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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2021/11/01 |
JAN | 9784001164237 |
- 書籍
- 児童書
タフィー
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タフィー
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父親の暴力から逃れ、家を出たアリソン。逃げ込んだ家には認知症の老女、マーラが住んでいた。マーラはアリソンを昔の友人・タフィーと間違えており、不思議な同居生活が始まる。 心に傷を持つ二人が、理解を深めながら生活するうち、次第に心の傷が癒されていく。 散文詩の表現が、アリソンの心の機...
父親の暴力から逃れ、家を出たアリソン。逃げ込んだ家には認知症の老女、マーラが住んでいた。マーラはアリソンを昔の友人・タフィーと間違えており、不思議な同居生活が始まる。 心に傷を持つ二人が、理解を深めながら生活するうち、次第に心の傷が癒されていく。 散文詩の表現が、アリソンの心の機微をよく表している。
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横書きの散文詩を繋げ一つのストーリーにした興味深い作品です。 作者はアイルランドのダブリン生まれ。2015年に発表した『わたしの全てのわたしたち』でカーネギー賞を受賞しました。 主人公は、虐待を繰り返す父親の元から逃げ出した16歳の少女アリソン。表紙に描かれた彼女の眼差しと赤く...
横書きの散文詩を繋げ一つのストーリーにした興味深い作品です。 作者はアイルランドのダブリン生まれ。2015年に発表した『わたしの全てのわたしたち』でカーネギー賞を受賞しました。 主人公は、虐待を繰り返す父親の元から逃げ出した16歳の少女アリソン。表紙に描かれた彼女の眼差しと赤くただれた左頬を何度も見返す読書となりました。 母親は産後すぐに亡くなった。 父親の恋人のケリーアンが出て行くと、アリソンへの暴力はさらに加速する… 彼女の嫌な記憶が蘇るたびに、読む手が止まり息が苦しくなりました。 認知症を患うマーラから「タフィー」と呼ばれ同居生活を始めたアリソン。 父親にいつ見つかってしまうか、他人の家に嘘をついて潜り込んだのがばれやしないか…と不安になるアリソンは、この家に居られるようにマーラの病気について調べ始めた。 冷静にならないといけない 微笑まないといけない 説明しないといけない 話すときは、マーラの名前を呼ばなきゃいけない そして 手を止めて マーラに集中してあげなきゃいけない 病気のことを理解しなきゃいけない マーラのことを。 マーラのことがわかるにつれ、彼女を助けてあげたいと心から思い始めたアリソンがいじらしい。 体罰は勿論のこと言葉の暴力がいかに心を傷つけてしまうか! おまえのせいで! と繰り返す父親が時折見せる笑顔に でも、愛されているのでは と思ってしまうアリソン。 悪いのはわたし、わたしのせい!だと思っていた。 「あなたはなにも悪くない」と言ってくれたマーラも息子ドナルの前では凍りつく。その姿は父親の前で消えてしまった わ・た・し と同じ! マーラとの大切な思い出を重ねていく。 マーラと 庭しごと マーラと お出かけ マーラと ダンスを踊る マーラと トチの実を拾う 雨の中で砂の城を作る 母親のようなケリーアン。 てっきり見捨てられたと思っていたけれどそれは間違いだった。 赤ちゃんが生まれる! やってくる別れ、それでも前を向いて歩き始めるラストに感動を覚えました。 揺れ動く16歳の少女の内面を詩情豊かに描いた良書です。 ☆4.5
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- ネタバレ
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散文詩形式で書かれた作品。読むのは難しくないのだが、読むのが辛かった。胸が苦しくなる内容。 アリソンは支配的な父親の暴力から逃れるため、家を出るしかなかった。少し前に家を出た、父親の恋人を探したが、会えずに、古い家の納屋に潜り込む。家主は認知症のマーラ。マーラはアリソンの事をタフィーと呼び、部屋に招き入れた。 アリソンの現在と父親との暮らしが交互に描かれ、マーラの過去も入り混じり、幻想的ですらある。しかし、次第に家族に問題を抱えている事がわかってくる。 アリソンもマーラも言いたい事を我慢していた。孤独な二人は少しずつ歩み寄っていく。 ギリギリの生活なのに、アリソンは悪い方へは流れないし、病んでしまう前にマーラと出会ってよかった。
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