商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 評論社 |
| 発売年月日 | 2022/10/19 |
| JAN | 9784566023949 |
- 書籍
- 文庫
指輪物語 最新版(6)
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指輪物語 最新版(6)
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商品レビュー
4
6件のお客様レビュー
……読み終えた途端、思わずふーっとため息が出ました。 終わりました、長い長い指輪のお話が。完走です。 第一巻を手にしてから(合間にいろいろ読んだものの)、およそ2ヶ月ちょっと。いやあ、これだけ骨太のお話を読み通したのはずいぶん久々のことです。 最終巻で最も意外だったのは、クラ...
……読み終えた途端、思わずふーっとため息が出ました。 終わりました、長い長い指輪のお話が。完走です。 第一巻を手にしてから(合間にいろいろ読んだものの)、およそ2ヶ月ちょっと。いやあ、これだけ骨太のお話を読み通したのはずいぶん久々のことです。 最終巻で最も意外だったのは、クライマックスである指輪を捨て去るシーンが早々に訪れたこと。 およそ半分あたりで「あの」挿絵と共に描かれ、とうとう冥王サウロンはその姿すら見せないまま……。え、出てこないの?とかなりビックリしました。 ただ、モルドールでの旅路はもうずっとつらく、サウロン戦やアラゴルン達黒門前での戦いまであったらどうしようとは思っていたので、「助かった……!」というのが正直なところ(^^; まあ旅の目的は打倒サウロンではなく指輪を破棄することですからそれでいいのでしょうが、ちょっと影の薄い悪役という印象は否めません。なんならナズグールの方が怖かったな……。 それはさておき、私は前巻の感想で散々「美しい中つ国をもっと見たい!!」と騒いでいたのですが、図らずもその望みは叶えられることとなりました。 「往きて還りし物語」と評される『指輪物語』ですが、最終巻でじっくりと描かれるのは旅の仲間たちがそれぞれの場所に帰っていく姿。この「日常」にゆっくり戻っていく描写が非常に心に沁みました。 我々の生活でも、行きは長くても帰りはあっという間に感じることが多々ありますが、後半部分を読みながらまさにその感覚を味わっていました。 一人また一人と別れを告げていき、そうして最初の四人でホビット庄に向かう……。冒険の熱気と興奮が徐々に収まっていくなかで、これまでの旅路に思いを馳せながら、別れの寂しさと自分を待っていてくれる故郷を恋しく思う複雑な胸中。これを味わえるのは、ここまで読み通してきた読者だけの特権だと感じました。 物語としては「ホビット」という種族で描かれますが、希望を捨てずおひさまが昇る限り泥臭く生き続けていく。それは、やはり我々「人間」が持つ強さなのかなと。 神話にしても他のジャンルの小説(たとえば人間らしさを描くSF)にしても、そうした姿が描かれているのを見るにつけ、やっぱり諦めちゃいけないんだよなぁと勇気づけられるんですよねぇ。 私がこの壮大な物語に取り組むモチベーションとなったのは、「アシモフ先生がトールキンの崇拝者だから」という点でした。面白い人が面白いというものは面白いに決まってる、の理論です。 すっかりゲームやアニメでお馴染みとなった世界観は純粋に「もっと見てみたい」と感じましたし、展開を1ミリも知らないまっさらな状態でハラハラドキドキしながら読み進めることができました。 けれど文章表現という点でいうと、とっつきにくさがあったのも確か。 丁寧語で語られる長大な物語にもどかしさを感じた部分もありますし、海外の神話をイメージしているはずが戦国時代のように見えてしまうシーンも……。人名も似ているものが多いですし。 なのでこの物語に取り組むには、それなりの覚悟が必要だといえます。それでも、始めから映画で観てしまうよりも、己の想像力を駆使しながら「中つ国」をフロド達と歩けたことが、私にとっては実に大きな体験となりました。 さて、彼らが無事帰ったところで、私もマイホームである甘美でスリリングなミステリの世界に戻るとしましょう。それぞれ、帰りたい場所はありますからね(^^)
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北欧神話、ギリシャ神話のような神話がイングランドにはないということでトルーキンが作成した物語。言語能力にも長けていたトルーキンだからこそ指輪物語用に新しい言語も作成した。 好みの問題だったり、自分がこの作品に対してあまり思い入れがないのが原因だろうが、あまりのめり込んで読むこと...
