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寂しさでしか殺せない最強のうさぎ 現代歌人シリーズ
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寂しさでしか殺せない最強のうさぎ 現代歌人シリーズ

山田航(著者)

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寂しさでしか殺せない最強のうさぎ 現代歌人シリーズ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 書肆侃侃房
発売年月日 2022/07/20
JAN 9784863855274

寂しさでしか殺せない最強のうさぎ

¥2,200

商品レビュー

4.3

5件のお客様レビュー

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2023/04/09

北海道在住の人しかわからないであろう事が共感できたし、こんな短い歌でぎゅっと詰まってる思いが素晴らしい。

Posted by ブクログ

2023/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

地元図書館でリクエストしたら、近隣図書館からの相互貸借というシステムにより借りられた一冊。 購入してもらうことは叶わなかったものの、蔵書なき本を読めたことは感謝。 実はこの本の前に『桜前線開架宣言』が手元にあったのだが、濃密過ぎて全然前に進めないし、返却期限厳守の本書が届いたこともあり、『桜前線~』は一旦返却することに。 で、本書。『世界中が夕焼け』や『ことばおてだまジャグリング』といった解説、エッセイの文章は読んだことあったけれど、山田さんの歌集自体は初めて。 意外にもちょっと難しく感じた。 というか、その描写に込められた心の在り様が想像しきれないものが多かったかなと。 というのも、破調というのでしょうか、どうやって五七五七七のリズムで読んだらよいのかわからないものが多くて。 特に最初の”五”が五ではないことが多いようで、最初で挫けるともうどう読んでいいかわからなくなる。 でも、このリズムの崩れをうまく飲み込めれば、より味わいが増すのだろうなぁと読み手としてのスキル不足を実感。 安易な解決としてオーディブルとかあるといいのになぁ、と思ったりもしたけど、字面や空白、句読点がもたらす妙味もあるので難しい。 ■好きと感じた歌 〇目論見がはずれ制服ぶかぶかなままの卒業 十五の夜に 〇「4年ぶり20回目の出場」の「ぶり」で片付けられた世代へ 〇テトラポット飛び渡ってく素足、風あびてまばゆい歯列矯正 〇一円も使っていない日曜日ゆうばえ染まる公園にふたり 〇さめるのをちょっと待ってた煮つめたてのココアも身の程知らずの恋も 〇きれいごとたわごとうわごとえそらごとまるごと君のなら聞きたいよ 〇ただしいとただいとしいの差分から伸びてもつれてもどせない糸 〇振り向いて笑ってみせたりしなくていい傷つく場所を間違えちゃだめだ 〇一日を終わらせていい夕焼けはそんな許しとして機能する 〇完璧な二人になんてなれないや死ななきゃだいたいハッピーエンド 〇足跡をなぞって歩む巨大なる自由帳ふたり占めしながら 〇春のゆき浴びる駅舎でもうしばらくカステラみたいな会話をしよう 〇東京の防犯カメラに映されたすべてのキスを集めた映画 〇夜の地平線のあたりでぼやけてるあれがイオンでその右が月 〇乾燥機の中に投げ込むスカートと呑みこんだ言葉とトランクス 〇金魚鉢のなかであそんだまだそこが容器であると気付かぬままに 〇ポリタンクへ灯油をわたす初春には君と僕ではなくなる僕ら 〇貨物車がごうと過ぎゆき思い出すクラス中から無視された朝 〇「似てる」「あー、似てるミサキの元カレに」フードコートの水がぬるいな 恋の歌、若さの歌、寂りょうの歌が多く心に響いた。 特に最初に挙げた歌は、先日娘の卒業式で目にした少年たちの未来を感じさせ、また週末手元に届いた『未来のサイズ』(俵万智)の歌の全貌とも期せず繋がるものがあり、感慨深し。

Posted by ブクログ

2022/12/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

江國香織さんが帯だなんて贅沢! たぶん200首以上の短歌が収録、詩も少しある第3歌集。2012‐2021年の10年ほどの時期の短歌だそう。歌集を出すたび、何かに対して卒業することにしているとのこと。 山田さん独特のこじらせ感が混じりつつ、語彙力の豊富さ、全方位からの視点のずらしに脱帽。ブックオフとか無印とかも詠っていて、真似したいと思った。厳選して特に好きな5首。 暗闇と時間は部首が同じだな暗闇どっちも音があるのな (部首と音の有無という新視点、暗闇に光が見えるような気がした) 「4年ぶり20回目の出場」の「ぶり」で片付けられた世代へ (ぶりに着目して、その世代の見えない哀しみが伝わるよう) 海が遠ざかってく車窓 思い出は何もない海だけどさみしい (海で遊んだあと去っていくところでしょうか、たまたま通りすがりでしょうか) 東京の防犯カメラに映されたすべてのキスを集めた映画 (街の小さい映画館に上映されてそう。観たい!) 乾燥機の中に投げ込むスカートと吞みこんだ言葉とトランクス (同棲してだいぶ慣れたカップルの気だるさでしょうか、喧嘩しちゃったのかしら)

Posted by ブクログ

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