ヒロシマ 消えたかぞくのあしあと ポプラ社ノンフィクション

指田和(著者)

• 販売会社／発売会社: ポプラ社
• 発売年月日: 2022/07/21
• JAN: 9784591173954

商品レビュー

2025/08/06

写真絵本『ヒロシマ消えたかぞく』が生まれた経緯と、その「かぞく」の「あしあと」を著者が追いかける過程を伝える。当たり前に続いていた家族の日常がある日突然途絶えてしまうということを通して、戦争•原爆について考えることができる。子どもたちも実感をもちやすいのか、比較的よく手に取られている。

2025/01/25

課題図書にもなった「ヒロシマ　消えたかぞく」の著者、指原和さんが、その家族の行方を探し、当時の人々の声を聞いたルポ。
かつての戦争が風化し始めているこの現代に、当時を振り返る事の意味を問い直す。
あまりに凄惨な話や、当時の戦争意識に胸が痛い。二度とこのような事を起こしてはいけない。と強く感じさせる。
全ルビだが、内容の難しさから高学年から。

2024/11/28

　前に読んだ「ヒロシマ　消えたかぞく」について、筆者の指田和さんがどんな思いをもってこの作品を世に出したか、原爆の犠牲になった鈴木六郎さん一家が語れなかった思いを、同じ時広島で過ごしていた人たちに取材することで明らかにした作品です。

　「ヒロシマ　消えた家族」には鈴木六郎さん一家のささやかな日常、沢山の笑顔が収められていました。原爆投下を機にその日常も笑顔もプツリと途絶えて消えた、いえ、消されました。この作品を読むことで、鈴木六郎さん一家がおかれていた状況もわかるようになります。わかるようになるから、より辛いし、いたたまれない気持ちになります。

　だからといって、目をそむけてはいけないと思うのです。世界を見渡せば、今も戦争を繰り返している国もあります。日々戦争の犠牲者は増えています。みな、その先に未来があると信じているのに…。一日も早く終決しますように…。

　この作品は、たださんが読まれたことをきっかけに手にしました。ありがとうございました。本当はもっと早く手にしたかったのに、図書館の貸出リストから消えてた時期があって…そうそう、この作品に漢字テストの切りはしが挟まってました。頑なとか、陥穽(かんせい：人を陥れるたくらみ、わな)の読み仮名の解答を求めるものでした。その年代の学生さんも手にしてくれたと思うとちょっと嬉しくなりました。