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親愛なる向田邦子さま の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2024/04/20

向田邦子が亡くなって42年。1981年8月22日、台湾を旅行中、台北発高雄行き飛行機に搭乗。16分後に異変が起こり空中爆発。機体は真っ二つになり、散華。享年51。 人生100年時代の今に照らせば 『夭折』と言っても差し支えないのでは…。余談ながら、美空ひばりも石原裕次郎も若くし...

向田邦子が亡くなって42年。1981年8月22日、台湾を旅行中、台北発高雄行き飛行機に搭乗。16分後に異変が起こり空中爆発。機体は真っ二つになり、散華。享年51。 人生100年時代の今に照らせば 『夭折』と言っても差し支えないのでは…。余談ながら、美空ひばりも石原裕次郎も若くして亡くなられたが、調べてびっくり。52歳⁈ 本書は、向田邦子と親交のあった24人による追悼のアンソロジー。〈衝撃、悲嘆、慟哭、時を経て思い出話へ〉という帯の惹句は、まさに言い得て妙。24人の様々の哀惜が集められ、編集者は上手いコピーを付けるよなぁとしみじみと感じ入る。 倉本聰は受け入れ難い向田邦子の突然死にうろたえ、千々に乱れる心の様をドキュメント風に語り、久世光彦は死には直接触れず、〈寺内貫太郎一家〉の脚本中に癌かもしれない…と知らされたエピソードを交え、彼女が好きな小説と語った鴎外の『雁』に描かれた哀しみに重ね悲嘆を綴り、山口瞳は向田邦子が文壇の爺ゴロシ的存在であったことを明かし、『向田邦子は突然あらわれてほとんど名人である』というあまりにも有名な賛辞を贈った山本夏彦は、彼女の随筆の凄味妙味を、夏彦節横溢の随筆に仕立て上げる。 この追悼エッセイは、一言で評するなら〈私の、僕の、向田邦子〉が存分に語られている。そう、私しか知らない向田邦子、僕に見せた向田邦子の素顔を綴り、いかに深く愛されていたことが伝わってくる。 ゆえに彼女と関わりと持った人は一様に悲しいけど、いざ追悼の寄稿となれば、筆を執りたい人が門前市を成すほどおられたんだろうな。 総覧し、山口瞳の文壇のアイドル説はわかる。文壇のうるさ方を唸らせる筆力に加え明眸皓歯、座持ちも達者。また同時代を生きた女性から見れば、理知的で粋でお洒落で気っ風が良くて、野暮が嫌いで痩せ我慢の似合う人であった。そういうキャラクターも手伝い、ライフスタイル集まで上梓され、若い読者も増えていると聞く。 巻頭の森繁久彌は『歴史モノの大作を書く作家ではなくて、人間がボロボロ落としてゆくモノを書く、云うなれば世話モノの大家である』と喝破。まさに向田作品をついて正鵠を得た表現。 著作の多くを文庫本で読めるとは言え、存命であれば小説を主戦場に、背筋がひんやりとする世話モノをまだまだ書かれただろうに…。 誰も彼もが人との摩擦を避け、デタッチメントに向かう昨今、随分とくたびれたカバーの『阿修羅のごとく』を久々に読み返す。

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2023/02/05

縁のあった人たちから見た「向田邦子さま」への 追悼のエッセイ。 改めて、とても魅力的な、凛として賢明で 美しい人であったと思い知る。 さまざまな人の文から、より立体的に 向田邦子像が自分の中に立ち現れた。

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2022/11/25

向田邦子をまだ知らない人はもしかしたらラッキーかも知れない。この本を読んで、親しい人々が彼女をどう捉えていたかを掴んでからゆっくりと氏の書いたものを読む、という楽しみ方があるからだ。

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2022/11/17

向田邦子さんと親交のあった方々の、思いを綴ったエッセイ集。 向田邦子さんを失くしたことは、日本エンタメ界にとって大きな損失だったのだなということがしみじみと伝わる。その中でもやはり実の妹さんによるものが一番胸に響いた。

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2022/10/16

没後まもなくの頃の交友のあった人たちの向田邦子への長い弔辞だと思った。 森繁久彌から始まって、倉本聰、山田太一、山口瞳、沢木耕太郎、久世光彦、水上勉、山本夏彦、早坂暁、遠藤周作、加藤治子、鴨下信一、車谷長吉、江國滋、本田靖春、風間完、 金子成人、清水義範、甘糟幸子、向田和子、向田...

没後まもなくの頃の交友のあった人たちの向田邦子への長い弔辞だと思った。 森繁久彌から始まって、倉本聰、山田太一、山口瞳、沢木耕太郎、久世光彦、水上勉、山本夏彦、早坂暁、遠藤周作、加藤治子、鴨下信一、車谷長吉、江國滋、本田靖春、風間完、 金子成人、清水義範、甘糟幸子、向田和子、向田保雄、黒柳徹子、もうすでに鬼籍に入られた方も多いけど、 みんなみんな向田邦子のことが大好きだったのがわかる。 特に、甘糟幸子氏の「バスに乗る向田さん」ぐっときた。

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2022/10/02

向田邦子が飛行機事故で亡くなって今年で41年。 短いのか長いのかわからないが、今なお関連の新刊本が出るし、出れば真っ先に手に取る読者がいる。 俳優、作家、同業者、装丁家、ご兄弟など、そうそうたる方々24人による、向田邦子に捧げるエッセイ集。 向田さんより、若い人や久世さんや倉本さ...

向田邦子が飛行機事故で亡くなって今年で41年。 短いのか長いのかわからないが、今なお関連の新刊本が出るし、出れば真っ先に手に取る読者がいる。 俳優、作家、同業者、装丁家、ご兄弟など、そうそうたる方々24人による、向田邦子に捧げるエッセイ集。 向田さんより、若い人や久世さんや倉本さんなどの言葉は折に触れて目にしたことがあるが江國滋や遠藤周作、水上勉などという文学界の重鎮が一文を寄せて、それも文章の一部分を引用したり、事細かに分析し、何れも絶賛、賞賛しているのである。 私たちは本当に大変な人を早々に無くしてしまったのではないだろうか、と今更ながら思わされるのだ。 皆さんは一様に、年を重ねた向田さんの作品を読みたかったと結ばれている。 大きく頷くのみだ。

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2022/08/26

向田邦子の本が出ると買わずにはいられない。 追悼文集とは、なかなか考えた企画。この人と、こんなつながりがあったのか、なんて発見も。

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