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トランスジェンダー問題 の商品レビュー

3.7

10件のお客様レビュー

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2024/07/31

は~時間かかった… ・UKはトランスフォビックが激しい。NHSの問題もあいまって治療にすごく時間がかかる ・トランスフォビックなフェミニストが政治的に反中絶などの右派的な人と組むことがある ・トランスヘイトの世界的な高まり ・刑務所廃止主義というのがあるのははじめて知った。性犯罪...

は~時間かかった… ・UKはトランスフォビックが激しい。NHSの問題もあいまって治療にすごく時間がかかる ・トランスフォビックなフェミニストが政治的に反中絶などの右派的な人と組むことがある ・トランスヘイトの世界的な高まり ・刑務所廃止主義というのがあるのははじめて知った。性犯罪の厳罰化は賛成だが、安い労働力としてこき使われているのも事実 ・”プライド”はブランド化され企業のイメージ戦略に使われてるだけじゃない?というのはそう思った。 ややこしいことを持ち出しているというのはそうだし、大掛かりな手術をしてでも性別を変えたいというのはなかなか想像しづらいが、もし自分がそうだとしたらどれほどつらいだろうな。トイレや風呂は一部のクソ野郎のせいで不自由だし。 オトコはみんなレイプ魔でオンナはみんなバカだって?落ち着きなよ。

Posted byブクログ

2024/02/02

解説をはじめに読むと理解がより深まるかもしれない。とりわけ、今までこの種のトピックに無関心であった人にとっては。 序章の教師のエピソードで心が張り裂け、数ヶ月読み進めることができなかった。 つまり、子供達を守ると主張した大人達は、(もしかするとその中に性の不一致で悩む児童がいたか...

解説をはじめに読むと理解がより深まるかもしれない。とりわけ、今までこの種のトピックに無関心であった人にとっては。 序章の教師のエピソードで心が張り裂け、数ヶ月読み進めることができなかった。 つまり、子供達を守ると主張した大人達は、(もしかするとその中に性の不一致で悩む児童がいたかもしれないのに)トランスすれば死ななければならないという、社会で何度も何度も何度も繰り返し表現された間違った認識に基づく神話を再現して見せたのだ。 "クィア"に関する本を並行して読むと、どの本にも共通する問題意識の提示がある。 "物語とトラウマ"にも"台湾ホモナショナリズム"にそれはあった。 個人的な問題とこの自己責任社会で誰もが口にしていることは実は社会的な問題であるのだ。 私たちは、とは言わない。 そこまで現代社会に希望を持てないから。 少なくとも私には、今生まれてくる、次に生まれてくる子供達が、Tであると自覚したときその人生が誰にジャッジされるものでもなく祝福されるということを無条件で信じることができる社会と物語を生み出していくという責務があるということを再確認した。

Posted byブクログ

2023/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

トランス男性/女性という言葉自体、ジェンダーのカテゴリーは2つだけしかないという考えに異をとなえる人からすると不適。 今日におけるトランスジェンダー問題とは、シスがトランスとの共存の中で発生する問題であり、トランスが直面している問題ではない。 家庭内暴力のシェルターは深刻なまでにジェンダー化されており、トランスを念頭に置いていないため、ホームレスや殺人事件につながっている。 暴力の脅威があるせいで、多くのトランスが自分の外見を変えるか、公共喰うy間を通る仕方を変えるか、どちらかを選ぶように強いられていると感じている。 不遇にある人々から、ラディカルで怒りっぽく、品が悪い人々によって運動が奪われる。そして、その運動は今度は卑劣なアクティビストによって売名のためにダメにさせられる。 人々をセックスワークに突き動かしているそもそもの制度的な原因、とりわけトランスの人々を動かしている原因に対処することなしにセックスワークを犯罪化することは、すでに存在している不平等な取引をより強固なものにする。結果、ワーカーはますます危険に身を置くようになる。) トランスジェンダーは誤解によって、同性愛者からもフェミニズムからも敵視される部分がある。

Posted byブクログ

2023/07/22

あらすじ(明石書店より)トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスジェンダーの現実を幅広い調査や分析によって明らかにする。これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である...

