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キツネ潰し 誰も覚えていない、奇妙で残酷で間抜けなスポーツ
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キツネ潰し 誰も覚えていない、奇妙で残酷で間抜けなスポーツ

エドワード・ブルック・ヒッチング(著者), 片山美佳子(訳者)

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キツネ潰し 誰も覚えていない、奇妙で残酷で間抜けなスポーツ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日経ナショナルジオグラフィック社/日経BPマーケティン
発売年月日 2022/08/05
JAN 9784863135512

キツネ潰し

¥2,200

商品レビュー

3.7

13件のお客様レビュー

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2024/09/03

非常に興味深かった。 過去に人々が熱狂し、楽しんだものの、 現代には伝わらず消えてしまったスポーツについての本。 スポーツは 「気晴らし、楽しませる、喜ぶ」 を意味するものが語源となっていて、 現代のスポーツのように明確なルールに則って行われるものばかりではなかったようだ。 ...

非常に興味深かった。 過去に人々が熱狂し、楽しんだものの、 現代には伝わらず消えてしまったスポーツについての本。 スポーツは 「気晴らし、楽しませる、喜ぶ」 を意味するものが語源となっていて、 現代のスポーツのように明確なルールに則って行われるものばかりではなかったようだ。 そして、一時期流行ったものの消滅していったスポーツは、 たいてい「残酷、危険、ばかばかしい」のどれかに当てはまる。 そして残酷な要素をもつものがかなり多いのだが、 以前、古代の遊びについての本を読んだ時も、 同じように、残酷だったり危険だったりするものが多かったように記憶している(子供の遊びの方はこれに加えて「不衛生」という要素も加わる)。 残酷なスポーツは主に動物を虐待するようなものだが そもそも動物虐待という観念がごく最近のものであり、 当時の人々にとっては数少ない貴重な娯楽だったことだろう。 そして為政者にとっても、民衆の鬱憤のガス抜きや支持率向上のために、 君主主導でこのような一種のお祭り騒ぎを定期的に行うことは必要だったのかもしれない。 この本のタイトルである「キツネ潰し」、まず名前がショッキングであるが、 内容もまぁまぁ酷く、 長くて細い布等の両端をペアの人間がそれぞれ持ち、 その上をキツネが通りかかったら勢いよく引っ張ってキツネを空中高く放り投げ、地面に叩きつけるというもの。 これを主に宮殿等の広場で、大勢の貴族が隙間なく並び、やっていた(女性も)とのこと。 外国ではキツネを毛布に載せ、周りを人間たちが持って、手動のトランポリンのように放り投げ、キツネが死ぬまで続けるという豊穣の儀式があったそうなので おそらく当時の人々にとってはなんの抵抗もなかったことが伺える。 宮殿でのキツネ潰しでは 落下したキツネが一回で死なないように、地面にはおがくずを敷き詰めたそうだから、 ひとおもいに楽にしてやろうとかいう考えは全くなく、純粋に楽しんでいたことがわかる。 ところでイギリスで大流行した「熊いじめ」(19世紀まで行われていた)、こちらには結構詳細な内容が載っていた。 杭に繋がれた熊は、犬をけしかけられる前にあらかじめ爪と犬歯が抜かれていたそうだ。 育てた熊を標的にするというとアイヌのイヨマンテが咄嗟に頭に浮かんだが、イヨマンテと熊いじめでは性質が全く異なる。 イヨマンテの方は完全に神聖な儀式で、祈りを捧げ熊を神の使いと崇めているというものが根底にあるが、 イギリスにおける熊いじめは完全に娯楽であるということで、一瞬でも同じ要素を感じたのすら失礼だなと我ながら反省。 本書は残酷なものが比較的多かったが、思わずツッコミたくなるようなおもしろい(バカバカしい)ものもいくつも紹介されているので それらが本の雰囲気を和ませているようにも感じた。 バカバカしいものについては、 これちょっと改良して今やったら地域振興とかイベントに使えるんじゃ??というものもあるように思えた。 それにしても、これだけの量をよく調べて集めたものだと感心する。 民俗学・風俗史の観点からも非常に価値があるのではないだろうか。 図書館で借りたが、自宅用に購入したい一冊。

Posted by ブクログ

2023/09/18

『キツネ潰し』という言葉のインパクトに惹かれ、そして、その言葉と全くイメージが結びつかない『スポーツ』であるという紹介。好奇心をこちょこちょくすぐられて購入。 率直にまずは何と言っても、よくぞまあこれだけの妙で変でロクでもないアクティビティの数々を文献から見つけ出してまとめられ...

『キツネ潰し』という言葉のインパクトに惹かれ、そして、その言葉と全くイメージが結びつかない『スポーツ』であるという紹介。好奇心をこちょこちょくすぐられて購入。 率直にまずは何と言っても、よくぞまあこれだけの妙で変でロクでもないアクティビティの数々を文献から見つけ出してまとめられたなあ、という点に尽きる。著者略歴によると、ヒッチング氏は元々古書や奇書の蒐集家であり、アンティークや古地図に囲まれて暮らしているとはあるがこんな事にも関心があったのだろうか? 肝心のスポーツ(?)についてはどれもこれもひどいのだが、やはり動物が憂き目に遭うようなものが目立つ。というか、〈金魚飲み〉(p141〜p143)はスポーツと呼んで良いのかどうかも怪しい気がするが。動物系の内で比較的のどかなものに〈シカのレース〉(p254〜p256)があり、考案したティム夫妻もおそらく真剣だったと思うのだが、残念ながらシカの性格上うまくはいかなかった。どこかの観光地でやってそうな気もするけどなあ。 その他の残酷・危険系についての感想はいずれも似たり寄ったり、危ないなあという感じ。 そこを除くと、〈氷上テニス〉(p168〜p170)なんかはワンチャン復活の可能性を秘めているのでは。ちょっと『たけしのお笑いウルトラクイズ』臭がしなくもないが。 ムダ知識の範疇を超える事はない、スポーツ・エンタメ雑学集という感じ。 ’共通普遍の認識としての動物愛護の精神’っていつ頃から、誰が訴え出したのだろうか?という事が気になった。 1刷 2023.9.18

Posted by ブクログ

2023/09/15

変なスポーツについて集め、紹介した本。 このような歴史があったからこそ、動物愛護運動が盛んなのかもしれない。 競歩も紹介されていた。よく考えると変わったスポーツだ。

Posted by ブクログ

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