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八本目の槍 新潮文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2022/04/26 |
JAN | 9784101039411 |
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八本目の槍
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商品レビュー
4.4
78件のお客様レビュー
最新史料に基づく新解釈の戦国絵巻!
2022年6月読了。 購入はずっと前だっが、楽しみに取っておいた…けど、「幸村を討て」で一気にこの作家の魅力に惹き付けられ、直ぐに読んだ。 新しく見付かった一次史料等も織り込ませて、もう書く事が無いだろうと云うくらいに沢山の小説や映画で取り上げられてきた秀吉~家康の時...
2022年6月読了。 購入はずっと前だっが、楽しみに取っておいた…けど、「幸村を討て」で一気にこの作家の魅力に惹き付けられ、直ぐに読んだ。 新しく見付かった一次史料等も織り込ませて、もう書く事が無いだろうと云うくらいに沢山の小説や映画で取り上げられてきた秀吉~家康の時代を、全く新しい発想・視点から描き出した、大変に優れた連作短編集である。 確かに「賤ケ岳七本槍」自体は有名だが、その一人一人に着目した小説は意外と少なかったかもしれない。 その七人の青春時代(出逢い)から人生や様々な想いに至るまでを緻密に描くことで、実はその七人と密接な関係に有った「八人目」の石田三成を、鮮烈なイメージで浮かび上がらせる、この手法は素晴らしかった。 主題の七人も、それぞれ複雑な事情やコンプレックスを抱えて何とか生き延びてきたが、過去を振り返る時には必ず傍には佐吉(=三成)が居て、「今にして思えば…」と感慨を持つ者や、「あの時自分が賛同してあげたら…」と後悔する者も居て、最後には「佐吉が、この日本と云う国に本当に必要だと云うもの」とは…が浮かび上がってくる結末には、気宇壮大な理想が表され、感嘆せずには居られなかった。 勿論、現実に石田三成がそんな「日本の未来は〇〇〇〇が良い」とまで考えていたとは、全く思わないが(その時点の南蛮国にすら欠片も無い思想)、何かと評価を貶められがちな彼であっても、これだけの事を実行し、後世の事まで考えていたのかもしれないと云う歴史小説ならではの浪漫は、読者の心を掴んで離さないだろう。 歴史小説の世界を全く新しい視点で照らし、「まだまだ我が国も(歴史も)捨てたもんじゃない」と思わせてくれた作者には、最大級の感謝を送りたい。 「幸村を討て」はかなりミステリーの要素が強かったので、本書は「これぞ新しい時代の歴史小説だ」と万人にお奨め出来る作品だと強く思った。
左衛門佐
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今を見る武士とはるか未来を見る武士の溝が見える作品。 秀吉と七本槍の視点から形作られ、語られる石田三成という人物。 助作と権六の話が好き。 七本槍の出自〜関ヶ原という大筋を味変で7回連続読むという感覚に陥り、今の僕の趣味とは異なるものでした。 加藤純一さんが言っていた、今の積み重ねの先が未来っていう言葉を思い出し、見えすぎるのも辛いだろうなと思いました。 当時を生きていたら、虎之助のように今生きている人の命を救いたいと思うのが人情なのかなと。 五葉のまつりは、5人それぞれが主役になって、異なる物語が読めるといいな。 文庫本p.254の、 水の張られた田に陽射しが差し込み、銀の鱗を撒いたように輝いている。 この一文が、すごく活き活きした表現で好き!
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2/16〜2/20 歴史に関してもっと詳しければ、さらに面白く感じられたと思う。 でも歴史にかなーーり疎い私でも面白く読めた。 石田三成の存在は名前しか知らなかったけれど、この本を通して、石田三成だけではなく七本槍のことも知れて良かった。
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