商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 影書房 |
発売年月日 | 2022/09/02 |
JAN | 9784877144920 |
- 書籍
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当たり前の日常を手に入れるために
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当たり前の日常を手に入れるために
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5
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「当たり前の日常を手に入れるために」を読んでみた。 性搾取被害に遭う少女たちと共に活動するColaboの話。 これすごいのが『支援』じゃなくて『活動』なんだよね。言葉一つまでとことん考えて使ってるのすごい。 売春少女じゃなくて性搾取被害にあった少女。買春の問題を徹底的に突き詰めてるのもいい。 この本は『性搾取にあう(または、あう可能性がある)女の子たちにどう接するか』が書かれてる。専門家すら投げ出しかねない状況の子たちを必死でこちら側に戻すの……戻ってきてるのか分かんない状況の子の話もあったけど、でも繋がっているというのは救われる。 ざっくり章ごとに見ていく。 1.活動スタート Colaboの仁藤さんの高校時代の話と活動の始まりが書いてある。 正直、何がどうなってフィリピンに行って、大学進学になったのか掴めない。でも、そこは主題ではないような気がするので、気にしない事にする。運がよかったという事なのだろう。東日本大震災がきっかけで活動をはじめるようになって、地方も性搾取に取り込まれる青少年がいる事を知ったとある。 2.Tubomi 声をあげる 「私たちは『買われた』展」の話が書いてあった。援助交際ではなくて、『児童買春』だという訴えと、買われた子たちの気持ちが書いてある。 3.バスカフェをつくる 貧困者が追いやられ、女の子たちが補導されるのはおかしい。安全な居場所になれるバスカフェの活動の話。 捕まえるなら買春する男と斡旋業者の方と訴えて、日本の現状を海外メディアに伝えたら攻撃されるようになったという事まで書いてある。 こういうのほんとどうかしてるよね。海外メディアに訴えないと日本に伝わらないの変。 4つ目の対談は、仁藤さんのビジョンが明確なんだなと改めて思った。ビジョンが明確だからブレがない。そこまで鮮明なビジョンが見えてるのすごいな。 4.共に行動してきたこと 「出会いに行く」「共に考え、行動する」を大切にしているという事が書いてある。一時的な付き合いではなくてその人の人生そのものに付き合う姿勢でいる。……え。それって親がやることじゃんと思ってしまった。まぁ。でも、それができる親もどれだけいるんだろうとは思うけど。 5つめ。最後の対談はここまででインタビューでかなりの頻度で出てきたスタッフ「わかちゃん」との対談。なんか、普通な感じ。ここまでの対談は肩書きがすごいなぁと思うような人だったけど、普通だけどスタッフやってるだけあって普通ではない。 ちゃんと色々と『ひっかかる』ことができる人なんだなと思った。ちゃんと引っかかって、繰り返さないようにちゃんと気付ける……っていうだけで、貴重な人なのが分かる。 文字だけだけど、仁藤さんの信頼感もすごいなぁ。いい感じだなぁと思いながら読んでしまった。 どんな思いで活動してますか。の質問に「やるしかないから」っていうのもいいな。落ち葉の中で寝てる子がいたら『泊める』っていうのが素敵だ。 正常な感覚を持ててる人、すごい。 5.これからのCilabo これからも性搾取。性売買の問題に取り組むよという話。とColaboの活動のこれまでが最後にさらっと書かれていた。 間に女の子たちのインタビューが挟まってる。 「Colaboは自分と向き合うことになるから辛いよ」という脅し(?)のような文句が挟まってるんだけど、これ、違うと思うんだよね。辛いのは『自分を殺さないと社会に適応できない』現状で。現状の社会がおかしいだけ。本当は小さい頃から『自分と向き合う』方法とか、その為の言葉とか、やり方とか、色々と学んで『ちゃんと言葉にする(伝えられるようにする)』事が出来た方がいいし、社会も『いろんな人の声を聞く姿勢』を持てた方がいい。そっちの方が健全な社会だと思う。北欧だったかな。そっちはそいう姿勢の社会だみたいなのを見たような。 民主主義ってそいうことだよね。たくさんの人の意見を聞いて、ああだこうだ言い合って社会の方向を決めるの。意見を言わず、黙ってルールに従えは奴隷教育だよ。 Colaboが厳しいんじゃなくて、『奴隷教育(個人の意思を無視して同調圧力優位のための教育)』をしてる社会がおかしい。と、思ってしまった。 素敵な本だった。読んでよかった。ありがとうです。
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保護者や親族による性被害、虐待、ネグレクト等で孤立した少女たちは家出をし、路上を彷徨って野宿し、生き抜くために性被害者とならざるを得ない現実を突きつける。彼女たちは孤立し、保護施設などの公的機関からの紋切り型の対応に辟易とし、公的保障も受けられない彼女たちを自身の経験も踏まえて...
保護者や親族による性被害、虐待、ネグレクト等で孤立した少女たちは家出をし、路上を彷徨って野宿し、生き抜くために性被害者とならざるを得ない現実を突きつける。彼女たちは孤立し、保護施設などの公的機関からの紋切り型の対応に辟易とし、公的保障も受けられない彼女たちを自身の経験も踏まえて困難を突き破る。弁護士や議員などにも働きかけて行政を動かし、少女たちに寄り添い、伴走する仁藤夢乃さんをはじめとする一般社団法人Colaboのスタッフ。少女たちが個性的なら、伴走するColaboのスタッフも多様性で寄り添う。生活暦や生育歴の辛苦、発達障害や精神障害を負いながらも必死に行きようとする少女たちの声を聞く。性搾取する社会と政治家を告発し、当たり前の日常を手に入れる提案を行い、社会変革の必要性を訴える。少女たちやColaboとかかわる人々の対談もふんだんに取り入れ、性買春の現実を告発する。性売買を捉える上で、韓国の従軍慰安婦たちとの交流や沖縄の基地問題などのフィールドワークを通じて社会問題にも切り込む仁藤夢乃さん渾身の一作。私自身が、性差の呪縛から逃れきれていない反省も含めて、さらに学びを深め、行動変容していきたい。
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公的な機関や支援やサービスがもっと整ってほしい。 支援する人として接するのではなく、人と人として関わっているのがすごくいいと思った。一人ひとりが活動家。 衣食住がある、安心して暮らせる、眠れる、信頼できる人がいるってすごく大事だなと思った。
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