商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | アストラハウス |
発売年月日 | 2022/10/09 |
JAN | 9784908184376 |
- 書籍
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秘密にしていたこと
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秘密にしていたこと
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商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
重苦しい作品だった。 一人の少女、彼女の死をきっかけに明らかになる事とは。 差別や偏見は目に見えてわかりやすくあるのではない。それは空気のようにそこにあり続けて知らぬ間に生活に浸透しているのだ。劇中に出てくる新聞の一節は彼らの抱える孤独を百分の一も理解していなくて言葉を失った。
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読み終わってから、最近の本だったという事に驚いた。翻訳者の後書きを踏まえると、まだアジア人差別のようなものが残っているのだなと感じた。まあでも、この本の主題はそうでは無いので、一旦置いておこう。 この本を読んでいて、コンプレックスの克服とは、なかなかうまくいかないものだなと、...
読み終わってから、最近の本だったという事に驚いた。翻訳者の後書きを踏まえると、まだアジア人差別のようなものが残っているのだなと感じた。まあでも、この本の主題はそうでは無いので、一旦置いておこう。 この本を読んでいて、コンプレックスの克服とは、なかなかうまくいかないものだなと、強く感じた。コンプレックスをバネに成功した人の話は、何度か聞いたことがあるのに。 親はやっぱり、自分のようになってほしく無いとか、こういうふうに育って欲しいという願望が捨てきれないのだろうな。表面的には成り立っている様に見える家族ではあるが、それは子供の協力があってこそ。むしろ、子供の共感力がなければ、早くに家庭崩壊していただろう。その方がもしかしたら良かったのだろうか。 大人でも子供でも、誰にでも自分自身に関する秘密はあり、そして誰かの秘密もまた人は知ってしまう。その巡り合わせが上手くいかなかった1つの結果だな、この本は。なんだか哀しい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アジア系の大学教授の夫・ジェームズは 小さい頃からアジア系や日系が受ける差別を経験して育ってきた。 誰とも関りをもたず結婚するまで寂しい人生を送っていた。 そのせいもあり、娘に友達を作れ周囲に溶け込めと しきりに言ってきかすようになる。 医師を志すのを諦めた子育て育児に精を出す妻のマリリン。 夫と同じ大学で出会い成績も優秀で医師を目指すために 頑張っていたがその矢先に妊娠が分かる。 そこからは医師を目指すのを諦め家庭に専念するようになる。 そして、その諦めは次第に娘に向き、娘に必要以上の 勉学や知識を与えようとする。 長女のリディアは父と母からの「愛」をたくさん受け、 それをしっかり受け止め次第に愛が重荷になっていく様が描かれている。 自分はいったい何のために勉強をするのか リディアの学校にも残る日系やアジア系への差別 両親に勉強なんかしたくない 私は学校に友達なんかいない そんなこと言えるわけがない 長男のネイスと次女のハンナは 長女の陰に隠れてしまうような生活を余儀なくされてしまっている。 どうして父と母は3人いる子供全員に愛を注いであげることができなかったのだろう そう思ってしまう。 長女のリディアの死から物語は始まり、 家族はリディアという存在がいなくなり 均衡が破れたかのようにどんどん崩壊していく。 しかしその崩壊の中で 父、母、長男、次女、そして長女の 本当の気持ちが物語が進むにつれて明らかになる。 言わなくてもいい後で言えばいい それは次第に重なり 最後には秘密になってしまう。 それが招いたものが長女の死だったのか 私はこの家族に限らず言わなくてもいい 分かってくれるだろう後で言えばいい それが招く最悪のパターンを 読んでしまった気がする。 なんでも口にして思いを伝えることが大切だと気が付いた。 この家族の今後に幸せがありますようにと願ってたまらない。
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