北欧神話、ギリシャ神話のような神話がイングランドにはないということでトルーキンが作成した物語。言語能力にも長けていたトルーキンだからこそ指輪物語用に新しい言語も作成した。 好みの問題だったり、自分がこの作品に対してあまり思い入れがないのが原因だろうが、あまりのめり込んで読むことができなかった。意外と登場人物が多かったり、思ったより地名を把握するのが大変に感じた。レジェンド的な地位に君臨する『指輪物語』の良さが分からないとなるとファンからは「浅い」と思われそうで悲しいのだが、素直な感想を残しておこうと思う。
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にしても緻密。今なお、この小説についての研究者がいるというだけあって、物語の密度は濃く、地形、種族、言語、歴史、建造物など、作品を構成する要素それぞれが奥深く、トールキンの創造力と博識に圧倒される。 いわば「行きて帰りし物語」の典型であり、なんなら指輪物語こそがその代表作なわけで...
にしても緻密。今なお、この小説についての研究者がいるというだけあって、物語の密度は濃く、地形、種族、言語、歴史、建造物など、作品を構成する要素それぞれが奥深く、トールキンの創造力と博識に圧倒される。 いわば「行きて帰りし物語」の典型であり、なんなら指輪物語こそがその代表作なわけですが、しかしだからと言ってフロドという指輪保持者を英雄として押し出すような描き方をしていないのは面白い部分。どちらかと言えば、アラゴルンやガンダルフといった戦場において特別な才能を持った人物の方が”かっこよく”見える場面が多く、一方でフロドは指輪の魔力により気力も体力も徐々に奪われていき、後半になるほど前向きな台詞は減っていく。 対して、話が進むほど存在感を増していく人物、それがサム。 いやマジでこいつ凄すぎる。あまりにも献身的で、あまりにも勇者。二つの塔の下巻あたりからは完全にサムが話を引っ張っていくこととなり、もうほんと彼がいてくれてよかったと思うことしきり。やっぱり最後のサムとフロドが二人きりで滅びの山を目指す過程は泣いちゃったよ。 でも、最終的にサウロンを打ち倒すことが出来たのは、何度も殺すチャンスがあったのにゴクリを殺さなかったフロドの慈悲のおかげでもあるわけで、ここにこそ、作者がフロドに指輪を託した意味があるのだろう。 ていうか指輪を捨ててからが異様に長い。指輪破壊後、余韻というには長すぎるほど話が続き、伏線回収とはまた違った形の、小規模な戦いがホビット庄で起こる。戦争のあとにも人生は続くし、諍いそのものを無くすことは出来ないし、時間とともに時代は変わる――といった読み替えが出来そうではあるが、もっと単純に、作者が書きたいこと描いた結果、よくある話の構成とは違う形になった、というだけのことかもしれない。 というかそこを深く考えるのはあまり重要だと思えない。力に固執せず、「捨て去る」ことで得られる平穏と達成感。指輪物語が真に伝えようとしたことはそういったことだと思うから。 あと、描写のさじ加減については結構クセがあって、一行で済ませられそうな台詞や描写を何行にもわたってくどくど説明したかと思ったら、わりと大事な場面をあっさりした感じで片付けてしまったり、翻訳の古さもあってか、流し読みしてると読み飛ばしてしまいそうになる部分が結構あった。なのでこれは翻訳と原作の文章、どちらにもクセがあるってことなのだと思う。 ========== というわけで、指輪物語読み終わりました。 そして、ファンタジー小説読もうと思いたってから早半年、自選した作品(および誰かにおすすめしてもらった作品)を一通り読み終わったので、ひとまずここでファンタジーブームは終了。 SFやミステリーがある種の論理に基づいて構成された物語であるのに対し、ファンタジーはイチから世界を想像するところから始まるため、私たちがよく知る、たとえば「科学」や「法律」なんかとはまったく別軸の法則で成り立っており、まずはそこに自分をシフトさせる必要がある点にこそファンタジーの特徴があるような気がします。 そしてだからこそ、作者が創りだしたその世界観に入り込んだときの興奮は極上。物語以上に「世界」それ自体をもっと知りたくなる、という点がこのジャンルの魅力かなと思います。地形だったり、歴史だったり、言語だったり、生き物だったりね。 同時にそれはリアルとの映し鏡のようなもので、どんなファンタジーであってもそこには現実を反映した歴史、倫理、痛みがありました。 そしてその作者の知る「痛み」が読者と共鳴したとき、私たちはその作品を自分のための物語と感じるのだろうなと、それがファンタジーの力なのだろうなと。 だからファンタジーは愛され続けるのだろうなと、そんな風に思います。
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