商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2022/01/26 |
JAN | 9784065266793 |
- 書籍
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石を黙らせて
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石を黙らせて
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商品レビュー
3.5
12件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
過去を償うために自分の犯した罪を告白するお話です。誰かを傷つけてしまった人へ。 誰かの幸せを願うことさえ許されないのだよ、謝罪は自分を慰める行為でしかない。
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https://book.asahi.com/article/14588084 この話に出てくる男たち、全員火に焼かれてほしい。多分この感想がこの物語で一番正しい。多くの人に読まれることを望むよ。
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- ネタバレ
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ページ数にして156ページ。読み終えるのはさほど時間がかからない。だけど、一時も心が落ち着かない156ページ。むしろ、気持ちが乱れてずっと心が騒ぐ。そして、読み終えてからしばらく気持ちがザワつく。罪を犯したり、やましいことはないのに、読んでいるこちらが追い込まれていくような感覚が拭えない。とにかく落ち着かない。 主人公は過去の強姦を婚約者に告白する。結婚が決まり、幸せを感じた時に強烈に思い出し、今までみたいに忘れたと同様に振舞っていけなくなったから。それから家族にも告白する。その後、共犯者の幹央にも話をしてブログで公開する旨を告げる。そして、元同僚の芳賀、共犯者でリーダー格の溝口、禅僧の宮下と順に対話していく。 罪を口にすることで、他人に言うことで、言葉にすることで、抱えきれない苦痛から解放されようとしたのか?過去の罪を告白して世間に知らせるのは、自分ひとりでは抱えきれない弱さなのではないかと思える。当然他人から非難されるだろうが、その分注目もされる。そこにはどこか僅かな容赦を求める気持ちが含まれているように感じる。自分で自分に罰を与えられない代わりに、無作為に罰を与えてくれる人を求めたかのようだ。それは、最悪の結果を想像して口にしたのではなく、最良(とまでは言わないがやや楽観的な)の結果を想像して口にしたかのようにも感じる。被害女性や周りの人たちのことを考えてではなく、自己のことを考えて発言したように思えるから。 言い逃れのしようがない完全に悪い自分、として客観的に語るほどに、どこか優しい言葉を掛けて寄り添ってほしい期待が隠れているように感じてしまう。 元同僚の芳賀との対話はとても強烈だった。芳賀は女性なのでまるで被害女性の代弁者かのように話すのだが、とてつもなく辛いが反論の余地はない。 読み終えて感じたことをここまで書いてきたが、これは結局因果を断ち切る気持ちが理解できていなからなのだろうか?一読では把握できていないのかもしれない。しばらくして読み直してみるのがいいかもしれない。
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