商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | アルファポリス |
発売年月日 | 2022/06/10 |
JAN | 9784434304378 |
- 書籍
- 文庫
残り一日で破滅フラグ全部へし折ります(1)
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残り一日で破滅フラグ全部へし折ります(1)
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分が悪役令嬢で断罪される、と気づいたのが24時間前。断罪回避に向けて動いていくのが凄くテンポよく読めた。そんな上手いこと行く?ってのもテンポ良いから気にならない。前世思い出しても今の思考のままってのも良かった。 元婚約者の王太子に対しては、恋ではなくて自分の努力を費やしてきた時間を全否定された悔しさ、仲間だと、たった二人でこれから国を背負っていく共犯者と思っていたのに裏切られたことが悲しく腹立たしかったのではないかと思う。だから断罪回避後に元婚約者に殴られそうになってテーブルに倒れ込んで、大泣きしたんだろうなと。例え暗示でも、家族よりも大事だと思い込んでた人に裏切られ、殴られるのは辛いよ。 なので、本当に人を好きになることが分からない、というヒロインに次の婚約者の第三王子が出てきたのは私は良いと思う。しかもと歳下ワンコ系で一途だし。だからこそ、最後の結婚式のシーンでは、そこは人を好きになることが分かった、ってヒロインを書いてほしかったなあ。
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私はの名前はアレクサンドラ。名高い侯爵家の娘であり、王太子の婚約者でありーーそして、明日その王太子から断罪を受ける予定である。突然蘇った前世の記憶は身に起こる危機を知らせた。一日という少ない時間で、危機を回避することができるのか? *** まずコミカライズ版を読んで、先が気に...
私はの名前はアレクサンドラ。名高い侯爵家の娘であり、王太子の婚約者でありーーそして、明日その王太子から断罪を受ける予定である。突然蘇った前世の記憶は身に起こる危機を知らせた。一日という少ない時間で、危機を回避することができるのか? *** まずコミカライズ版を読んで、先が気になったのでこちらの原作の小説を先に読んでしまった作品。表紙を華麗に飾る悪役令嬢、アレクサンドラが自分を破滅させる断罪イベントを回避しようと画策するお話。 婚約者である王太子アルフォンソを男爵令嬢ルシアに横恋慕されたアレクサンドラ。婚約者である自分をないがしろにし、ルシアに入れ込む王太子にいら立ちを覚えたアレクサンドラは、ルシアに対して執拗に嫌がらせを行っていた。嫉妬心の赴くまま行動するアレクサンドラに、愛想をつかすように離れていく王太子。それが更にアレクサンドラを焚きつけ、状況は悪化していくばかりだった。そんな中、唐突に前世の記憶がよみがえり絶望的な気持ちになる。なんと自分は『どきどき♡高鳴るエデンの園での恋心』に転生した転生者だったのだ。 前世では実際にこの乙女ゲームをプレイしていたプレイヤーだった彼女の前世の記憶が確かであるならば、ルシアへの嫌がらせを理由に王太子から断罪と婚約破棄を明日言い渡されるはずなのである。完全に人生が詰んでいる状態に打ちひしがれるアレクサンドラであったが、むざむざ破滅を待ち続けるのは性分ではない。詰んではいるが、まだ断罪されておらず、真の詰みではない。わずかだがまだ時間はあるし、自分は今、自由に動くことができる。最後まで駒を動かし続けて、この状態を打破しなくてはいけない。 婚約者をかすめ取り、そして自身を破滅させんとするルシアを打ち倒すため、あらゆる手段を使って全ての破滅フラグを破壊するためアレクサンドラは動き始めたのであった。こちらの作品は非常に面白い作品だった。詰み状態から状況をひっくり返さんと画策する悪役令嬢アレクサンドラ。しかし、その手腕は素晴らしく、どの計画を進める際でも静かで優雅。不敵な笑みをもって自分の持っている金と人脈を駆使して次々と破滅フラグを破壊していく。 その様はまさにへし折るという表現がふさわしい。絶望的にな状況であったにもかかわらずひとつづつ着実に自分に有利な方向へ持っていく彼女を、ただ一言表すならばかっこいいである。フラグをへし折るためにやっていることは悪役令嬢の名にふさわしい行為だが、人の婚約者を横取りし、更に破滅に追い込もうとするルシアとそのルシアに完全に心を許している王太子を返り討ちにするには致し方がないかな、とも思ったり。 アレクサンドラはまさに悪役令嬢という感じだが、読み進めていくうちにその胸の内にある苦しみを見て、思わず悲しくなってしまう。アレクサンドラの内情を知ったうえで読み進めていくと、ルシアと王太子の非常識さにフラストレーションがたまりっぱなしだった。性格悪いといわれるかもしれないが、ルシアと王太子がアレクサンドラに打ち負かされるシーンを今か今かと待ちわびた。実際にそのシーンになるとこれからどうなるのかとわくわくしたものである。外堀を完全に埋められ、 一進一退もままならぬ2人の様は、まさに愉快痛快であった。 そのままアレクサンドラはハッピーエンドを迎え、返り討ちにあった2人は逆に多くの物を失い、輝かしい未来を閉ざされてしまう。まさに「ざまぁ!」という結末である。 悪役令嬢が自分を陥れようとしている連中を返り討ちにする作品は前から少しずつ読んでいたが、思っていたよりずっと面白かった。 こちらの作者さんはもう一つ処刑エンドを回避しようとする令嬢の作品も書いているようなので、そちらも読んでみたい。
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