせていくストーリーなのだろうと思っていました。けれどそんなことはなく、恋人同士の甘い情景などもどこにもなく、ただ戦という中でしか答えを見出せなかった人々の、それでも深い愛情が静かに、しかし確かに燻っていたというような物語でした。こんな愛情の捧げ方があるのだなぁと、今まで甘い恋物語ばかり読んでいた自分には新鮮でした。けれどある意味とても一途で、とても誠実な愛の話だったのではないかと思います。こんな愛し方をもし現実でしたら苦しくてしかたがないのではないでしょうか。フェルビエの雪蟷螂の冷たくも激しい恋の結末に、共感することは自分には難しいですが、読了後は印象深い余韻に包まれました。
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人喰い三部作の第三部、私は紅玉いづきさんの言葉の魔法にかかっているのではなかろうか...そう思うくらいにドンピシャではまってしまう。毎回読む度に「これがいちばん!」と思う.... 地獄のような、楽園のような、生涯をかけた恋、というのが宣伝文句で、 あなたを、喰べてしまいたいほどに...
人喰い三部作の第三部、私は紅玉いづきさんの言葉の魔法にかかっているのではなかろうか...そう思うくらいにドンピシャではまってしまう。毎回読む度に「これがいちばん!」と思う.... 地獄のような、楽園のような、生涯をかけた恋、というのが宣伝文句で、 あなたを、喰べてしまいたいほどに、愛している。 というのが裏表紙に書かれている本文。 この「喰べてしまいたいほどに」のフランク感と「愛している」の丁寧な音並びが最高に良い。 え、だって「ほどに」と「愛している」だよ? これね、試しに逆転させてみたのだけれど、「喰べてしまいたいくらいに」と「愛してる」じゃ駄目なんだよ...やっぱりいづきさんは魔法使いだ...
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