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虎のたましい 人魚の涙
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虎のたましい 人魚の涙

くどうれいん(著者)

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虎のたましい 人魚の涙

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2022/09/22
JAN 9784065290927

虎のたましい 人魚の涙

¥1,540

商品レビュー

3.9

62件のお客様レビュー

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2025/03/13

・遠すぎる移動手段ではきもちが追い付かないときがある。 ・確かに忙しいのだが、自分で自分を忙しい人生にしたのだ、わたしだけの忙しさなのだから、わたしの忙しさはわたしだけで心配したい。 ・こういう、教養ってかんじのものをときどきは食べないとだめだね、ほんとうに、ときどきしかでき...

・遠すぎる移動手段ではきもちが追い付かないときがある。 ・確かに忙しいのだが、自分で自分を忙しい人生にしたのだ、わたしだけの忙しさなのだから、わたしの忙しさはわたしだけで心配したい。 ・こういう、教養ってかんじのものをときどきは食べないとだめだね、ほんとうに、ときどきしかできないけど。 ・絶滅しそうで弱い生き物だけを守って、自分に害のある生き物は殺す。 人間とはなんと利己的な生き物だろう。 ・発進すると新雪にタイヤがめり込んで、ふみみみみ。と鳴った。 ・他人の灯籠に目くじらを立てている暇があるなら、自分の灯籠の火を守った方が良い。 ・みんなが欲しいものを欲しいの、なんかださい。 ・自信を持って言える好きなものはないのに、自信を持って言えるきらいなものはたくさんある目つきのわるい小学生だった。 ・キートン山田みたいな人。 わたしの人生における、顔に縦縞の入るような絶望も、くちびるを尖らせたくなるような羨望も、だらしない目で有頂天になるあやうさも、そのすべてを「やれやれ」と言いたそうな優しい口調や冷静なつっこみでただ伴走してくれる人。 ・やることがたくさんあるのに眠ってしまうと、その時間でできたはずのことに思いを馳せてくやしくなってしまうが、寝ていなかったとしても、やることができていたとは限らない。 ・きらきらしたものをほしいと思わなかった。 そのきもちは、きらきらしていないものを選び続けながら思春期を過ごすうちに、次第に「きらきらしたものは自分に似合わない」「きらきらしたものを身に着けられる奴と自分は違う」という意識に屈曲した。 ・それでも、大学の同期が次第に話題にし始める百貨店の化粧品のことや、アクセサリーのことにはあまり興味がなかった。 いや。 ほんとうは興味がなかったのではなく、興味があったけれど、こわくて手が出せなかったのだ。 ・でも、恋じゃないといかんのかね。 ・「正気じゃなかった」と言ってくれる友人がいるありがたさを思う。 ・わたしはみんなの宝くじではない。 どのみちぜんぶ当たりのあみだくじなのに、わたしのゆく道を勝手に実況したり解説したり感慨深くなったりしないでほしい。 ・うどんの看板みたいに単純で、このオーケストラにたいに壮大な人間になりたい。 なりたいから、これからなろうと思う。 ・あなたの感じるすべての「苦手」は「よく知らないだけ」だったのだよ、といまわたしが十六歳の彼女に声をかけることができるなら優しく伝えてあげたいが、それは叶わない。 ・だめでも傷つかないように(貰えるわけがない)と自分を卑下し続けて、でも、もし、と考えてしまっては、打ち砕かれる。 ・働かなければいけない。 書かなければいけない。 暮らさなければいけない。 そう思うことでどうにか毎日を嫌々やりこなしていても、本当はひとつも「なければいけない」ことなんかない。 今すぐ会社に行かなくたっていいし、一生原稿を書かなくたっていいし、ごみだらけの部屋でポテトチップスだけ食べて生活したって全く構わない。 自由だ。 いまの生活はその自由からすべて自分が自ら選んで引き受けたのだから、いつ手放したって良い。 そして、選ぶも選ばないもすべてわたしのせいなのだ。 ・おたくであることがわるいわけではない。 おたくでないわたしがわるいと思った。 ・気合を入れて祝おうとして祝いそびれるくらいなら、通りすがりの投げキッスのように祝おう。 ・お風呂のいやなところは、濡れるところだ。 濡れるということは乾かさなければいけなくてそれが本当に面倒くさい。 ・お風呂がだいきらい。 でもお風呂がきらいなわけじゃない。 ・わたしは「入らなければいけないお風呂」がだいきらいなだけで「いつでも入れるお風呂」のことは好きなのだと思う。 入るまではこんなにごねてしまうのに、いざお風呂に入ったあと「お風呂に入ってしまった」と後悔したことは一度もない。 ・おめでとうございますはさようならと似ている気がした。

Posted by ブクログ

2025/02/26

今作も良かった。買いたい。くどうさんの同棲を始め仕事を辞めるタイミングの心境が読めて良かったと思う。 ▼好きなはなし 虎のたましい人魚の涙 耳朶の紫式部 うどんオーケストラ 陶器のような恋 祝福の速度 おめでとうございますさようなら

Posted by ブクログ

2025/02/24

“愛する人にプリンを持って帰る生活” くどうれいんさんの言葉選びがすごく好きです。 また、くどうれいんさんの話なのに、共感できることが多く、この話を通じて改めて知る新しい自分もいました。まだまだくどうれいんさんの世界を知り、自分の心も深く知りたいなと思います。

Posted by ブクログ