闇祓

辻村深月(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2021/10/29
• JAN: 9784041117316

商品レビュー

2025/12/14

ボケーっとしているとつけいられてしまうのかな、取り込まれてしまうのかな、という感想が最後に残った。相手が普通の人だからこそ、気が付かないうちに自分を奪われてしまう。ボケボケしていないで、自分をしっかり持とうと思った。

2025/11/29

二章までは短編かと勘違いした。
ホラーっぽいけど人の怖さの方のホラーをベースに、霊等の類のホラーを入れ込んでいる感じ。
個人的には人の怖さ（言葉とか洗脳とか）のみに絞ったほうが怖さが染みるなーと思った。
そういう面で最終章までは非常に楽しく読めた

2025/11/26

【闇ハラスメントとは精神・心が闇の状態に
あることから生ずる、自分の事情や思いなどを
一方的に相手に押しつけ、不快にさせる言動・
行為。本人が意図する、しないにかかわらず、
相手が不快に思い、自身の尊厳を傷つけられたり、脅威を感じた場合はこれにあたる】
5つの章からなるホラーミステリー
短編集ではなく、最後に全てが繋がっていく

学校、団地、職場、どこにでもある悪意や
押し付け善意。そうそう、あるある、
この嫌な感じ、
「身近な、あの名前のない悪意や善意。
あの距離感や関係性に名前をつけました」
（談:辻村深月）
なるほど〈闇ハラスメント〉か、
上手い言葉をつけたと思う。

一見いい人そうだったり、優しそうに見えて
実は距離感がおかしく、一方的に自分の都合や
事情、思いを押し付ける人、勝手にマウントを
とってくる人‥描き方にリアリティがあり、
こういう人、いるいる、こういう集団心理って
あるあると、フィクションだけど生身の人間を
見せられているようで余計に怖い。
ヤミハラに気に入られた人達は、皆、悲惨な
結末を迎える。どの話もゾクリとする話だったが、
ジンさんがヤミハラというのは、途中まで
全く気付けなかった。
結局、神原家は無くなったが、ヤミハラは人間がいる限り永遠にあり続け、闇祓もまた存在する。
ヤミハラのヤツらの弱点が、竹と犬というのも
面白いと思った。