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この世の喜びよ
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この世の喜びよ
¥1,650
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商品レビュー
2.8
205件のお客様レビュー
静謐で味わい深い物語世界
2022年下半期第168回芥川賞を受賞した表題作を含む3作品を収録した短編小説集である。表題作では、子育てを終えた、大きなショッピングセンターの喪服売り場で働く女性店員が主人公であり、文中では「あなた」と表記される。職場に隣接するフードコートで毎日夕方から暗くなるまで時間を潰して...
2022年下半期第168回芥川賞を受賞した表題作を含む3作品を収録した短編小説集である。表題作では、子育てを終えた、大きなショッピングセンターの喪服売り場で働く女性店員が主人公であり、文中では「あなた」と表記される。職場に隣接するフードコートで毎日夕方から暗くなるまで時間を潰している中学生の少女との、店員と客との関係を越えた屈託のない交流を中心に、「あなた」の繊細な心の動きが、子育ての思い出などとともに丁寧に掬い取るように描き出されていく。独特な文体と相まって、静謐で味わい深い物語世界が広がっている。
fugyogyo
あらすじは全く知らなかったものの、見かけるたび表紙の黄色が印象的で覚えており、ついに手に取った。読み終えてから、第168回芥川賞受賞作だと知った。 3つの短編を収録。ショッピングセンターの喪服売り場で働く女性と、歳の離れた弟ができたことにより家に居づらさを感じている中学三年生の女...
あらすじは全く知らなかったものの、見かけるたび表紙の黄色が印象的で覚えており、ついに手に取った。読み終えてから、第168回芥川賞受賞作だと知った。 3つの短編を収録。ショッピングセンターの喪服売り場で働く女性と、歳の離れた弟ができたことにより家に居づらさを感じている中学三年生の女の子の話である表題作『この世の喜びよ』。双子の子を持つ母親がハウスメーカーの住宅に宿泊体験する話である『マイホーム』。おじとキャンプに来た少年と他の連れられてきた子供たちの話である『キャンプ』。どの短編も、ドキドキするような事件が起こるわけではない。正直、「この話は一体何……?」と思いながら読み終えてしまった感がある。『この世の喜びよ』が二人称視点で珍しかった。表紙のイラスト、マフラーなのかと思ってたんだけど、最後までどの話にもマフラーは出てこなかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ショッピングモールで働く主婦と中学生少女の奇妙な関係が描かれていた 少女は幼い弟の世話に疲れ、フードコートで時間を潰し、主婦と出会う 友達でも先輩でも保護者でもない不思議な関係 そこに同じモールで働く青年、モールのゲーセンに遊びにくる老人など、日常にありそうな風景だと感じた おそらくイオンモールがモデルだろう 正直言うと著者の伝えたいことはよく分からなかったが、主婦から見た世界はおそらく私の妻も似てるんだろうなと感じた そういう意味では参考になる作品ではあった
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