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偶然の散歩

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ミシマ社 |
発売年月日 | 2022/09/22 |
JAN | 9784909394743 |
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偶然の散歩
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商品レビュー
4.2
21件のお客様レビュー
著者の息子さんは1歳8ヶ月で、1と2の区別がつかない。でもどうやら0と1は分けられるらしい。この可愛らしい子どもとのやりとりから、やわらかい幾何学「トポロジー」(1や2や3など開いた形と、0や8など閉じた形で区別する)に注目した形で息子は理解しているんじゃないかという仮説を展開す...
著者の息子さんは1歳8ヶ月で、1と2の区別がつかない。でもどうやら0と1は分けられるらしい。この可愛らしい子どもとのやりとりから、やわらかい幾何学「トポロジー」(1や2や3など開いた形と、0や8など閉じた形で区別する)に注目した形で息子は理解しているんじゃないかという仮説を展開する部分、著者の数学者ゆえの知的なユーモアあふれる温かいまなざしに顔がほころんだ。と同時に、いやあながちそれは子どもの間違いや偶然というわけではないかもしれない、子どもの認知の仕組みの複雑さ、日々身の回りの何もかもが学びの対象になっていることを思うと、ただただ生命の不思議や数学の不思議を考えさせられることになった。 森田真生さんの著書で『アリになった数学者』(福音館書店)という大好きな絵本がある。本エッセイ『偶然の散歩』は新聞連載の小文集だが、その一節に、その絵本が最近できた(つくった)のだというエピソードがあった。 そうか、絵本をつくる背景にこういう日々があったんですね、と温かい気持ちに満たされる。散歩をすると何にでも注目し立ち止まり全身で学んでいく子ども、そのレンズを通して世界と出会いなおして思索する日々からあの絵本は書かれたのだ。そして同時に、愛する息子さんがまだ見ぬ新しいことを学びつづける過程で、近い将来に話が分かるようになったときに自分が飛び込んでいる"学問"との向き合い方を伝えるため、そのただひとりの読者に向けての贈り物としてもこの絵本はつくられたに違いない。だからあんなにも、純粋で、生命の喜びに溢れ、愛が織り込まれた美しい絵本ができたのだと思った。 「目標もなく、一度きりの偶然の散歩は人生の寄り道ではなくて生きることそのものである。」 この本もまた、森田真生さんの他の著作と同様、世界を愛し世界に愛されることを許してくれるような本だった。
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「一度きりと永遠はどうしてこんなに似ているのだろうか。」 冒頭のフレーズから、一気に引き込まれた。 森田さんの優しい言葉、包み込まれるような文章を読みながら、カサついていた心が潤い満たされていく感覚がありました。 「人はみな、自分でないものたちと混じり合い、響き合う生命の網...
「一度きりと永遠はどうしてこんなに似ているのだろうか。」 冒頭のフレーズから、一気に引き込まれた。 森田さんの優しい言葉、包み込まれるような文章を読みながら、カサついていた心が潤い満たされていく感覚がありました。 「人はみな、自分でないものたちと混じり合い、響き合う生命の網の一部である。そこにはすべてを無傷なまま見晴らせるような、清潔な安全圏はどこを探してもない。、だかるこそ、不都合な他者を「正しく」制御し、自分だけ清潔であろうとするより、純粋で清潔な「世界」という妄想を手放し、不可解な他者と共存していくための知恵をこそ、模索していく必要がある。」 この本を読んで、周りの景色がなんとなく今まで見ていたものと違うように感じました。 出会えてよかった本。 森田さんの優しい言葉に少し救われた気持ちになりました。 今日から少し人にも自分にも優しくなれそうです。 「宇宙のどれほど遠くを探しても見つからないもの それはすべての人の最も近くにある。」
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詩のようなエッセイで、言葉の一つ一つが身体に染みるような作品だった。息子さんに対する思いが溢れんばかりで家族に対する愛情がひしひし伝わってくる。言葉を探し続けるという著者の言葉に、じんわり感動を覚えた箇所がいくつもあった。この作品と出会ったのも偶然だったけれど、本当に素敵な偶然だ...
詩のようなエッセイで、言葉の一つ一つが身体に染みるような作品だった。息子さんに対する思いが溢れんばかりで家族に対する愛情がひしひし伝わってくる。言葉を探し続けるという著者の言葉に、じんわり感動を覚えた箇所がいくつもあった。この作品と出会ったのも偶然だったけれど、本当に素敵な偶然だったと思う。
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