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日本発酵紀行 角川文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
| 発売年月日 | 2022/11/22 |
| JAN | 9784041124420 |
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日本発酵紀行
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日本発酵紀行
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商品レビュー
3.9
8件のお客様レビュー
発酵文化をテーマにしたこの作品は、著者が全国各地の発酵現場を訪れ、醤油や味噌、日本酒などの伝統的な食品から、珍しい発酵食品までを体験しながら、日本の文化や思想に触れる旅の記録です。写真が豊富で読みやすく、発酵の深いレイヤーに迫る内容は、読者にとって新たな発見をもたらします。特に、著者の哲学や生き方が詰まった章は、発酵を通じて日本の文化を再認識するきっかけとなるでしょう。食べ物の背後にある人々の営みや伝統を描くことで、読者は日本の発酵文化をより深く理解し、誇りに思う気持ちを抱くことができる作品です。
※この内容はAIが作成したものであり、ブックオフ公式オンラインストアの見解や意図を示すものではありません。
まだまだ発酵ブーム中。 私的2冊目の小倉ヒラクさんは、 「日本発酵紀行」。 2019年に開催された日本の発酵文化を再発見するという趣旨の展覧会がきっかけになり生まれた本書。 小倉さんがその展示のために47都道府県の発酵文化を調査する旅のさなか、制作チーム宛に送っていた旅のメモと...
まだまだ発酵ブーム中。 私的2冊目の小倉ヒラクさんは、 「日本発酵紀行」。 2019年に開催された日本の発酵文化を再発見するという趣旨の展覧会がきっかけになり生まれた本書。 小倉さんがその展示のために47都道府県の発酵文化を調査する旅のさなか、制作チーム宛に送っていた旅のメモと写真がもとになって、副産物的に出版されたらしい。 紀行文とあるだけに、前回読んだ「発酵文化人類学」にはなかった、なんとも言えないエモさがある。 Podcastなどで拝聴する独特な口調、ことばの言い回しから、経歴だけでなくそのチャーミングなお人柄は存じあげていた。 匂いや音、手触りなど、さまざまな五感に訴える直感的にわかりやすい表現が多いのは、ラジオの発話の中でも面白いなーと思っていたのだが、その上でここまで情の乗った繊細で温度感のある美しい文章を書かれる人だったとは! 小倉ヒラクさんの新たな一面に驚きながら読み進めた。 私にとっては「ラジオただいま発酵中」の復習になるエピソードもたくさんあって、さらに、これまた情感を誘う素敵な写真があったりして、日本全国を旅しながら日本全国の発酵食品を淡々と紹介していく…ちょっとすると飽きてしまってもおかしくないフォーマットなんだけど、どれも本当に興味深い。 特に第七章のヤマクロ醤油、木桶のムーブメントからのあれこれな話は、耳で聞いていた以上の臨場感、耳で聞いていた以上に乗っかってくる情報の量にも質にも圧倒された。 山本さんたちの活動を見ていると、歴史を「神の視点」で見ることが恥ずかしくなってくる。神様のように世界を見下ろして「世界の流れは必然的にこうなるであろう」と預言者ぶって、アンタ誰だよ?(159頁) 時代は常に「自分込み」で動いている。流れは「起きる」だけではなく「起こす」こともできる。そのためには、まず地面に降りてくる。一人から始める。始めたことを仲間とシェアする。そのプロセスを楽しむことこそが「今を生きる」ということだ。 (159頁-160頁) ここの部分は、年を重ねたからこそ世の中を俯瞰してはつい無気力になりがちな自分に喝を入れられたような、痛気持ちよさをもって読んだ。 また、酒と醤油の対比(白と黒、若さと熟成など)から語られるダブルスタンダードな日本の美意識についても、そんなに多くはない自分の経験からくる点と点が繋がるような目まぐるしいダイナミズムに心を掴まれた。 この年になるまで日本文化に占める大きな割合の中に「発酵」があることも知らなかったし、生きることと食べること、食と文化の不可分性に向き合ったことがなかった。 自分史的発酵ブームには、この新たな扉の向こうにある未知の世界の大きさに比例して、たぶん続くだろう。 …ウチの本棚、 小倉ヒラクさんの書籍がどんどん増えていきそうな予感がする。
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僕も大好きな日本酒も、発酵食品の1つですが、全国の発酵食品にヒラクさんが直接現場に行き、食べ物というより食べ物の背景にある小さき人々の営み、伝統、そして日本人が持つ思想まで到達していく、素晴らしい作品です。ヒラクさんファンになりました。
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発酵デザイナー小倉ヒラクさんが、発酵をテーマに日本中を旅した記録。 発酵食品の種類が被らないこと、ルーツに忠実なこと、景色と人にフォーカスすることの3点から選定された各地の発酵文化の紹介。 多様な発酵文化を生み出した要因として、 1. .自然環境の不安定さと厳しさ。頻繁な食料...
