商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2021/12/02 |
JAN | 9784152100689 |
- 書籍
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NOISE(下)
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商品レビュー
4.4
20件のお客様レビュー
判断あるところにノイズ(バラつき)あり。 この本を読んで、本当に肝に銘じるべき言葉だと思った。 裁判や医師の判断、人事評価、間違いなく客観的と思えるような科学的捜査法など、 均一な判断が下されるべきものにも、実はその判断には想像以上にバラつき(ノイズ)がある。 裁判であれば、裁...
判断あるところにノイズ(バラつき)あり。 この本を読んで、本当に肝に銘じるべき言葉だと思った。 裁判や医師の判断、人事評価、間違いなく客観的と思えるような科学的捜査法など、 均一な判断が下されるべきものにも、実はその判断には想像以上にバラつき(ノイズ)がある。 裁判であれば、裁判官ごとや、同じ裁判官でも事例や時と場合によって、判断にバラつきがある。 それは言わば、くじ引きやガチャのようなものと言っていいくらいにバラつきがある。 ノイズ(バラつき)はエラーを引き起こす要因になるが、 バイアス(偏り)が注目されやすい一方で、ノイズ(バラつき)は見落とされやすい。 本書では、そのノイズの例を上げるとともに、どのようにノイズを減らしていけばいいのかが解説されている。 統計的視点を取り入れる、ルールやアルゴリズムを設定する、複数の判断者がいる時は独立して判断させてから判断を統合するなど、 組織内で判断を下すときに無視されたり、その視点がないようなアドバイスも多かったと思う。 『ファスト&スロー』では、心理的バイアスが中心的に扱われ、本書はその続編としても読めると思う。 合わせて繰り返し読み返すべき本だと思う。
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# 組織的エラーの仕組みと正しさへの道標 ## 面白かったところ - バイアスが強いエラーなのか、ノイズ起因のエラーなのか、この下巻を読むことでより明瞭になった点 - 企業理念やルールや規範が人間社会で長生きしている理由がわかる点 ## 微妙だったところ - 特になし ...
# 組織的エラーの仕組みと正しさへの道標 ## 面白かったところ - バイアスが強いエラーなのか、ノイズ起因のエラーなのか、この下巻を読むことでより明瞭になった点 - 企業理念やルールや規範が人間社会で長生きしている理由がわかる点 ## 微妙だったところ - 特になし ## 感想 組織により踏み込んだ、エラーとバイアスについての内容。 特に面白かったこととして、アメリカの指紋分析官の話があった。国家随一の専門職である指紋分析官という役職に加えて、指紋鑑定という信頼度の高い(より正解に近い)証拠という組み合わせだからこそ、容疑者の冤罪をなかなか立証できなかったという事実。 これは組織の中で輝かしい存在、例えばエキスパートとかスペシャリストなどの肩書だと身近に映るだろう。 この人たちの決断が必ずしも正解とは限らないし、反芻努力の欠如が無関係の人を悪い意味で巻き込むことになる良い事例だった。 上記の特別な人達も `人間` なので、文字通りヒューマンエラーを起こしうる。 この現実を教訓として我々は意味のあるルールや規範を整える必要があるし、より正解に近づくために時にはノイズをかけて群衆の叡智の力を借りねばならんということなんだろう。 アニメ『PSYCHO-PASS』の世界観と照らし合わせると、どこか自分の中で腑に落ちた。 人間じゃない何かが決断し、裁き、すべてが決められた社会では、ノイズが起きようもないしバイアスのみが存在する。 人間の判断というノイズがないとバイアスの方向転換はできないし、人間社会とは到底言えないものである。 主人公の常守朱が発したセリフの中で、よいものがある 常守「法が人を守るんじゃない、人が法を守るんです」 法を `バイアス` 、人を `ノイズ` と読み替えると、どちらかが悪や正義ではなく共存するものだということがよく理解できた。
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上下巻感想 自分の判断、会社としての判断は正しいのか?大丈夫?と考え読み始めた。 例えば難民認定の許可は審査官によって大きく違い、ある人は5%ある人は88%の許可していた事や100人の精神科医の診断結果は54%しか一致しなかったなどなどの沢山の事例や調査結果に驚かされた。そう言った判断は明確な基準があり間違いがないと考えていたがほとんどの場合、大きな乖離があるという。ではそれが何なのか?その原因は大きくバイアスとノイズに分類され違いは簡単に言うと、銃で的を狙い一定方向に的を外す要因はバイアス、上下左右などランダムに外す要因がノイズということだった。ノイズにもいろいろなものがあり、発生の事例や要因や測定方法や対処法が分かりやすく書かれていた。この本を読むことによって自分が思っているより自分が冷静で客観的な判断ができていないという事実を認識して、対処法を講じていく必要があると感じた。またアルゴリズムでの判断と人間の判断の違いや有効性は人事評価などノイズが発生しやすい場面で適応できるシステムの必要性を感じた。 また、前作でも感じたが作者がノーベル賞受賞者でありながら、専門家の無能を辛辣に笑い飛ばす語り口がとても痛快だった。自分の馬鹿さ加減も深く認識させられる。
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