あらすじ(明石書店より)トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスジェンダーの現実を幅広い調査や分析によって明らかにする。これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である。トランスジェンダーの実態を何ら顧みない、排除のための偏見に満ちた言説が拡大される中、日本における「トランスジェンダー問題」を考える上でも必読の書。(https://www.akashi.co.jp/book/b612082.html) トランス女性によって書かれ、ノンバイナリーの訳者によって日本読者に届けられた価値のある本。 フェイが自身の経験を綴るのではなく、一人のトランス女性として自身が「恵まれている」ことを十分に理解しつつ、最も可視化されづらく、苦しめられている周縁のトランスたちに光を当てようとしている。 これを読めば、現在日本で「フェミニズム」的なロジックで拡散される「もっともらしい」言説がトランスフォビアであり、またそのような思想が右派によって利用されている仕組みに気づくことができる。 トランスたちが抱える問題は本当に「トランスジェンダー問題」なのか。 トランスたちが抱える問題や、トランスの生を困難にする社会構造はシス女性やその他マイノリティ、多くの人々にとっても課題であるということを認識しなければいけない。 以下、引用 その瞬間、ジョーとケイトは、自分たちがアレックスを受け入れるための闘いにあまりにも多くの生活を費やしてきたことに気づいた。その闘いは、混乱と困惑のうちにある息子のためのものではなく、トランスの娘のための闘いだったのだと、2人はやっと気づいたのである。(p.51) →泣きそうになった。家族という最も身近な存在から愛されることが、特に若いトランスにとってどれだけ重要なことか。 メモ 家父長制の3つの鍵 1:「男性」と「女性」は、自然で、変更不可能で、網羅的な二元論である。 └全ての人間はその生殖の特徴(通常は性器)によって男性か女性にはっきり分かれる、そしてこれは絶対に変化しえない。 2:全ての男性は男性的であるべきで、全ての女性は女性的であるべきである。 └男性と女性は、性的魅力や服装、感情、労働、家族役割、そしてその役割に期待される振る舞いについての、広くいきわたった厳格なルールに従うべきである。 3:男性性は女性性とは両立せず、そして女性性よりも優れている。 └およそ女性的なものは、反-男性的であり、逆もまたそうである。そして男性的な特徴は、女性的な特徴よりも価値がある。(p.341)

Posted byブクログ

2023/03/27

ネット言論でのパニックめいたトランスヘイトに左右されないため、まずはトランスジェンダーの人々がどのような状況にあるかを知るべきだろう。英国の事例が中心ではあるが、解説や訳者解題まで読むことで、日本の状況についてもある程度の理解を得られる。右派のトラスフォビアは今に始まったことでは...

ネット言論でのパニックめいたトランスヘイトに左右されないため、まずはトランスジェンダーの人々がどのような状況にあるかを知るべきだろう。英国の事例が中心ではあるが、解説や訳者解題まで読むことで、日本の状況についてもある程度の理解を得られる。右派のトラスフォビアは今に始まったことではないが、驚くべきはマイノリティ側から社会変革を求める左派にもトランス排除の言説に取り込まれる層がいるということだ。そこにあるのは、かつて白人フェミニズムが犯してきたような権利獲得の力学であり、つまるところ更なる弱者を維持しようとするシステムである。ある程度 フェミニズムを理解したと考えている層にこそ、次なる連帯のために読んでほしい一冊。訳者である高井ゆと里氏の注釈も細かいところまで目が行き届いており、安心して読むことができる。丁寧な仕事に感謝したい。

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2023/01/07

web明石(イントロダクション「見られるが聞かれない」) https://webmedia.akashi.co.jp/posts/6475

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2022/12/06

トランスジェンダーの人権を21世紀版の公民権運動と位置づける見方があります。 しかしトランスジェンダーの人権を考慮するに際して、3つの固有の論点があります。 1つ目はパターナリズムの観点からのトランスジェンダー医療、特に未成年者のトランスの制限。 2つ目は女性スペースを使用する女...

