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裁かれた絵師たち 近世初期京都画壇の裏事情
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裁かれた絵師たち 近世初期京都画壇の裏事情

五十嵐公一(著者)

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裁かれた絵師たち 近世初期京都画壇の裏事情

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 吉川弘文館
発売年月日 2021/11/15
JAN 9784642084048

裁かれた絵師たち

¥2,640

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2022/01/17

江戸時代初期、京都画壇の絵師で裁判に巻き込まれた者がいた。 当時の刑罰と、絵師の生涯や画業に与えた影響を探り、検証する。 プロローグ 理解できなかった三つの裁判 第一章 連歌師里村玄陳の遺産相続 第二章 狩野甚丞の遺産相続 第三章 狩野山雪の借金返済 第四章 山本友我の詐欺 エピ...

江戸時代初期、京都画壇の絵師で裁判に巻き込まれた者がいた。 当時の刑罰と、絵師の生涯や画業に与えた影響を探り、検証する。 プロローグ 理解できなかった三つの裁判 第一章 連歌師里村玄陳の遺産相続 第二章 狩野甚丞の遺産相続 第三章 狩野山雪の借金返済 第四章 山本友我の詐欺 エピローグ 法のもとでの絵師たち 参考文献、図表一覧有り。 江戸時代初期の京都画壇の研究者が、裁判に巻き込まれた 絵師たちについて、当時の京都所司代であった板倉家の文書等を 基に、その裁判の実態を探り、検証していく内容です。 近世京都画壇の研究者が畑違いの裁判関係を調べていくのですが、 八代将軍吉宗の「公事方御定書」以前の、当時の出入筋と吟味筋の 裁判の様子と、法理念や刑罰等が整理されるまでの時期の 状況が、分かり易く書かれています。 判断基準は、譲状の有無。双方の和解である内済に 向かわせるのが肝要で、その障害になる者は籠舎へ。 籠舎がどのような場所だったかについても、言及しています。 それらを基に解き明かされる裁判の数々。 絵の賛者でもある連歌師・里村玄陳の遺産相続をめぐる裁判。 二条城の襖絵を描いた狩野甚丞の弟子・宝仙と甚丞後家の争い。 天球院の障壁画を描いたとされる狩野山雪(山楽の弟子)と 良正院の障壁画を描いた狩野伊織(山楽の実子)の裁判は、 彼らのその後にも影響を与えています。 「瀟湘八景図」を描いた山本友我と儒学者の息子が磔刑に なったのは、質屋を偽物で騙した詐欺事件。盗人同然の犯罪だから。 他にも、土佐派の後継問題や、内済の事例としての、 尾形光琳の実父の遺産と実子への相続をめぐる裁判、 尾形光琳の父が遺した譲状(雁金屋は資産家!)、 光琳と尾形乾山の財政事情が絡む兄弟関係。 京都画壇の絵師たちの江戸画壇との関係、後継等の事情も。 戦国時代の名残りも、微かに。

Posted by ブクログ

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