発酵デザイナー小倉ヒラクさんが、発酵をテーマに日本中を旅した記録。 発酵食品の種類が被らないこと、ルーツに忠実なこと、景色と人にフォーカスすることの3点から選定された各地の発酵文化の紹介。 多様な発酵文化を生み出した要因として、 1. .自然環境の不安定さと厳しさ。頻繁な食料不足が起きる環境で、今ある食材を保存食にする必要があったこと。 2.微生物的環境。温暖湿潤で、かつ土地によって気候風土に特徴のある日本列島に、様々な微生物が生息していること。 3.仏教による肉食の禁止。年中入手可能な家畜由来の動物性タンパク質が取れないので、旬のある植物性タンパク質を全ての時期で食べられるように工夫する必要があったこと。 を挙げる。 発酵と腐敗は、それぞれ人間の役に立つか、有害かで決まる。日本には、ニホンカビコウジという稲に好んで住む特殊な菌が存在する。それは、特徴的な旨みをつくり、穏やかでまろやかな甘みをうみ、他の乳酸菌、酵母、酢酸菌の媒体となる。それらから、調味料、漬物、お酒が造られる。 海の発酵では、旬を逃さず漁期に大量にとれる海の幸を有効利用するため、塩を使った発酵技術が進化した。 山の発酵では、塩がふんだんに使用できないため、植物由来の防菌作用や乳酸菌の酸味を活用した発酵技術が進化した。 街の発酵では、豊富な原材料で、酒や調味料が造られた。 島の発酵では、サバイバルの知恵として米以外の発酵文化が進化した。 すしの歴史は、魚醤・塩辛からはじまり、魚と塩と米を発酵させた鮒ずしや鯖寿司のようななれずしが誕生し、酢漬けのすし、酢飯に生の魚をのせた江戸前すしが誕生した。 北前船、樽廻船など、江戸時代には発酵食を運搬する海運ルートが開発され、発酵文化や発酵食の経済循環が発達した。 道具の発展と発酵文化では、醸造ビックバンを起こした木桶が紹介されている。ワインやウィスキーの樽よりも何倍も大きな木桶は、鉄のタガではなく、竹のタガが発明されことで、実現。そのことにより、三段階仕込みなど日本酒の作り方や生産性が大きく変化した。現在小豆島のヤマクロ醤油では、木桶技術の伝承に挑戦している。 地域別では、東海地方では、米をつかわず大豆のみで、2~3年の長期発酵による苦みとえぐみが特徴の岡崎の八丁味噌が紹介。大陸から伝来した味噌は、豆味噌であり、その原型にちかい味噌がつくられる。 近畿では、和歌山・湯浅の金山寺味噌が紹介。米、麦、味噌を全て使い、大陸の醤(じゃん)に近い文化が継承されている。京都・大原では、塩につよい、野菜に付着した野生の乳酸菌発酵を利用したしば漬けが紹介。大阪・守口では、そのままでは辛くて食べられないやせた土地で栽培された大根を、手に入りやすい酒粕に漬け込んだ守口漬けが紹介。 福島県・会津若松では、塩と米と麹を3:5:8の割合で混ぜた漬け床の三五八漬けが紹介。米がふんだんに使われているので、塩こうじよりも甘さの残る味わい。冨山県・射水では、イカスミを使った塩辛の黒づくりが紹介されている。 こうした優れた工夫は、なんでも自由に使うことができない不自由さから生まれた創造性だという。無からあるようにするという意志が生まれる。 最後に、日本とは、日本人とはという文章を紹介する。 クジラとともに生き、藍の葉で衣服を染め、イモに千の手間をかける。米に微生物をつけて、酒や調味料を醸す。それを杉と竹で作った巨大な桶に仕込み、国を動かす巨大な産業に育てた。山と海の恵みを塩につけ、野ブドウを酒に変え、隔絶された離島のなかでも素晴らしい食文化を作り出した。発酵文化は日本人の生きる原動力となった。 人々は自然の恵みをどう美味しく、そして長く保存するか、歴史の中で工夫をしてきた。そのおかげで、豊かな日本食文化が築かれてきたことを知れる、とても面白い本だった。
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