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青年少女よ、春を貪れ。(5) ヤングジャンプC
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青年少女よ、春を貪れ。(5) ヤングジャンプC

山田シロ彦(著者)

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青年少女よ、春を貪れ。(5) ヤングジャンプC

693

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2022/04/19
JAN 9784088922782

青年少女よ、春を貪れ。(5)

¥693

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2025/01/19

10年越しの初恋が、いま、終わった。 ここで、1巻第1話の冒頭に立ち戻って、島崎藤村『初恋』の一節を思い出す。 「やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたへしは 薄紅の秋の実に 人こひ初めしはじめなり」 本作に登場した人物達はたまたま小さな環の中で互い違いに「林檎」を差し延...

10年越しの初恋が、いま、終わった。 ここで、1巻第1話の冒頭に立ち戻って、島崎藤村『初恋』の一節を思い出す。 「やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたへしは 薄紅の秋の実に 人こひ初めしはじめなり」 本作に登場した人物達はたまたま小さな環の中で互い違いに「林檎」を差し延べて受け取って、それぞれがそれぞれの初恋を知った中学生たち。 経験を積んだたいていの大人は知っているが、初恋はそうそう上手く実を結ばないものであり、せっかくの「林檎」は苦さと酸っぱさをその身に教えて、手からこぼれ落ちるものでありますな(個人の感想です)。 読了後、まずは深いため息。そして振り返る。 これまで散々伏線やらなんやら考えて記録してきたけど、そうじゃなくてもっと素直にストレートに読んでよかった作品。とはいえ特に序盤ではミステリアスな空気が強かったし怪しい点が散見されていたのは事実なので、これは結果論かな。 1巻にいた怪しいジャージ男は本当に怪しいだけのやつだったのか。 ついでに1巻で水川さんチョロそうってモブから言われてたな。 2巻で龍樹に声をかけた女子生徒〈瀬尾〉は本当は何らかの役割があったんじゃないだろうか。教師と生徒の禁断の恋とか。まあ、アプローチされてもスーンとしてる龍樹の描写から察せられることもなくはない。 で、崖下で発見されたハルの状況からして、司法解剖は行われなかったのだろうか。体内にアルコールが残留していることがわかっていたらまた少し違った展開があったのではという気がしないでもない。 そして結果、一番可哀想なのはナツコな気がする。娘二人を喪ってしまった訳で、家庭を顧みなかったのは確かにそうなんだけどもそれは漫画家という仕事を全うしようとしていた訳で、ちゃんと母としての想いは不器用ながら言葉にして伝えていた訳で。 これもまた「林檎」がもたらした悲しみのひとつ。 エピローグは本当に救い。本編だけだと「え、これはどっち?」という感じだったので良かった良かった。もちろんエピローグ無しでもほろ苦さが沁みる結末だと思うんだけど、みんな大好きなキャラだからね(個人の感想です)。彼女の「林檎」はどうなるのかな。 もしハルの妹が産まれていたなら、名前は「アキ」だったのかな。薄紅のほっぺをした女の子だろうね。 そう考えると、表紙の少女はハルではなく「アキ」のもしかしての姿なのかも、と妄想してみたり。 …と思ったけどハルの誕生月は7月だった。 なんじゃい。 1刷 2025.1.19

Posted by ブクログ

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