商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2022/08/24 |
JAN | 9784309030609 |
- 書籍
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親愛なる向田邦子さま
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親愛なる向田邦子さま
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商品レビュー
4.1
7件のお客様レビュー
向田邦子が亡くなって42年。1981年8月22日、台湾を旅行中、台北発高雄行き飛行機に搭乗。16分後に異変が起こり空中爆発。機体は真っ二つになり、散華。享年51。 人生100年時代の今に照らせば 『夭折』と言っても差し支えないのでは…。余談ながら、美空ひばりも石原裕次郎も若くし...
向田邦子が亡くなって42年。1981年8月22日、台湾を旅行中、台北発高雄行き飛行機に搭乗。16分後に異変が起こり空中爆発。機体は真っ二つになり、散華。享年51。 人生100年時代の今に照らせば 『夭折』と言っても差し支えないのでは…。余談ながら、美空ひばりも石原裕次郎も若くして亡くなられたが、調べてびっくり。52歳⁈ 本書は、向田邦子と親交のあった24人による追悼のアンソロジー。〈衝撃、悲嘆、慟哭、時を経て思い出話へ〉という帯の惹句は、まさに言い得て妙。24人の様々の哀惜が集められ、編集者は上手いコピーを付けるよなぁとしみじみと感じ入る。 倉本聰は受け入れ難い向田邦子の突然死にうろたえ、千々に乱れる心の様をドキュメント風に語り、久世光彦は死には直接触れず、〈寺内貫太郎一家〉の脚本中に癌かもしれない…と知らされたエピソードを交え、彼女が好きな小説と語った鴎外の『雁』に描かれた哀しみに重ね悲嘆を綴り、山口瞳は向田邦子が文壇の爺ゴロシ的存在であったことを明かし、『向田邦子は突然あらわれてほとんど名人である』というあまりにも有名な賛辞を贈った山本夏彦は、彼女の随筆の凄味妙味を、夏彦節横溢の随筆に仕立て上げる。 この追悼エッセイは、一言で評するなら〈私の、僕の、向田邦子〉が存分に語られている。そう、私しか知らない向田邦子、僕に見せた向田邦子の素顔を綴り、いかに深く愛されていたことが伝わってくる。 ゆえに彼女と関わりと持った人は一様に悲しいけど、いざ追悼の寄稿となれば、筆を執りたい人が門前市を成すほどおられたんだろうな。 総覧し、山口瞳の文壇のアイドル説はわかる。文壇のうるさ方を唸らせる筆力に加え明眸皓歯、座持ちも達者。また同時代を生きた女性から見れば、理知的で粋でお洒落で気っ風が良くて、野暮が嫌いで痩せ我慢の似合う人であった。そういうキャラクターも手伝い、ライフスタイル集まで上梓され、若い読者も増えていると聞く。 巻頭の森繁久彌は『歴史モノの大作を書く作家ではなくて、人間がボロボロ落としてゆくモノを書く、云うなれば世話モノの大家である』と喝破。まさに向田作品をついて正鵠を得た表現。 著作の多くを文庫本で読めるとは言え、存命であれば小説を主戦場に、背筋がひんやりとする世話モノをまだまだ書かれただろうに…。 誰も彼もが人との摩擦を避け、デタッチメントに向かう昨今、随分とくたびれたカバーの『阿修羅のごとく』を久々に読み返す。
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縁のあった人たちから見た「向田邦子さま」への 追悼のエッセイ。 改めて、とても魅力的な、凛として賢明で 美しい人であったと思い知る。 さまざまな人の文から、より立体的に 向田邦子像が自分の中に立ち現れた。
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向田邦子をまだ知らない人はもしかしたらラッキーかも知れない。この本を読んで、親しい人々が彼女をどう捉えていたかを掴んでからゆっくりと氏の書いたものを読む、という楽しみ方があるからだ。
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