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目で見ることばで話をさせて
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目で見ることばで話をさせて

アン・クレア・レゾット(著者), 横山和江(訳者)

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目で見ることばで話をさせて

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2022/04/14
JAN 9784001160321

目で見ることばで話をさせて

¥2,310

商品レビュー

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2025/06/14

1800年代の米国、ボストン沖にある小さな島には耳の聞こえない遺伝性のろう者の割合がとても多かった。島に住む人々は、聴者もろう者も独自の手話で会話をしていた。そんな歴史的事実を踏まえたフィクション。 11歳のメアリーはろう者だが、手話を使った会話で不自由なく暮らしている。そんな島...

1800年代の米国、ボストン沖にある小さな島には耳の聞こえない遺伝性のろう者の割合がとても多かった。島に住む人々は、聴者もろう者も独自の手話で会話をしていた。そんな歴史的事実を踏まえたフィクション。 11歳のメアリーはろう者だが、手話を使った会話で不自由なく暮らしている。そんな島にろう者が多い島の調査に若い科学者がやって来る。 前半は、島で友人や家族と普通に暮らすメアリーを描く。それは、いつの時代にもある11歳の少女らしい楽しみと悩みのある日々だった。後半、人さらいのようにして科学者に連れ去られてしまったメアリーの脱出劇に、手に汗握る思いで読んだ。 ろう者に対する偏見と誤解が今以上だった時代。それでも、心ある人たちの理解に支えられ、島へと帰ることができる。科学的な理解が進んでいなかった時代とはいえ、若い科学者の態度に呆然とする思いだった。振り返って、現代でも似たような偏見は本当にないのか、あらためて気をつけなくてはと思う。

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2024/09/18

1805年米マーサズ・ヴィンヤード島チルマール。 聾者と聴者が手話という共通言語で共に暮らす島が実際にあったそうだ。 メアリーは家族や友人関係など悩みを抱えながらも、想像力豊かな、普通の11歳の少女だ。 ある日、島外から来た自称研究者によりボストンに連れ去られ、聾者への凄まじい偏...

1805年米マーサズ・ヴィンヤード島チルマール。 聾者と聴者が手話という共通言語で共に暮らす島が実際にあったそうだ。 メアリーは家族や友人関係など悩みを抱えながらも、想像力豊かな、普通の11歳の少女だ。 ある日、島外から来た自称研究者によりボストンに連れ去られ、聾者への凄まじい偏見差別に直面する。 メアリーがどうなるのか、不安と緊張の連続だ。 ここで描かれる差別は、障害者だけでなく、先住民、自由黒人への人種差別などもある。 「障害は本人にあるのではなく、本人を取り巻く社会の側にある」その言葉を噛みしめる内容だった。島と街の社会の違いがその事を示している。

Posted by ブクログ

2024/05/22

読書会で、偶然、マーサズ・ヴィンヤード島に関する本を連続して取り上げた。「ケイレブ」と「目で見ることばで話をさせて」である。どちらも素晴らしい作品だった。島は観光地とのことなので、いつか行ってみたい。 「目で見ることばで話をさせて」 ろう者が多かったこの島では、独自の手話が発達...

読書会で、偶然、マーサズ・ヴィンヤード島に関する本を連続して取り上げた。「ケイレブ」と「目で見ることばで話をさせて」である。どちらも素晴らしい作品だった。島は観光地とのことなので、いつか行ってみたい。 「目で見ることばで話をさせて」 ろう者が多かったこの島では、独自の手話が発達し、ろう者も健常者も不都合なく暮らしていた。 ボーダーレスな社会のあり方にヒントをくれる本だと思う。

Posted by ブクログ