商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2022/04/29 |
JAN | 9784560098998 |
- 書籍
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運命論者ジャックとその主人 新装版
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運命論者ジャックとその主人 新装版
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
脱線に次ぐ脱線、絶え間ない中断、本筋からの逸脱。簡単に形容しようとすると、こうした言葉が浮かぶ。 本書の主な登場人物は、ジャックとその主人。二人の会話で物語は進んでいく。ジャックは、敬愛する軍の隊長の「この地上でわれわれに起こることは善いことも悪いこともすべて、天上にそう書...
脱線に次ぐ脱線、絶え間ない中断、本筋からの逸脱。簡単に形容しようとすると、こうした言葉が浮かぶ。 本書の主な登場人物は、ジャックとその主人。二人の会話で物語は進んでいく。ジャックは、敬愛する軍の隊長の「この地上でわれわれに起こることは善いことも悪いこともすべて、天上にそう書かれている」という言葉を信奉している。それが本書のタイトル ”運命論者”の由来。 軍隊に入隊した途端戦闘に巻き込まれたジャックは、膝に鉄砲玉をみまわれてしまったが、それがきっかけで恋をしたと言う。その恋の話をしてくれと所望する主人。そこでジャックの恋の話が始まったのだが……、主人の頓珍漢な質問で話が違う方向に行ってしまったり、突然起きる思いがけない出来事などで、恋の話はなかなか先に進まない。加えて宿屋の女将やその他の人物が語る別の恋物語や復讐譚の話が間に入ったり、語り手である「私」も随所に口を挟んでくる。果たして、ジャックの恋の話を主人は最後には聞くことができるのだろうか。 18世紀の高名な思想家ディドロの作品であるから、一見ハチャメチャに思われる展開にも意味があるだろうし、「運命」というものをどう考えるかなど、いろいろと考えさせられるものもあるが、何と言っても読んでいて楽しい。読み始めは、展開が良く分からず少しイラつきも感じるのだが、その脱線自体が徐々に癖になってきて、読むことの愉しさを味わわせてもらえた。
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1人の人間の語り+対話+周辺のさまざまなイベント,といった構成であり,語りはしばしば脱線され,対話は常に定まらない。
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