古代中国の日常生活 24の仕事と生活でたどる1日

荘奕傑(著者), 小林朋則(訳者)

• 販売会社／発売会社: 原書房
• 発売年月日: 2022/02/28
• JAN: 9784562071517

商品レビュー

2024/02/04

資料として手にとった本。
前漢の時代の文化を扱ったもので、目当てにしていた時代とは少し違うのだけれど、中国という国で連綿と続いていた人々の生活には、根底として通ずるものがあると確信が持ててとても面白かった。
一日を24分割して、1時間ごとに様々な仕事――なんと、これには墓泥棒という仕事が混じっている！――が、どのようにして行われていたかが記述されていて、まるで短編小説集を読むようでとても興味深かった。
何時の時代でも、人々は不安や自信、猜疑と誇りの入り交じった心持ちで営みを続け生き続けていた。そう強く実感させる良書でした。

2022/07/03

中国後漢・新代に生きていた異なる職業・立場である無名（姓のみ）の人々それぞれの24の物語を、24時間のうちのある1時間（子の刻前半など）と区切って語られるのだが、その話に割り当てられた時間帯に因んだ内容という感じはしなかった。古代だけに封建権力の世の中で人々が苦しみ葛藤する様が描かれている。物語のもとになったと思われる伝世史料の類はコラムで紹介されている。

2022/06/15

こちらは24時間24人の生活をのぞく、という趣向。英語圏のほうが古代中国になじみがない前提なので読みやすい。