商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2021/11/25 |
JAN | 9784791774272 |
- 書籍
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なぜ私たちは友だちをつくるのか
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なぜ私たちは友だちをつくるのか
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お馴染みロビン・ダンバーの人間関係150人限界説について。これは、霊長類の大脳新皮質の大きさとその社会的グループの大きさの相関を基に、維持できる社会的関係の数を算定したもので、歴史的な集団規模やSNSなどからも裏付けられるとされるものだが、まだまだ諸説ある、という所だ。しかしその...
お馴染みロビン・ダンバーの人間関係150人限界説について。これは、霊長類の大脳新皮質の大きさとその社会的グループの大きさの相関を基に、維持できる社会的関係の数を算定したもので、歴史的な集団規模やSNSなどからも裏付けられるとされるものだが、まだまだ諸説ある、という所だ。しかしその主張の当事者でもあるダンバーの本であり、どっぷりと、この「ダンバー数」的な見地で論理展開され、それはそれで面白い。 ― 社会ネットワークの研究では、「30分ルール」と呼ばれる不文律がある。もしその人があなたの家から30分以内の場所に住んでいれば、あなたはその人と会う努力をするし、その人を自分にとって重要な人と考える、というルールだ。ちなみにその30分が徒歩なのか、自転車または車かはあまり関係なく、心理的に重要な時間が30分なのだ。もしそうであれば、30分以上離れた場所に住んでいる相手でも、実際に会いに行けない埋め合わせを電話や携帯メールですればいいじゃないか、と思うかもしれない。だがどうやら、ことはそうはいかないらしい。ハン・ヒュン・ジョーの研究は、私たちが最も頻繁に電話をかけるのは近くに住んでいる友人であることを明らかにした。意外にも私たちが一番頻繁に電話をする相手は、一番頻繁に会っている相手なのだ。 ― 男女とも、会話時間の三分の二を社交的な話題に費やしていた。男女の違いは二点だけ。まず男性は、男女混合の集団にいるときのほうが男性だけでいるときより個人的経験について話すことがずっと多かった。またその場に女性がいれば、ほかの人の話や専門的な話をすることもずっと多かった。いっぽう女性は、女性だけの集団にいようが、男女混合の集団にいようが、話題の種類はほぼ同じだった。 ― 世界のどの狩猟採集社会でも、究極の制裁は追放だ。このような社会では、集団の助け合いなしに生きていくのはまず不可能なため、追放は事実上のなぶり殺しだ。ヴィーズナーがサン人のコミュニティで目撃した数少ない村八分の一つは、バントゥー族の男性たちと頻繁に性的関係を持っていた女性に対するものだった。そのような関係は決して珍しいものではないが、サン人に対するバントゥー人の態度が非常に差別的で、ときに意地悪でさえあったため、コミュニティの人々が彼女に向ける視線は冷ややかだった。そのプレッシャーに耐えかねた彼女は結局、キャンプ集団を離れ、その後、亡くなったという。近親相姦を疑われた男性が批判の集中砲火を浴びてコミュニティを離れたというケースもあった。しかし彼は腕のいい狩人だったうえ、家族も連れて出たため、別のコミュニティに加わりそこに落ち着いたという。三つ目のケースは、一家全員の追放だった。その家族の妻は、しょっちゅう酔っぱらい、バントゥー族の男たちとも見境なく性的関係を持っていた。さらに悪いことに、子どもたちも全員が手に負えないほど粗暴だったため、一家はコミュニティじゅうから非難を浴び、その集団を離れることになった。結局、この家族が戻ることを許されたのは、その女性が亡くなってからだった。 最後の「追放」の話だが、これこそまさに、我々が人前で話す事に緊張したり、群れの中でゴシップを共有したりする根源ともなる原体験であり、現代の「炎上」に近い現象だ。友達を作る意味とは、これを相互に回避し合いましょうね、という密約みたいなものかもしれない。だが、大人になるにつれてこの密約が真に心を許せる友達では無く、会社の仲間との有期限的、かつ疑似的な関係性でも代替できてしまう。故に、大人になると、ビジネスライクな関係性はできても、真の友達が作りにくくなるのでは、と感じた次第である。
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かの「ダンバー数」を提言したご本人の著作。 家族含めての友人の効能について、他分野のフィールドの知見から多角的に検証しております。 章立てでそれぞれの発見があり、心躍る感じではないけど一歩ずつ知識を積み上げていってくれる。(膨大) タイトルの邦訳が少しミスリーディングかなぁ。 ...
かの「ダンバー数」を提言したご本人の著作。 家族含めての友人の効能について、他分野のフィールドの知見から多角的に検証しております。 章立てでそれぞれの発見があり、心躍る感じではないけど一歩ずつ知識を積み上げていってくれる。(膨大) タイトルの邦訳が少しミスリーディングかなぁ。 「なぜ」友だちをつくるのか?の探究というよりも、最も重要な関係である「友だち」の効力への理解を促してくれてる本としても読むのが良い。 友だちの階層分析や、男女における友だちとの付き合い方の違いなんか述べられててとってもためになるのは間違いない。女性を含めたグループでの会話に対する違和感の正体が少し垣間見れた気がする。
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Friends: Understandings the Power of our Most Important Relationships http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3622
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