商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | BL出版 |
発売年月日 | 2022/06/17 |
JAN | 9784776410560 |
- 書籍
- 児童書
りすとかえるのあめのたび
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りすとかえるのあめのたび
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商品レビュー
4.3
4件のお客様レビュー
この絵本の作者、植田真さんは、以前読んだ斉藤倫さんの「えのないえほん」の絵を描かれていた時に興味を持ち、そこでの必要最小限の描写でありながら、どこか惹き付けられるものに魅力を感じ、今回物語も含め、どのような作品を描かれているのか気になって、借りてみました。 早速表紙を捲って...
この絵本の作者、植田真さんは、以前読んだ斉藤倫さんの「えのないえほん」の絵を描かれていた時に興味を持ち、そこでの必要最小限の描写でありながら、どこか惹き付けられるものに魅力を感じ、今回物語も含め、どのような作品を描かれているのか気になって、借りてみました。 早速表紙を捲ってみると、おそらく版画ではないかと思われる、見返しの森と川の絵から既に雰囲気満点であり、更に最初は紺に近い青で、最後は青に近い緑と、それぞれの見返しで色を使い分けていたり、最後の方には旅をしている彼らがいたりと、遊び心もあって、本編への期待を高まらせてくれます。 物語は、友達の「かえる」と、船で旅をする約束をしていた「りす」が、雨降り模様の景色を眺め、この天気では無理かなと思っていたら、やって来たかえるは、こんないい日に旅に行けるなんて素晴らしいと思わないと、雨の日の素敵さをアピールして、そのまま出発することになり、これはかえるならではの発想かと思いきや、いざ始まってみると、これも悪くないかもと、次第にりすは楽しくなってきます。 雨の音も実際に聞いてみると、様々な音やリズムがあることを知り、『あめが おちて かわも たのしそうに うたっているようでした』とあるように、船に乗るまでは「ぽつん ぽつん ぽつん」、船の上で聞く川に落ちる音は「ぽたん ぽてん ぽつん ぽつん」、少し強くなってきた時は「ぽつぽつ ぽぽぽぽぽ」と様々で、そんな細かい音の表現には、まるで実際にその場にいるような臨場感があるようで、そうした細やかさは雨だけに留まらず、かえるの飛び込む「ぽちゃん」や、風の「ざうん ざうん ざうん ざうん」、鳥の鳴き声「チイチイ チチチ キョロロロロ」といった、それらの音が描写されていることにより、絵本の世界に確かな信憑性を持たせているのだと感じました。 また、そうした信憑性は音の描写だけでなく、植田さんの絵も同様であり、水彩で描かれた雨に煙る森の景色は、淡く灰色がかった木々と川の青との対照性が映えていて、旅が始まり川だけの絵になると、様々な色を丁寧に散らすことで川の流れている様子が伝わり、霧の中に入り込んだ時の、薄らと白いヴェールが降りたような幻想的な美しい景色の後、霧雨に変わったのが、やがて雨が止み、そして訪れる静寂と、ひとつひとつの場面を二人の何気ない行動も含め、とても丁寧に描いているのが、実際には劇的なことが起こるわけではない物語を鮮やかに彩っているようで、そこには普段の何気ない日常生活にも、様々な楽しい驚きが潜んでいることを教えてくれます。 それは、普段の景色も霧がかかるだけで、まるで別世界に感じられるように、物語でも船が霧の中に入ろうとした時に感じた、りすのドキドキ感がそれを証明しており、たとえその後に「な~んだ」と思ったのだとしても、そう思う前までに彼が感じ取った、数々の驚きや楽しさは決してまやかしでは無かったのだと私は思い、更に雨が降ったからこそ、その後に起こった素敵な出来事には、もしかしたら、その日に旅をしていなければ体験することができなかったのかもしれないと思われた、そこには、どんな状況に於いても想像を上回る素敵なことは起こり得るんだよということに加え、それを素敵だと思うのかどうかは、それぞれの捉え方次第なのだということも感じられた、物事をどのように見るかの大切さなのだと思います。 そして、どうやら、またしても二作目から読んでしまったようで、本書(2022年)の前に発表された「りすとかえるとかぜのうた」というタイトルを知ると、本書の、風が人と神の間の精霊のような描写であることを思い出し、『かぜたちが おどっています』という、まさに実際に手を取り合って踊っている姿の絵には、風を動物たちとはまた違った、神秘的なものとして描いていることが深く印象に残り、前作も読みたくなりました。
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可愛い!素敵!! 『風が踊る』って素敵すぎる!絵を見ながらワクワクが止まらない!! これぞ、夢が沢山詰まった絵本!!!好き!!
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雨の日、りすとかえるが舟で川に漕ぎ出します。川に降り注ぐ雨音と一緒に、かえるは歌います。真っ白い霧(ドキドキ!)の中を進み、何処かの岸辺に当たったと思ったら…。 思いがけなく短い、でも二人とも大満足、微笑ましい旅でした。
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