商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新曜社 |
発売年月日 | 2022/09/26 |
JAN | 9784788517813 |
- 書籍
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戦後日本映画史
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戦後日本映画史
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
このところハリウッドの全米脚本家組合によるストライキのニュースがニュースが伝えられています。2007年以来の大規模なものとのこと。前回はDVDやインターネットでの収益の配分について、今回は動画配信やAIの利用についてが争点のようです。今後、盤石に見えたハリウッドという存在の凋落を...
このところハリウッドの全米脚本家組合によるストライキのニュースがニュースが伝えられています。2007年以来の大規模なものとのこと。前回はDVDやインターネットでの収益の配分について、今回は動画配信やAIの利用についてが争点のようです。今後、盤石に見えたハリウッドという存在の凋落を予想する記事も見ました。まさに映画産業は文化産業であり、テクノロジー産業であり、そしてビジネスなのだと、と改めて感じました。日本の映画会社ではコナン新作の興行収入が130億円を突破し、ファーストスラムダンクやブルージャイアントも盛り上がりアニメ映画が大ブレイクしています。本書は、そんな現在が来るとも予想出来ない戦後の(しかし1941年の統制経済にる業界再編から始まっていることを考えると戦中から続く…)日本の映画会社の興亡史です。文化的側面から語る映画史は多々あると思いますが、映画会社の経営からのみ語る映画史、いや映画という文化産業を主題にした経営史は非常に新鮮でした。実は中川右介「社長たちの映画史」が非常に面白かったので、積ん読を紐解いたのです。シンクロニシティというか領域としてはほぼ被るものでしたが本書は井上雅雄という経済学の大家によるもので論考が非常に細部の調査、分析からなされていたり、また経営数字も用いたりして「読み物」というより「論文」として分厚い構築になっています。しかし「論文」だけあって先行文献の読み込みも大量で脚注の分量も大量でした。その中で甘い先行研究にはズバズバ疑念を呈していて非常に刺激的でした。もう亡くなってしまった著者の新作を読むことはできませんが、本書のきっかけになった専門の『文化闘争 東宝争議1946−1948』をいつか手にしてみたいと思います。産業史から見える社会史、文化史、この切り口、とてもそそられます。つい本書でも軸になる大映という今は亡き会社のユニーク過ぎる経営者,永田雅一の面白さに引っ張られてしまいますが、そもそもの研究のフレーム自体を満喫しました。「社長たちの映画史」からの「戦後日本映画史」という順番で正解でした。
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映画は製作会社、特に制作者・監督・俳優などが作るものと考えられがちだが、配給会社、映画館、観客など多くの人々が関わっている。戦後映画の「黄金期」を、産業として企業経営史の観点からたどり、従来の作品論とは全く異なった新しい風景を拓く。 膨大な資料をもとに、映画会社の経営を振り返る...
映画は製作会社、特に制作者・監督・俳優などが作るものと考えられがちだが、配給会社、映画館、観客など多くの人々が関わっている。戦後映画の「黄金期」を、産業として企業経営史の観点からたどり、従来の作品論とは全く異なった新しい風景を拓く。 膨大な資料をもとに、映画会社の経営を振り返る。大映がメイン。この後が読めるとさらに良かったのだが。
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