マンガで読む 渉外力アップ！事業性評価スキルの強化書

水野浩児(著者)

• 販売会社／発売会社: 経済法令研究会
• 発売年月日: 2022/05/06
• JAN: 9784766834635

商品レビュー

2022/05/08

マンガで読む渉外力アップ! 事業性評価スキルの強化書
著：水野浩児　漫画：英賀千尋

事業性評価に基づく融資とは、取引先企業から企業の事実情報を入手し、事実情報を金融機関内部で評価情報に転換し、その評価情報を顧客企業にフィードバックして認識を一致させた後、その結果に基づいた融資を行うことである。

取引先企業の将来性を互いに支え合う構図ができ、金融機関本来の役割である地域経済の安定・維持・発展に寄与することができる。

本書は、渉外担当者の日頃の業務をイメージしやすくするため、漫画でストーリーを概観し、押さえるべきポイントについて解説する形で、事業性評価の意義を理解し、経営者から信頼されるためのスキルを身につけ、実際に役立てることを主眼に以下の4章から構成されている。
①法人渉外業務じの再定義と新しい魅力
②地域経済における渉外担当者の役割
③CASEで学ぶ　ピカイチ渉外担当者になるための秘訣

地域金融機関の担当者としての役割は、地域の永続的な発展に対して自身を高めながら貢献し続けること。目の前におられるお客様へ最大限のアウトプットを行い続けることが使命である。

答えのない、「事業性評価スキル」。しかし、本書のような良質な「型」を得ることで、自身の「事業性評価スキル」がお客様の将来にあった、顧客視点かつ、最大の貢献を成し遂げるための能力を身に付けるための近道である。

型は万能ではないという点と何事も柔軟に対応すべきであるということを前提に本書から学ぼう、活用しよう、お客様のために地域のために貢献しようと思う気持ちがあれば、本書は背中をぐっと押し上げてくれる。

フレームワークや、マーケティング知識、心理学をベースにした交渉や業種別のポイント等、大枠を掴むだけではなく、付随する知識やここぞという掘りこんだ紹介に著者の伝える力の真髄が垣間見える。

難しいことを簡単に入り組んだものをシンプルに表現されている良書。行動への落とし込みが素晴らしく多くの仲間へ紹介したい。