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トランスジェンダー問題 議論は正義のために
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トランスジェンダー問題 議論は正義のために

ショーン・フェイ(著者), 高井ゆと里(訳者), 清水晶子

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トランスジェンダー問題 議論は正義のために

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 明石書店
発売年月日 2022/10/09
JAN 9784750354637

トランスジェンダー問題

¥2,200

商品レビュー

3.8

9件のお客様レビュー

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2024/02/02

解説をはじめに読むと理解がより深まるかもしれない。とりわけ、今までこの種のトピックに無関心であった人にとっては。 序章の教師のエピソードで心が張り裂け、数ヶ月読み進めることができなかった。 つまり、子供達を守ると主張した大人達は、(もしかするとその中に性の不一致で悩む児童がいたか...

解説をはじめに読むと理解がより深まるかもしれない。とりわけ、今までこの種のトピックに無関心であった人にとっては。 序章の教師のエピソードで心が張り裂け、数ヶ月読み進めることができなかった。 つまり、子供達を守ると主張した大人達は、(もしかするとその中に性の不一致で悩む児童がいたかもしれないのに)トランスすれば死ななければならないという、社会で何度も何度も何度も繰り返し表現された間違った認識に基づく神話を再現して見せたのだ。 "クィア"に関する本を並行して読むと、どの本にも共通する問題意識の提示がある。 "物語とトラウマ"にも"台湾ホモナショナリズム"にそれはあった。 個人的な問題とこの自己責任社会で誰もが口にしていることは実は社会的な問題であるのだ。 私たちは、とは言わない。 そこまで現代社会に希望を持てないから。 少なくとも私には、今生まれてくる、次に生まれてくる子供達が、Tであると自覚したときその人生が誰にジャッジされるものでもなく祝福されるということを無条件で信じることができる社会と物語を生み出していくという責務があるということを再確認した。

Posted by ブクログ

2023/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

トランス男性/女性という言葉自体、ジェンダーのカテゴリーは2つだけしかないという考えに異をとなえる人からすると不適。 今日におけるトランスジェンダー問題とは、シスがトランスとの共存の中で発生する問題であり、トランスが直面している問題ではない。 家庭内暴力のシェルターは深刻なまでにジェンダー化されており、トランスを念頭に置いていないため、ホームレスや殺人事件につながっている。 暴力の脅威があるせいで、多くのトランスが自分の外見を変えるか、公共喰うy間を通る仕方を変えるか、どちらかを選ぶように強いられていると感じている。 不遇にある人々から、ラディカルで怒りっぽく、品が悪い人々によって運動が奪われる。そして、その運動は今度は卑劣なアクティビストによって売名のためにダメにさせられる。 人々をセックスワークに突き動かしているそもそもの制度的な原因、とりわけトランスの人々を動かしている原因に対処することなしにセックスワークを犯罪化することは、すでに存在している不平等な取引をより強固なものにする。結果、ワーカーはますます危険に身を置くようになる。) トランスジェンダーは誤解によって、同性愛者からもフェミニズムからも敵視される部分がある。

Posted by ブクログ

2023/07/22

あらすじ(明石書店より)トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスジェンダーの現実を幅広い調査や分析によって明らかにする。これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である...

あらすじ(明石書店より)トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスジェンダーの現実を幅広い調査や分析によって明らかにする。これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である。トランスジェンダーの実態を何ら顧みない、排除のための偏見に満ちた言説が拡大される中、日本における「トランスジェンダー問題」を考える上でも必読の書。(https://www.akashi.co.jp/book/b612082.html) トランス女性によって書かれ、ノンバイナリーの訳者によって日本読者に届けられた価値のある本。 フェイが自身の経験を綴るのではなく、一人のトランス女性として自身が「恵まれている」ことを十分に理解しつつ、最も可視化されづらく、苦しめられている周縁のトランスたちに光を当てようとしている。 これを読めば、現在日本で「フェミニズム」的なロジックで拡散される「もっともらしい」言説がトランスフォビアであり、またそのような思想が右派によって利用されている仕組みに気づくことができる。 トランスたちが抱える問題は本当に「トランスジェンダー問題」なのか。 トランスたちが抱える問題や、トランスの生を困難にする社会構造はシス女性やその他マイノリティ、多くの人々にとっても課題であるということを認識しなければいけない。 以下、引用 その瞬間、ジョーとケイトは、自分たちがアレックスを受け入れるための闘いにあまりにも多くの生活を費やしてきたことに気づいた。その闘いは、混乱と困惑のうちにある息子のためのものではなく、トランスの娘のための闘いだったのだと、2人はやっと気づいたのである。(p.51) →泣きそうになった。家族という最も身近な存在から愛されることが、特に若いトランスにとってどれだけ重要なことか。 メモ 家父長制の3つの鍵 1:「男性」と「女性」は、自然で、変更不可能で、網羅的な二元論である。 └全ての人間はその生殖の特徴(通常は性器)によって男性か女性にはっきり分かれる、そしてこれは絶対に変化しえない。 2:全ての男性は男性的であるべきで、全ての女性は女性的であるべきである。 └男性と女性は、性的魅力や服装、感情、労働、家族役割、そしてその役割に期待される振る舞いについての、広くいきわたった厳格なルールに従うべきである。 3:男性性は女性性とは両立せず、そして女性性よりも優れている。 └およそ女性的なものは、反-男性的であり、逆もまたそうである。そして男性的な特徴は、女性的な特徴よりも価値がある。(p.341)

Posted by ブクログ

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