商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 左右社 |
発売年月日 | 2022/05/30 |
JAN | 9784865280876 |
- 書籍
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ブルシット・ジョブと現代思想
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ブルシット・ジョブと現代思想
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商品レビュー
3.4
8件のお客様レビュー
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勉強は生きることに関係ないのではなく、勉強することと生きることは一体になりうる。 勉強することとは、自分の今いる世界が揺らぎ、ホメオスタシスが乱れることで、その上の高次な部分こそ、「来るべきバカ」である。 資本主義の世界では、ジョブズのマーケティングのような最も魅力的で有意味な仕事でさえ、視角を変えるとBSJになりうる。 エッセンシャルワークとBSJは対極に位置しているが、芸術的な活動もまたBSJと対極に位置しており、そこに可能性が秘められている。
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対談形式なので、本家ブルシット・ジョブより読みやすい。 資本主義化(金銭や物質を増やすことがよしとされる社会)では、無思考に増やし続ける行為はブルシットである。※ブルシットかどうかは自分が決める 増やす結果や過程に、「自分が」意味や価値を見出す=問いを立てることができればブルジッ...
対談形式なので、本家ブルシット・ジョブより読みやすい。 資本主義化(金銭や物質を増やすことがよしとされる社会)では、無思考に増やし続ける行為はブルシットである。※ブルシットかどうかは自分が決める 増やす結果や過程に、「自分が」意味や価値を見出す=問いを立てることができればブルジットではない。日々の仕事に問いを立て続け、回答し続けることは芸術的でブルジットではない。
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整理すると、 - 世界自体が存在論的に「問い」を発している - 「問い」に答えようとする試みによって、記号化する で、問い自体は潜在的に世界に存在していても、記号化するには答えの試みとして認識される必要があるので、答えの試みは主観的になるのかなと思う。そして、勉強が「問い」を見つけていくための探求であり、その行為自体が答える試みであり、それが仕事になると言っている。 ここでの勉強とは千葉さんの勉強の哲学における勉強のはずなので、「あるノリから別のノリへ引っ越すこと」ということになる。 最初の対談(p.26)で、勉強することで現在のコードを批判して、ブルシット性に気づいてしまう。その後、自身の享楽性にあった真に打ち込める仕事が見つかる、とある。 つまり、ブルシットジョブだと認識している人は既に勉強の開始点であるアイロニーによるコード批判をしている。何らかのきっかけによって現在の環境(コード)の違和感を感じてしまう。そこからブルシット性に気づく。 後半の勉強の哲学の概略に、勉強のテーマを見つけるとあるが、これは要するに自分が興味をもてるネタを探しているということかなと解釈した。 視点を広げるために、「なぜ?」を問いかけてメタな視点に立つ(アイロニー)と連想による拡張(ユーモア)を利用する。するといくらでも拡張できるから自身の享楽をアンカーに使って有限化する。要するにテーマを絞りこむ。 ブルシットジョブではない、ということは興味を持っていることに取り組んでいる状態じゃないかと思った。興味を持っているということは、言語化できていないとしても、問いを見いだしていると見なせるのではないか。 つまるところ、割と自明なことを言っているのかもしれない。好きを仕事にする、的な。興味とか好きは、結構固定的ではなく色々変化するので、勉強のプロセスを実践しつづけることで常態化できるのだろう。 問題は資本主義的な労働と、ここで言う仕事=勉強を完全一致させ続けることが現実的に難しいということだ。そして、その対処としては仕事をやめましょう、と言っている。 恐らく逆なのだ。まず、勉強=仕事がある。それを資本主義的な労働にうまく結びつけることができればいい。そしてそこから生活を維持できるだけの資本を獲得できる(生産力が出せる)ことが理想ってところだろうか。 それができれば苦労しないぜ。
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