商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 短歌研究社 |
発売年月日 | 2022/02/21 |
JAN | 9784862726995 |
- 書籍
- 新書
たんぽるぽる
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たんぽるぽる
¥999
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商品レビュー
4
7件のお客様レビュー
日常のなかに息を潜めている、きらきらしたものを見つける。とても視力のよい人だ。 世界への、あまりに強烈な愛に気圧される瞬間もあったが、そのぶん棘もあったことだし、これはこれで。楽しく読みました。 行くこともない島の名を知っていて それが心の支えだなんて
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「たんぽるぽる」。短歌研究文庫の新文庫シリーズ(新書サイズ)になります。 転がるような可愛らしいタイトルを囲むように、一面にたんぽぽ畑が広がっていて、何処か懐かしさも感じます。 雪舟えまさん。本名、小林真実さん。跋文で松川洋子さんが、21歳の時に北海道新聞に初投稿、1999年の夏...
「たんぽるぽる」。短歌研究文庫の新文庫シリーズ(新書サイズ)になります。 転がるような可愛らしいタイトルを囲むように、一面にたんぽぽ畑が広がっていて、何処か懐かしさも感じます。 雪舟えまさん。本名、小林真実さん。跋文で松川洋子さんが、21歳の時に北海道新聞に初投稿、1999年の夏に上京と紹介されています。 作品の中にはそれらの背景を思わせる歌もよく出てきます。 他であまり紹介されていない中から、少しだけご紹介させてください。 もっとも旅にみえないものが旅なのか 目覚めて最初に見るぬいぐるみ 部屋をとりかこんで落ちる稲妻の中に 羽毛の舞う国がある 傘にうつくしいかたつむりをつけて 君と地球の朝を歩めり 胸にわたし 背中に妹をくくり 父はなんて胴の長い天使 蓋とれば 相談にのりますという顔をしている 春のぬか床 サイダーの気泡しらしら立ちのぼり 静かに日々を讃えつづける 安心感であったり、穏やかさを感じたり、日常が愛おしくなるような作品が好きです。
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雪舟えまさんの歌集の文庫本ですね。 雪舟えま『ゆきふね・えま』さん(1974ー)札幌生まれ。小説家・歌人。 歌集『たんぽるぽる』の初版は2011年の春だそうです。この文庫版(新書サイズ)は2022年の2月発行です。短歌なのでこの新書サイズが良いですね。 とは言え、短歌を少し味わっ...
雪舟えまさんの歌集の文庫本ですね。 雪舟えま『ゆきふね・えま』さん(1974ー)札幌生まれ。小説家・歌人。 歌集『たんぽるぽる』の初版は2011年の春だそうです。この文庫版(新書サイズ)は2022年の2月発行です。短歌なのでこの新書サイズが良いですね。 とは言え、短歌を少し味わってみようという私の目論みは、ページを開いた瞬間に「えっ」となりました。こんな短歌あり、雪舟えまさんの世界の中に引き込まれる短歌ですね。 目がさめるだけでうれしい 人間がつくったものでは空港がすき とても私。きましたここへ。とてもここへ。白い帽子を胸にふせ立つ 美容師の指からこの星にない海の香気が舞い降りてくる きみ眠るそのめずらしさに泣きそうな普通に鳥が鳴く朝のこと カステラの一本ずつに雷をしずめて通りすぎるあまぐも 妖精の柩に今年はじめての霜が降りた、 という名のケーキ 北風はほんとうに来てこの窓へ電車の音を運んでみせた 雪よ わたしがすることは運命がわたしにするのかもしれぬこと 風呂あがりあなたがパジャマ着るまでの時間がのびる春なのです たんぽぽがたんぽるぽるになったよう姓が変わったあとの世界は はやく何か建てばいいって言われてる空き地を月が歩いているよ 手のなかで軋むデラウェアあの人の深層筋を吹きわたる風 解説の松川洋子さんは「若草色のシュールレアリスム」と言われています。 私には、短歌のメルヘンに思えます。よくわかりませんが、穂村弘さんが認めていらしゃるから確かなのでしょう。 文庫版には、詩が一篇『地球の恋人たちの朝食(抄)』も記載されています。 ちょっと驚いて、楽しめる歌集でした。
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