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川和田恵真(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2022/04/27
JAN 9784065276174

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商品レビュー

4.3

14件のお客様レビュー

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2024/06/26

私の知人が、クルド人の多く暮らす町に住んでいる。 「子供たちの通学班は、うちの子以外全員トルコ人なんだよ」 と聞いていたが、その詳しい事情については何も知らなかった。 ところが先日、マメムさんのレビューで本書を知り、これは読むべき! と思い、手に取った一冊です。 ありがとうご...

私の知人が、クルド人の多く暮らす町に住んでいる。 「子供たちの通学班は、うちの子以外全員トルコ人なんだよ」 と聞いていたが、その詳しい事情については何も知らなかった。 ところが先日、マメムさんのレビューで本書を知り、これは読むべき! と思い、手に取った一冊です。 ありがとうございます。 この本を読んで自分があまりにも無知なこと、日本で暮らす外国人たちに対し無関心だったと思い知る。 クルド人が日本で暮らす日々は、まさに命懸けだ。 それは子供たちも同じで、学校生活も友人と過ごす時間も、いつ奪われるか分からない。 最初から自由など与えられていないのだ。 ──主人公・サーリャの声 「しょうがない」この言葉は私の人生と切り離せない言葉だった。 「しょうがなくなんかないよ」 心のなかで小さく呟いた。── 「自分の人生を自分らしく生きる」 ということを、先日の読書の中で確認したばかりなのに、自分の力ではどうにもならない事があるんだと知り、愕然とする。 日本で生まれ育ち、私達と何も変わらないはずなのに、彼らには国籍さえ与えられない。 〝日本は血統主義だから〟 私は少しでもこれらの事実を知ることが出来て、本当に良かった。 無知が相手を傷付けることもあるから。 クルド人家族の味方である弁護士の言葉。 「子どもが安全に家族と暮らす権利は、世界中の誰にでも認めれているんだ」 本当にその通りですね…

Posted by ブクログ

2023/07/29

何て日本は冷たい国なんだろう。難民申請が通らないだけでなく、難民に対しての非情さ。日本で生まれた難民二世の親を収容する、就業させない。どうやって生きていけ、と言うのか。日本人には手厚い補助や支援があり、法で守ろうとしてくれるのに、なぜ難民には法で自由を奪おうとしるのか。その一方で...

何て日本は冷たい国なんだろう。難民申請が通らないだけでなく、難民に対しての非情さ。日本で生まれた難民二世の親を収容する、就業させない。どうやって生きていけ、と言うのか。日本人には手厚い補助や支援があり、法で守ろうとしてくれるのに、なぜ難民には法で自由を奪おうとしるのか。その一方でら難民のために奔走してくれる山中弁護士のような日本人やサーニャと心を通わせる聡太がいることが救い。

Posted by ブクログ

2023/07/27

在日クルド人一家を通して日本の入管行政の冷酷さを描いた映画。クルド人チョーラク・サーリャは幼い頃に家族と共に来日した。埼玉県で父のマズルム、妹のアーリン、弟のロビンと暮らし、高校に通っている。小学校の教師になるという夢を持ち、大学進学のためにコンビニエンスストアでアルバイトしてい...

在日クルド人一家を通して日本の入管行政の冷酷さを描いた映画。クルド人チョーラク・サーリャは幼い頃に家族と共に来日した。埼玉県で父のマズルム、妹のアーリン、弟のロビンと暮らし、高校に通っている。小学校の教師になるという夢を持ち、大学進学のためにコンビニエンスストアでアルバイトしている。 マズルムは政府から弾圧されて出国しており、日本で難民の申請をしたが、却下されてしまう。日本政府は難民認定に消極的である。難民申請却下を告げ、在留カードに穴を開ける公務員の態度は機械的で冷酷である。他人の生活を考えようともしない。 在留資格を失ったサーリャ一家は就労を禁じられ、県境を越えて移動することもできなくなる。居住地の都道府県から出るためには入管の許可が必要である。まるで『翔んで埼玉』の世界である。移動の自由も職業選択の自由も基本的人権である。他人の生活を何だと思っているのか。 マズルムは不法就労していたとして収容施設に入れられてしまう。マズルムは強制送還を希望するようになる。帰国したら弾圧されることが予想できるにも関わらずである。これは出入国在留管理庁の人権無視の過酷な扱いで人格が歪められてしまったのではないかと思わせる。現実に名古屋出入国在留管理局では体調不良を訴えていたのに適切な治療を受けられずにウィシュマさんが死亡した事件が起きていた。 マズルムの強制送還希望には続きがあった。出入国在留管理庁はマズルムに裁判で争わずに帰国すれば、子ども達には特別在留許可を出すとの裏取引を持ち掛けたという。相手の弱みに付け込む卑怯な手口である。子ども達に特別在留許可を出すならば父親が一緒にいた方が安定した生活になる。父親を強制送還することは公務員の点数稼ぎである。

Posted by ブクログ

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