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新月の子どもたち
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新月の子どもたち

斉藤倫(著者), 花松あゆみ(絵)

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新月の子どもたち

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ブロンズ新社
発売年月日 2022/06/08
JAN 9784893097071

新月の子どもたち

¥1,870

商品レビュー

4.2

20件のお客様レビュー

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2025/05/13

「きかないことは、だれも教えてくれない。決まってるだろ?きくことがないってことは、なにもかんがえてないってこと。疑問をもたないのは、なにもかんじてないのとおなじ。しんでるのといっしょだ」p.28 大人になる過程で、みんな感じていること、その上で気がつかない振りをしていること、そ...

「きかないことは、だれも教えてくれない。決まってるだろ?きくことがないってことは、なにもかんがえてないってこと。疑問をもたないのは、なにもかんじてないのとおなじ。しんでるのといっしょだ」p.28 大人になる過程で、みんな感じていること、その上で気がつかない振りをしていること、そんな言葉にならないような感情を丁寧に解きほぐしながら、心の奥底に迫っていく物語です。 児童書なので文体は安易ですが、子どもには少しピンとこない部分もあるかもしれない。でもそれでいいから読んで欲しいと思います。大人になって読み返すと、また理解が深まると思う。もちろん大人の方が読むのもおすすめです。

Posted by ブクログ

2025/05/08

すごく好きになれる本に出会えたうれしさが、心に長く尾を引き続けるような一冊。 冒頭すぐに、求めるべきものがさりげなく置かれ、次いでショッキングな現実(というのか)が顕になる。ここからもう、良いです。一撃で惹き込まれるコントラスト。 夜への憧れとおそれ。深く寓話的な夢の世界と、...

すごく好きになれる本に出会えたうれしさが、心に長く尾を引き続けるような一冊。 冒頭すぐに、求めるべきものがさりげなく置かれ、次いでショッキングな現実(というのか)が顕になる。ここからもう、良いです。一撃で惹き込まれるコントラスト。 夜への憧れとおそれ。深く寓話的な夢の世界と、ヒリヒリと肌を削る現実の世界。とにかく表現がうつくしい。どちらの世界も同じ価値と純度をもって描かれ、両方に困難と絶望があって、向き合う子供たちがいる。 子供の本という形はとっているけど、大人が読んでも遅くはないと思える豊かさ。そこに線を引くのではなく、一緒に読んで、考えて、感じることができるお話でした。 誰かのために何かしてあげたいと思うこと、それがごく自然に心に湧いて行動になるもの(でもそのままぶつけてはいけないもの)として描かれているのがすごくよかった。 そして、青と黒の挿絵が素敵。他の本で気になっていた作家さんだったけど、それより先にこの本で出会うことに。なんかうれしい! 余談。 読みながらふと記憶によみがえったのは「コインロッカー・ベイビーズ」のラスト。 「聞こえるか?僕の、新しい歌だ。」読んだのは何十年前だというのに、この言葉がすんなり出てきて我ながらびっくり。 あれはほんと傑作だったんだな、そしてあの一文が拓いた世界の端は、まだ閉じていないんだ …不思議な感慨がありました。

Posted by ブクログ

2025/05/07

とても不思議で、優しい。 夢とユメの物語。 現実とユメを行き来する。ユメを共有する。 こういう物語に憧れていた頃が私にもあった。 声変わりの経験は、女子の私には分からない。 でもそれは、初潮が来た時のようなものなのかもしれない。自分の身体が、自分のものではなかったと思い知らされ...

とても不思議で、優しい。 夢とユメの物語。 現実とユメを行き来する。ユメを共有する。 こういう物語に憧れていた頃が私にもあった。 声変わりの経験は、女子の私には分からない。 でもそれは、初潮が来た時のようなものなのかもしれない。自分の身体が、自分のものではなかったと思い知らされるかのような、何かが変わってしまったと感じる恐れ。 それを外的に知ら示される男子は、辛い思いもするのだろう。

Posted by ブクログ