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雲を紡ぐ 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2022/09/01 |
JAN | 9784167919320 |
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雲を紡ぐ
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雲を紡ぐ
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不登校になってしまった少女が、父方の祖父が営んでいる山崎工藝舎へ弟子入り。羊毛と触れ合い、試行錯誤していく中で自分の好きなものを見つけ、成長していく物語。 『羊毛は死んだ動物のものじゃない。生きている動物の毛を分けてもらうんだ。だから人の身体をやさしく包んで守ってくれる。』p121 『大事なもののための我慢は自分を磨く。ただ、つらいだけの我慢は命が削られていくだけだ。』p140 『心にもない言葉など、いくらでも言える。見た目を偽ることも、偽りを耳に流し込むことも。でも触感は偽れない。心と繋がっている脈の速さや肌の熱は隠せないんだ。ものだって同じ。触ってみなさい。』p255 『ただ、腹をくくるだけ。選んだ道でこの先何があろうとも、引き受ける覚悟を決めるだけ。』p318 『遠く、雲のように儚くても、それでも人は手を伸ばして、つかもうとする、夢や希望を。』p391 我慢しなくていい。 逃げてもいい。 人と同じようにできなくていい。 あなたはあなたのままでいい。 そう言ってくれる人が一人でもいてくれたなら。 子ども達はきっと自分の道を自分で見つけられる。 親として子どもの力を信じる。ただ信じて、待つ。 ほんとうに、良書でした。 ここに書ききれないくらいの心にしみる言葉をもらいました。1月にして、私の2025年ベスト本になりうる作品に出会えたと思います。
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自分に自信がなくて、いつも笑顔を貼り付けて過ごすことで友達から揶揄われて学校にいけなくなる。母も父もそれぞれに仕事で大変さを抱えていて、逃げるな、と言われながらも耐えられずに新幹線に乗って盛岡にいる祖父の家に訪れる。 祖父はホームスパンを作る職人をしており、驚きながらも暖かく迎え...
自分に自信がなくて、いつも笑顔を貼り付けて過ごすことで友達から揶揄われて学校にいけなくなる。母も父もそれぞれに仕事で大変さを抱えていて、逃げるな、と言われながらも耐えられずに新幹線に乗って盛岡にいる祖父の家に訪れる。 祖父はホームスパンを作る職人をしており、驚きながらも暖かく迎え入れ、本人が置かれている状況を知り、逃げることも大事、自分を守ることも大事だと支えてくれる。 自分の嫌なことはたくさん知っているのに、自分が何色が好きで、何が好きか、いいところに目が向けられていない、と教えてくれたことが印象的だった。 学校に行かなくなったとき、両親、祖父母などの家族は将来のことをそれぞれ心配し、本人を責めたり脅したりしてどうにか学校に行かせようとする。気持ちを言えずに黙っているのは、自分の気持ちがよくわからなかったり、相手を傷つけてしまうかも、怒られるのではないかと色々考えているから。 親が怒るのは、本気で将来を心配していて、子どものことが大事だから。 自分が好きだと惹かれるものに集中して取り組み、自分の作品に向き合うことが自分自身と向き合うことにつながっていくという過程に惹きつけられた。 また、その子の姿をみて責めずに、急かさずに暖かく支える家族や周りの人たちの存在が大事。仕事に向き合う厳しさも同時に伝えながら、どこか信じたり祈ったりする姿勢で。 人と人が生きていくなかで、一方的に支えるのではなく、子どもの成長が祖父や両親を精神的に支えているところもあり、家族っていいなと思った。 糸は、切れても大丈夫。また繋げて一本の糸にできる。 涙なしでは読めない一冊。
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祖父の仕事を継ぎたくても継げなかったという広志の、言葉にはしないけど悔しい気持ちにグッと来るものがあった。 自身のことを選べなかった美緒が祖父の仕事を継ぐことを選び、その祖父を超えるって宣言出来るように成長していく姿に涙が出た。
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