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フランク・ザッパ ele-king books
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | Pヴァイン/日販アイ・ピー・エス |
| 発売年月日 | 2022/04/01 |
| JAN | 9784910511122 |
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フランク・ザッパ
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作品紹介・あらすじ 王様は裸だ。これまでも、これからもーー ロック、ジャズ、現代音楽、ドゥーワップなど様々な音楽を取り入れた幅広い雑食性と60枚以上におよぶ膨大な作品数。シリアスな政治的メッセージとブラックなジョークの入り混じった歌詞世界。今なお、ロック史上最大の異端ミュージシ...
作品紹介・あらすじ 王様は裸だ。これまでも、これからもーー ロック、ジャズ、現代音楽、ドゥーワップなど様々な音楽を取り入れた幅広い雑食性と60枚以上におよぶ膨大な作品数。シリアスな政治的メッセージとブラックなジョークの入り混じった歌詞世界。今なお、ロック史上最大の異端ミュージシャンとして存在感を失わないフランク・ザッパの決定的評伝! ***** バリー・マイルズによるフランク・ザッパの評伝。バリー・マイルズとはザッパの「フリーク・アウト:フランク・ザッパの生活と意見」を編纂した人物。編纂というのは、著者自身の語りではなく、ザッパの発言を集めて構成した形式だからだ。他にも「ポール・マッカートニー:メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」や「ザップル・レコード 興亡記:伝説のビートルズ・レーベルの真実」などの著者。僕もこの辺りの書物は持っているのだけれど、「バリー・マイルズ(あるいは単にマイルズと表記されている)」という人には全く覚えがなかった。 更に解説を読むとジョン・レノンと小野洋子が出会ったギャラリー「インディカ・ギャラリー」の経営者の一人であり、ビートルズが設立したアップル・レコードの傘下で前衛音楽を扱う「ザップル・レコード」の実質上の経営者でもあったそうだ。 そんな著者が書いたザッパの評伝なのだけれど、内容には結構事実誤認も散見されるらしい。その都度翻訳者である須川宗純の訂正注釈も加わっているようだけれど。僕はザッパが大好きなのだけれど、そこまで詳しいわけではないため、事実誤認に気づくことはなかった。よってそういった誤認を気にすることなく素直に「そうか。ルー・リードはザッパが大嫌いだったんだ」とか「そりゃザッパもジョン・レノンに腹を立てるよな」とか「俺はデンタル・フロスの歌を歌った。その結果お前の歯は綺麗になったのかよ?」とか面白く読み進めることができた。 余談だけれど、モントルーでコンサートをした際の火災について。ディープ・パープルのメンバーがその様子を歌ったのが「Smoke on the Water」という曲というのは結構有名な話。その曲の歌詞を書いたのが本書ではロジャー・グローバーになっているけれど、実際にはイアン・ギランなのだそうだ。イアンはザッパの大ファンとのこと。これも事実誤認の一つ。 評伝だからといって賛辞だらけではなく、むしろ「ここまで批判するか」って場面も多い。特にザッパの歌詞や人間性に関して容赦ない批判も展開されている。 ザッパが亡くなる直前、アイリッシュ・バンドの「ザ・チーフタンズ」との交流場面が出て来る。もしザッパがもう少し生きていて、ザ・チーフタンズとのコラボ作品が世に出ていたら、なんてことを考えてしまった。評伝とはいえ、ザッパの死に関する箇所はやはり胸が締めつけられる思いで読んだ。 なにはともあれ、フランク・ザッパの人となりを少しでも知ることができる本書は、色々欠点はあるのだろうけれど、やはり貴重な一冊だと思う。ザッパと友達になりたいか? と訊かれたら「うーん……」と口ごもってしまうけれど。
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