トランスジェンダーの人権を21世紀版の公民権運動と位置づける見方があります。 しかしトランスジェンダーの人権を考慮するに際して、3つの固有の論点があります。 1つ目はパターナリズムの観点からのトランスジェンダー医療、特に未成年者のトランスの制限。 2つ目は女性スペースを使用する女性との人権の利益からの公共の福祉による制限 3つ目は女性スポーツにトランスジェンダー女性が参加することが生物学的差異のある女性との関わりにおいて公平なのかという問題 しかし本書の著者及び翻訳者の立場は 人間の生物学的な身体性を過小評価して、 自分の心の性の有り様に絶対的価値をおいて、 自分の権利ばかりに焦点を当てて、社会生活の場面において、それを世間押し付けようとしています。 公民権運動の運動ではシットインという作法がありました。 その感覚で女性スペースにトランス女性は進入する権利があるはずだ。 日本の一般の女性の意識はアップデートするべきだ、 それが社会正義なのだ、彼らの思想にはそのようなものがあると私は観ています。 本書を高く評価する人たちの傾向をネットで私が調べた限りではいわゆる人文系が多い印象です。 トランスジェンダーの問題は社会科学的視座、自然科学的視座から、 多方面に見る必要があります。 なぜならトランスジェンダー医療自体は不妊をもたらし不可逆であり、人間の幸福を保証するものではありません。 それゆえ慎重な思考が必要なのです。 そういった思考が面倒に思い、ただひたすらお花畑の空想に浸りたい人文系の人たちは オンライン読者会や2次元のフリマ雑誌を読む程度にトランスジェンダー問題に関わったほうが良いと思います。 現実はシビアです。 トランスする人も論ずる人も生半可な覚悟でやるべきじゃないと思います。

Posted byブクログ

2023/01/07

謎が解けた。なぜ左の“フェミニスト”が右の宗教保守と手を結ぶのか。「肉屋の豚」現象ですね。 そして、これが日本だけでも英国だけでもないのは「米国の宗教保守が、明確にLGBとTを分断する戦略をとってるから」。 私がTwitterで上位ツイッターフの相手してて感じてた「信念」や「...

謎が解けた。なぜ左の“フェミニスト”が右の宗教保守と手を結ぶのか。「肉屋の豚」現象ですね。 そして、これが日本だけでも英国だけでもないのは「米国の宗教保守が、明確にLGBとTを分断する戦略をとってるから」。 私がTwitterで上位ツイッターフの相手してて感じてた「信念」や「使命感」はあながち間違いでもなかったんだな…という絶望。 一方で、家父長制に迫害されてきた人たちが連帯して立ち上がれば十分、というメッセージには、頷きつつこちらこそ救われた。トランス差別に対して何もできてない無力感があるので。 立ち上がりましょう。立ち上がります。

Posted byブクログ

2022/11/18

第一章 トランスジェンダーへ向けられる言動は、根拠を伴わない差別的なものであふれている。 学級全体の教育効果のために個人への配慮を犠牲にしたり、社会全体のジェンダー規範?のために個人がヘイトに晒されたり、また性的な危害を受けたりする。 女性から男性へ「移行中」の人が、生命の危機を...

第一章 トランスジェンダーへ向けられる言動は、根拠を伴わない差別的なものであふれている。 学級全体の教育効果のために個人への配慮を犠牲にしたり、社会全体のジェンダー規範?のために個人がヘイトに晒されたり、また性的な危害を受けたりする。 女性から男性へ「移行中」の人が、生命の危機を感じて支援を求めた時、一体どこへ避難すれば良いのか。 女性がトランス女性に配慮することを「男の味方になることだ」と、勝手に構図を作り上げるのはおかしな話。(「男の味方になる」とは、トランス女性を男として見ているという意味と、女性の驚異になる存在を擁護しているという意味で、二重である)

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2022/11/03

これは現在まかり通っている不正義についての正義の書であり、当事者たちが直面させられている絶望に対する希望の書だと思う。 そしてその不正義も絶望も生み出しているのはシスヘテロ優位のジェンダー規範であり、その恩恵に預かる我々(僕含め多くのシス男性)であることを決して忘れてはならない。...

これは現在まかり通っている不正義についての正義の書であり、当事者たちが直面させられている絶望に対する希望の書だと思う。 そしてその不正義も絶望も生み出しているのはシスヘテロ優位のジェンダー規範であり、その恩恵に預かる我々(僕含め多くのシス男性)であることを決して忘れてはならない。 僕は加害者でもある以上、安直な連帯は許されないと思う。それでも、なんとか連帯できる手立てを探し続け、この不正義を変える義務が僕にはある。

Posted byブクログ